学習院大学専門塾/予備校GAKU-PASSの代表菅澤です。
このページでは、学習院大学国際社会学部の日本史入試問題の傾向や特徴を解説しております。
学習院大学国際社会学部に合格するには学部別の対策と同時に、科目別の対策も必要になってきます。
学習院大学国際社会学部に合格したい方は「日本史」の特徴や傾向を理解したうえで勉強に励みましょう。
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学習院大学国際社会学部とは
学習院大学国際社会学部についての情報は別途コチラに記載しております。
学習院大学国際社会学部を知りたい方はコチラより閲覧してください。
学習院大学国際社会学部「日本史」の前提情報
試験時間 | 60分 |
大問数 | 5題(各20点) |
解答形式 | マークシート式・記述式併用型 2021年度:80点・20点 ~2020年度:40点・60点 |
頻出単元 | 原始・古代・中世・近代・近現代から幅広く出題 テーマ別問題 |
試験時間は60分、問題数は5題で、各題20点の配点となっています。
2020年度までは、マークシート式の配点が40点で記述式の配点が60点でした。
2021年度の試験では、マークシート式の配点は80点に増加し、記述式の配点は20点に減少しました。
これは、センター試験が共通テストへと変更されたことが影響していることが考えられます。
したがって、2022年度以降の試験でも80点:20点の配点が継続する可能性もあるでしょう。
学習院大学国際社会学部の日本史では、教科書に沿った標準的なレベルの問題が多く出題されます。
リード文を見てみると、一見分量が多いようにも思われるかもしれません。しかしながら、基礎的な知識を固められていれば、苦労することなく制限時間内に解き終えることができます。
一方で、日本史が得意な受験生ですら正答することが難しい難問も一部出題されます。しかしながら、そのような難問での失点は許容範囲です。
出題者も正答されることを想定していません。
難問の対策のために知識を広げようとするのではなく、
標準的な問題を確実に得点する力を養うようにしてください。
その方が、効率的に成績を向上させることができる上に、成績が安定しやすいからです。
学習院国際社会学部日本史の試験問題は、同大学他学部、特に経済学部や法学部の試験問題に類似しています。
また、他学部の過去問を解くことで、国際社会学部の問題傾向なども見えてきます。
時間に余裕があれば、国際社会学部の過去問だけでなく、経済学部と法学部のような他学部の過去問を解いてみるのも良いでしょう。
そして、当然日本史の対策をするだけでは、学習院大学国際社会学部に合格することはできません。
国語と英語の対策もしっかりと行いましょう。
学習院大学国際社会学部「日本史」の傾向
それでは、学習院大学国際社会学部「日本史」の特徴・傾向を見ておきましょう。
学習院大学国際社会学部の日本史には大きく分けて3つの問題が存在します。
■選択式問題
■記述式問題①(空欄補充型)
■記述式問題②(設問型)
以上を順番に見ていきましょう。
■選択式問題
例:
「選択式問題」とは、リード文中の空欄を補充するのに最適なものを選択する問題のことです。
最初の問題傾向は選択式問題です。
2021年度では、5題の内4題がこの問題形式によって構成され、100点の内80点が配点されています。
つまり、この問題形式が全体の大部分を占めているので、学習院大学国際社会学部に合格するためには、必ずこの問題形式の対策をする必要があります。
冒頭で述べた通り、問われる知識は標準的なものですので、
基本的に教科書を使用して対策していきましょう。
まずは、教科書の太字部分を集中して学習してください。
そしてその後、太字部分の周辺知識を蓄えていきましょう。
最終的には下の注部分まで学習することになると思います。
教科書による一通りのインプットが終わったら、次は一問一答形式の参考書を使用していきましょう。
実際に選択するのは、語句や用語、人名、書名などのような単語ですので、一問一答形式の問題は非常に効果的な対策です。
また、赤シートを使用するだけでなく、実際に記述するのが理想的です。
その理由は二つあります。順番に見ていきます。
(1) 漢字を覚えることができるから
人は書こうと思うと、意外と漢字がわからないものです。
記述式問題で悔しい思いをしないためにも、手で覚えていきましょう。
(2) 知識を定着させやすいから
手を動かすことによって、より脳がはたらくと言われています。
それを活用することによって知識を効率よく定着させることができるのです。
次に実際の解き方について話します。
空欄補充型の問題を解く時には、
前後のリード文を読み、単語や文章などをヒントとして拾って、解答を推測します。
画像の(1)を例として考えます。
〔〕の前にある「斑鳩寺」「厩戸王」というキーワードを、
後にある「670年に火災」「西院の金堂」というキーワードを見れば、「法隆寺」を選ぶことができるはずです。
そして何度も述べていますが、出題される問題は標準的なレベルです。例を見た通りです。
したがって、先述のような教科書を使用した学習をしっかりと行っていれば、
特に迷うことなく解答できると思います。
仮に難問に直面し、いくら考えてもわからない場合は、
時間がもったいないのですぐに次の問題に進みましょう。
また、仮に迷う場合でも、おそらく2択までは絞ることができるはずです。
個人的には、最初に正解だと思った方を選ぶのがお勧めです。
間違えた際に、後悔が少なくて済むからです。自分を信じてみましょう。
■記述式問題①(空欄補充型)
例:
「記述式問題①」とは、リード文中の空欄に、当てはまるものを記述して解答する問題のことです。
次の問題傾向は、空欄補充型の記述式問題です。
基本的な対策と解き方は、先述の「選択式問題」と同じです。
参照してください。
そして、リード文に加え、例の(3)のように、設問部分でヒントが加えられる場合もありますので、気負わずに解いていきましょう。
■記述式問題②(設問型)
例:
「記述式問題②」とは、リード文の下線部に関する設問を、記述して解く問題のことです。
最後の問題傾向は、設問型の記述式問題です。
基本的な対策は「選択式問題」と同様ですが、
解き方が多少異なるので、説明していきます。
実際に解く際は、まず設問をよく確認しましょう。
知識や対策が十分であれば、それだけで解くことができる場合もあります。
設問を見ただけでわからない場合や、候補がいくつかある場合は、
リード文の前後を確認して解いてください。
学習院大学国際社会学部「日本史」の攻略法
続いて、学習院大学国際社会学部の日本史攻略法を記します。
❶正確なインプット・正確なアウトプット
❷原因・概要・結論を説明できるようにすること
❸テーマ別通史の理解と対策
以上に該当してない場合、合格は厳しいです。
しかし、これらに該当している場合は合格の可能性が高いと言っていいでしょう。
該当していない受験生は、下記をすぐに確認し、実践してください。
❶正確なインプット・正確なアウトプット
学習院大学国際社会学部日本史攻略法1つ目、「正確なインプット・正確なアウトプット」です。
まずインプットとアウトプットについて確認します。
インプットとは、情報や知識を新しく取り入れることです。
例として、教科書や参考書を読むことや、先生の話を聞くことがあげられます。
次にアウトプットとは、情報や知識を発信することです。
例として、問題集や過去問を解くことや、「原因・概要・結論」を説明することがあげられます。
次に、正確なインプットと正確なアウトプットについて説明いたします。
正確なインプットとは、新しい情報を正しく理解し、それを知識として定着させることです。
なんとなく教科書や参考書を眺めたり、ぼーっと先生の話を聞いたりすることは正確なインプットとは言えません。
そして正確なアウトプットとは、インプットによって得た理解が正しいものか、知識は定着しているかを確認することです。
目的意識もなく問題を解いたりしても効率が悪いという事ですね。
また、アウトプットには理想的なタイミングがあります。
それは以下の2つです。順番に見ていきましょう。
理想的なタイミング 1)インプットした直後
仮に、インプットした直後で該当範囲の問題を解くことができない場合は、理解が不足している、または誤っていると考えられます。
理解が不足している・誤っているのでは、知識として正しく定着することもありません。
再度インプットし直しましょう。
理想的なタイミング 2)知識を忘れそうな時
人がものを思い出そうとするときに、脳はそれを重要な記憶だと認識すると言われています。
つまり、思い出そうとする時間に、知識は定着するのであり、これを活用することで効率よく学習することができます。
時間を置かずに再度アウトプットしてしまうと、すぐに思い出すことができる上に、すぐに忘れてしまうので、非効率的です。
忘れそうなタイミングでアウトプットするようにしてみましょう。
人がものを忘れるタイミングについては、
「エビングハウスの忘却曲線」を確認してください。
参考にすることで無駄のない学習計画を立てることができます。
1度目の学習よりも2度目の学習の方が簡単になり、復習を重ねるごとに忘れにくくなります。
まず、最初に学習した場合、その日の寝る前に該当範囲を10分間復習してください。
次は、1週間後に、5分間復習してください。
そしてその一か月後に、2~4分間復習してください。
1か月間何もしないと記憶率は約20%に低下してしまいますが、
以上を実践することによって、記憶率を100%に維持することができます。
そしてインプットとアウトプットにおいて、最も重要なことはそれらを行う比率です。
まず、インプットにおいては、
足りない部分の補充を繰り返すことが、最も効率の良い学習方法です。
そして、不足部分を洗い出すのがアウトプットなのです。
つまりインプットよりもアウトプットの方が多く行われるべきだと考えられます。
具体的な学習順序は以下の通りです。
(1) 範囲全体をインプットする
(2) 範囲全体をアウトプットする(洗い出し)
(3) 不足部分を再度インプットする(復習)
後は(2)の(3)の繰り返しです。
そうすれば自然と「インプット量<アウトプット量」となるはずです。
とはいえ、通史の流れを忘れないためも、時々教科書をさらっと読んでも良いかもしれません。
❷原因・概要・結論を説明できるようにすること
学習院大学国際社会学部日本史攻略法2つ目、「原因・概要・結論を説明できるようにすること」です。
「原因・概要・結論」とは因果関係や歴史の流れのことであり、それが積み重なったものが「歴史」です。
そして、説明すること自体が一種のアウトプットです。
説明の出来から、範囲内の理解度や知識の定着度をはかることができます。
例えば、そもそも説明することができない場合は、
話の概要やキーワードを掴めていないほど、基礎的な理解や知識が不足していると考えることができます。
その場合は、全体的にインプットをし直す必要があります。
説明する相手は、予備校や学校の日本史の教師や先生にお願いするのが理想的です。
瞬時に、説明で間違った部分や不足している部分に気づくことが可能だからです。
また、「原因・概要・結果」を掴むのが特に苦手な人は、日本史を描いた漫画を読んでみるのも良いでしょう。
漫画であれば、抵抗感もなく繰り返し読むことができると思います。
筆者は、坂本龍馬の一生に焦点を当てた漫画『お~い!竜馬』を幼少期に親から買い与えてもらえたおかげで、
実際に受験では、幕末期の範囲で無双することができました。
漫画を読むと、人名と登場人物の顔が結び付けられ、登場人物の性格や感情、そして歴史の流れを容易に思い出すことができます。
勉強が苦手な方は、まずは漫画のように身近なものを利用することから受験勉強を始めても良いかもしれません。
そして、日頃の学習においても、他人に説明することを想定しておいてください。
そうすることによって、自然と「原因・概要・結論」を意識することができ、結果として効率の良い学習を行うことができます。
❸テーマ別通史の理解と対策
学習院大学国際社会学部日本史攻略法3つ目、「テーマ別通史の理解と対策」です。
国際社会学部だけでなく、学習院大学の日本史はテーマ別で問題が出題される傾向にあります。
テーマとは、例えば「政治史」「経済史」「文化史」「対外関係史」のような基礎的なものから、それらを細分化した「政党史」「金融政策史」「宗教史」「対中国関係史」などがあげられます。
そして普段、受験生は原始・古代・中世・近世・近現代という広い範囲を学習しています。
そのような状況で、いざテーマ問題が出題されると、
知識と知識が繋がらないことや、逆に知識と知識が錯綜することによって、
自信をもって解答することができないことがあります。
「覚えたはずなのに…」という悔しい思いをしないためにも、
知識をテーマ別で整理しておく必要があります。
十分に時間がある人は、教科書や参考書を見ながら各テーマをノートにまとめてみてください。
考えながらまとめることで、日本史の要点やキーワードを掴みやすくなります。
ノートにまとめ終わった場合やノートにまとめる時間がない場合は、
テーマ別(分野別)でまとめられた問題集を一冊完璧に仕上げましょう。
当然、一度解くだけではなく、何度も繰り返し繰り返し解きましょう。
そうすることによって、理解はより深いものになり、知識はより定着していきます。
また、既述のとおり、学習院大学国際社会学部の日本史では記述式問題が出題されます。
したがって、問題集も記述式であると理想的です。
まずは上記のような基本的なテーマを学習して、効率的に得点力をつけましょう。
そしてその後に余裕がある場合、より詳細なテーマも学習してください。
国際社会学部ですので、「政治史」「経済史」「対外関係史」などについて重点的に学習するとよいかもしれません。