始めに:英語解釈って必要なの?学ぶメリットは?
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鬼管理専門塾アシスタントのオニ坊です!
本日はどのような記事になりますか?
本日は
「【英語】英語解釈って必要なの?おすすめの参考書をもとに6つの学習方法を解説します!」
というテーマで記事を書いていきます。
受験生のみなさんは、かなり気になるテーマですよね。
大学受験を控えているみなさんは必ずチェック!最後までご覧ください!
英語解釈って必要なの?学ぶメリットは?長文読解と何が違うの?
高校の1年生からよく聞かれる質問に、「英文解釈とは何か?」や「長文読解との違いは何か?」があります。
そこで、今回は「基礎英文解釈の手法70」を参考にして、英文解釈の学習方法について簡単にご説明しようと思います。
もし時間が許せば、長文読解を始める前に、この英文解釈の学習もきちんと行うことを強くお勧めします。英文解釈をどのように行うかによって、長文を読む際のアプローチが大きく変わるからです。
英文解釈とは
英語の長文読解では「速読」が重視されますが、英文解釈は「詳細な読解」や「じっくり読む」ことに相当します。
入試で全文を細かく読むと時間不足に陥る可能性がありますが、特に理解が難しい長い文や複雑な文では、時間をかけて文構造を理解することが効果的です。これにより、結果的に文章をより迅速に理解することが可能になります。
英文解釈で行うのは、文中の各単語を主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)、修飾語(M)などに分類し、それぞれの役割を把握することです。
この分析には、既に学んだ文法知識、例えばネクステやヴィンテージなどが役立ちます。
例えば、「to不定詞が副詞的用法か、形容詞的用法か」「thatが接続詞か、関係代名詞か」「itが何を指しているか」といった具合に、SVOCに分類した後、各要素の機能を確認します。
これまでに学んだ文法が、長文中でどのように活かされるのかを、短めの文章で確認することです。これにより、展開が読めず、推測だけで読むような当てずっぽうな読み方が減少していくはずです。
この段階をクリアすれば、次は長文読解の領域です。1~2年生の皆さん、このステップを乗り越えれば、いよいよ長文読解に挑戦です。
また、長文読解で伸び悩んでいる受験生も、3週間もあれば克服できます。速い人であれば2週間程度です。しかし、焦らず丁寧に進めましょう!
共通テストの英語を含め、まだまだ得点アップの余地は十分にあります。ここが踏ん張りどころです。
「入門英文解釈の技術70」の学習方法
このテキストは、その名の示す通り、70の練習問題で構成されており、追加で巻末には70問の練習問題が含まれています。
時間を考慮しつつ、主に取り組むべきはテキストの70の練習問題です。時間に余裕がある方は、巻末の追加問題にも挑戦してみてください。
学習を始める前の準備
英文解釈の学習には専用のノートが必要です。
参考書の中に、「復習トレーニング」と題されたページがあり、そこに掲載されている例文を140%の大きさに拡大コピーし、専用ノートに1問ずつ切り取って貼り付けることをお勧めします。
ノートに貼り付けた文章には、主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)、修飾語(M)を直接書き込み、和訳を行います。
基本は直訳で行い、文中に出てきた未知の単語や多義語、熟語は別にまとめて覚えるとよいでしょう。また、文構造が理解しにくい場合には、その点についてもメモを取ることが重要です。
S・Ⅴ・O・Ⅽ と Ⅿ を書きこむ
英文解釈では、文中の単語をS(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)、M(修飾語)に分類することが重要です。
英文は基本的に5つの文型に分けられるため、まずは動詞Vを見つけることが鍵となります。動詞を見つけると、その前には通常主語Sが位置しています。動詞が自動詞か他動詞かを判断し、自動詞の場合は前置詞と一緒に述部を形成し、他動詞の場合は目的語Oを伴います。
さらに、補語Cがあり、S=Cの場合は第2文型、O=Cの場合は第5文型に分類されます。これら以外の部分は、通常M修飾語(句)となります。
たとえば、「The quick brown fox jumps over the lazy dog.」という文では、”fox”が主語S、”jumps”が動詞Vとなります。
ここでは、”quick”と”brown”はM修飾語で、”fox”を修飾しています。また、”over the lazy dog”は自動詞”jumps”に関連する前置詞句として述部を構成しています。
このように、英文を構成する各要素を正確に特定することで、文の全体的な意味が明確になり、より深い理解が可能になります。
S、V、O、C、Mを文中に明示的に書き込むことは、英文解釈の基本であり、非常に重要な学習方法です。
日本語訳を書く
英文を直訳する際のプロセス 英文をS(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)、M(修飾語)に分解した後、ノートの空いた部分にその英文の日本語直訳を記述します。具体的な手順は以下のとおりです。
- 一文(ピリオドが終わるところ)を音読する
- その一文に対してSVOCの分析を行う
- 日本語での直訳を書く(基本的には直訳で)
たとえ直訳が少々不自然な日本語になっても構いません。
重要なのは、意訳ではなく、「S・V・O・C」に基づいた忠実な直訳に徹することです。
一部の学習者は、複数の文に対してまとめてSVOCの分析を行い、その後で訳す方法を取りますが、特に初心者は一文ずつ丁寧に進めることが推奨されます。
章の主題を把握した後に、文の構造分析を行う
各章の開始部分には、その章の主題に関する解説があります。
この解説を読んで章のテーマを理解した後、最初の2~3文についての文構造の詳細な分析を行います。こうすることで、文構造の分解と理解を深めることができます。
たとえば、ある章が「現在完了形の用法」というテーマである場合、最初の数文ではこの文法構造がどのように使用されているかを詳しく分析します。
これにより、章全体の流れと特定の文法点の応用を理解することが容易になります。
このアプローチは、英文解釈の学習において非常に有効であり、文法と実際の文章の関連を深く理解するのに役立ちます。
「入門英文解釈の技術70」の学習のポイントも紹介します。
直接訳を行う際の注意点
英文を日本語に訳す際には、主語(S)は「~は(が)」として、目的語(O)は「~を(に)」と訳します。
文章が長くなると、誤って主語を「~を(に)」と訳したり、目的語を「~は(が)」と訳してしまうことがあります。S、V、Oを意識することで、このような訳し間違いを減らすことができます。
たとえば、「The cat (S) chases (V) the mouse (O).」という文では、「猫(S)は、ネズミ(O)を追いかける(V)。」と訳します。
この場合、正しく「猫」を主語として「は」と訳し、「ネズミ」を目的語として「を」と訳しています。
このように、英文を正しく理解し、適切に日本語に訳すためには、文中の各要素の役割を正確に把握することが重要です。英文のS、V、Oを意識することは、直訳の際のミスを減らすのに効果的な方法です。
直訳の利点
直訳により、主語や動詞をより意識し、意味を迅速に把握することができます。戻り読みの必要がなくなり、結果として読解速度が向上します。英文の構造をそのまま日本語に落とし込むことに慣れることが重要です。
例えば、英語の文 “I like to play baseball very much.” を考えてみましょう。直訳すると、日本語では “私は、野球をすることがとても好きです。” となります。
英語と日本語では文法的に品詞の並び方が異なりますが、英文の順番に沿って直訳すれば、文の意味は容易に理解できます。この例では、1. 私は、2. 野球を、3. することが、4. とても、5. 好きです。という順番で訳せば、十分に文の意味を理解することができます。
実際に、「日本語に和訳せよ」という問題ではない限り、完璧な日本語での訳は必要ありません。質問に答えるための文の意味を把握することが大切です。
このアプローチにより、読解速度を物理的に速めることができます。直訳の技術を身につけることは、英文読解の効率を大幅に高める方法です。
冒頭に出てくる前置詞句は、解らなかったら一旦カッコで括って放置!
文章で前置詞句が冒頭に現れるときは、もし理解が難しい場合は、その部分を括弧で囲んで一時的に無視しても良いです。
例えば、「There is (in man’s make up) a general aggressive tendency but ~」という文では、「人の性格の中には、一般的な攻撃的傾向があるが」と訳せます。
文章において、通常文末に位置する前置詞句が、主語と動詞の間に挿入されることがよくあります。文末にある場合は副詞句とすぐに判断できますが、冒頭にあると主語を修飾しているのかどうか迷うことがあります。
しかし、実際には文章全体を修飾している副詞句であることが多いです。このような場合、括弧で囲んで一時的に無視すると、文構造が意外と簡単に理解できます。
「There is構文で、a general aggressive tendencyが主語だ」と気づくことができるでしょう。
また、このような前置詞句は文章の意味に大きな影響を与えないこともあります。通常、このような前置詞句は主語と動詞の間、つまり「usually」や「often」などが入る位置にあることが多いです。
等位接続詞の検出と分析
等位接続詞を見つけたら、接続されている要素を特定するために、接続詞の直後をチェックします。特にand、or、butなどの接続詞に注意し、どの要素が接続されているかを確認することが重要です。
カンマの使用にも注目しましょう。
例えば、「A and B」は明確ですが、「A, B and C」や「A, B, C and D」のような構造では、どの要素が接続されているのか見落としがちです。接続される要素は、単なる単語に限らず、主語、動詞、目的語などが該当することもあります。
例として、「The American view is “It is cheaper to scrap the old and replace it with something new,” or “No one stands still. If you are not moving ahead, you are falling behind.”」という文を見てみましょう。
まず、andの直後を見ると、replaceという動詞があります。前に遡ると、scrapという動詞があります。これにより、cheaper toが両動詞の共通の前置詞句であることがわかります。また、これらは仮主語Itの真主語にあたります。
次にorを見てみると、その直後には引用文が続いています。前に遡ると、「It is cheaper to scrap the old」という構造が見つかります。これにより、orで接続されている二つの引用文が、文章の主語であるThe American viewの補語になっていることが分かります。
以上のように、等位接続詞を特定し、それによって接続されている要素を分析することで、文章全体の構造を理解する手助けになります。
and、or、butを見つけた際は、まずそれを丸で囲み、その直後の要素を確認し、次にそれに関連する前の要素を探すことが有効です。
thatの使用法の特定
英文中でthatが使われる場合、その役割を正確に理解することが重要です。
それは接続詞か、関係詞かを見分ける必要があります。接続詞としてのthatは、完全な節を導きますが、関係詞としてのthatは不完全な節、つまりその単語が抜けている節を導きます。
例えば、「Please tell me the fact that you know.」では、thatは関係詞として機能し、「you know」は不完全な節です。
さらに、「The fact that everyone knows it is important.」と「The fact that everyone knows is important.」では、itの有無によって意味が変わります。ここでのthatも関係詞として機能しています。
また、It ~ that構文では、thatは異なる役割を果たします。
例えば、「It is true that he can speak English.」では、真主語の主語節を導いています。「It was this sneaker that he was put on yesterday.」では、強調構文としてthatが使われています。
thatが接続詞として機能している場合と関係詞として機能している場合を見分けることは、英文の正しい理解に不可欠です。さらに、It ~ that構文におけるthatの使用法も理解することで、文の意味をより深く把握することができます。thatの役割を確認することは、英文の解釈において重要なスキルの一つです。
文章中の隠れた構文を見落とさないこと
英文読解では、文中に隠れている特定の構文を見逃さないことが重要です。
これには「so ~ that ~」、「not A but B」(AやBが節となっている場合)、そして「not only A but also B」(onlyがjustに置き換わっている場合やalsoが省略されている場合も含む)などがあります。これらの構文は、文全体をまたがっていることもあり、様々なバリエーションで表れることがあります。
たとえば、「It was so cold that the water froze.」では「so ~ that ~」の構文が使用されています。これにより、寒さの程度が強調されています。
「He wanted not success but happiness.」では「not A but B」の構文があり、ここでは「成功ではなく幸福を望んでいた」という意味になります。
「She is not only intelligent but also kind.」という文では「not only A but also B」の構文が使われ、二つの異なる特性が強調されています。
このように、これらの構文は文章の意味を豊かにするために重要です。
特に、二つの文にまたがるような場合や、一部が変更されている場合には、その構文を見逃しやすいですが、これらを正しく理解することで、文章の意図をより深く把握することができます。
したがって、英文読解の際には、これらの隠れた構文を見落とさないように注意することが重要です。
最後に日本語訳を確認
英文を解釈する際には、テキストの右ページ下部にある日本語訳を最後に確認することが重要です。
これらの訳は、しばしば意訳となっており、元の文のS・V・O・Cの構造を無視している場合が多いからです。このような意訳を覚えることは、文の構造を理解し、解釈する能力を高める上で役に立ちません。
では、この意訳はどのような目的で存在するのかというと、それは文の構造が理解できなかった場合に、その意訳から文法的な理解を深める手がかりとして利用するためです。
特に初学者の段階では、意訳を見ずにまずは文の直訳に挑戦し、それから意訳を参照して理解を深めるというアプローチが有効です。単語の意味は確認しても構いませんが、意訳はなるべく見ないように努めましょう。
特に重要なのは、自分自身で直訳を試みる前に意訳を見ないことです。一度意訳が頭に入ると、その表現が強く印象に残り、自分での直訳を困難にします。
実際にやってみると、この影響は明らかになります。英文解釈の学習において、意訳の暗記は必要ありません。文の構造を理解し、それに基づいて自分で直訳を試みることが、英文解釈スキルの向上には不可欠です。
英文解釈がうまくいかない時の対処法
英文解釈の学習に励んでいても、時にはうまくいかないことがあります。
もし単語や文法・語法の知識があるにも関わらず解釈が難しいと感じる場合、一時的に学習内容を戻して、「英文解釈入門・基本はここだ!」の4章以降を再度復習することが有効です。たった1週間の見直しでも、大きな違いを感じられるでしょう。
おそらく、多くの学習者はS・V・O・Cに関する基本的な理解はできていますが、節の理解が不十分なことが、解釈上の困難の一因となっている可能性が高いです。
「大岩のいちばんはじめの英文法」を学んだ後に推奨される参考書を用いるのが一般的ですが、この時点で難しく感じるかもしれません。しかし、現在のようなタイミングでその参考書を利用すると、非常に効果的です。
英文解釈において、基本的な文法理解に加え、節の構造とその機能を深く理解することが、より高度な解釈能力を身につけるためには不可欠です。この理解を深めるために、学習のペースを少し落として、基礎からの見直しをすることが、長期的に見て大きな効果をもたらします。
「基礎英文解釈の技術100」の活用方法
英文解釈のスキル向上を目指している方には、「基礎英文解釈の技術100」の使用をお勧めします。
この参考書は元々あり、「入門英文解釈の技術70」がその後に作成されました。特に、すでに「100」の方を学校で使用している人や、レベルアップを目指す人には特に適しています。
「70」と「100」の主な違いは次のとおりです。
まず、「100」は単元数が多く、構文形式がより詳細に整理されています。これにより、より深い理解が可能になります。
「70」は巻末に演習問題がありますが、「100」では各ページの終わりに関連する演習問題が設けられており、学んだことの理解度を即座に確認できます。ただし、その分、時間はかかります。
「100」では使用されている単語のレベルも高く、豊富なボキャブラリーが求められます。また、「100」は問題数が30問多く、その分、学習にはより時間が必要です。
具体的には、「70」にかかる時間に加えて、さらに2~3週間(倍)が必要となるでしょう。
最終的な選択は個人によりますが、「70」でじっくりと学習することも十分に価値があります。自身の学習ペースや理解度に合わせて、どちらの参考書を選ぶか慎重に決めることが重要です。
無理をして「100」に手を出すよりも、「70」でしっかりと基礎を固める方が効果的な場合もあります。自分に合った参考書を選んで、英文解釈のスキルを確実に向上させましょう。
最後に:志望校に合格するには
ここまで英語解釈についてを見てきましたが…。
1人で勉強するのが苦手、何から始めたら良いかわからないという受験生もいますよね。自分自身の希望する学部に合格するために、それ相応の対策が必要です。
本記事監修者 菅澤 孝平
シンゲキ株式会社 代表取締役社長
「鬼管理」をコンセプトとした「鬼管理専門塾」を運営。
大学受験・高校受験・英検指導・総合型選抜に幅広く展開しており、日本全国に受講生が存在している。
出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz
CM放送:テレビ東京など全国15局に放映