
ローレンツ力の公式は覚えたはずなのに、磁場が紙面の奥向きになった瞬間、力の向きが分からなくなります。負電荷では逆向きになるし、円運動では向心力の式まで出てきて、どこから考えればいいのか混乱します。











ローレンツ力は、公式を一行だけ暗記するより「何が大きさを決めるか」「向きはどう決めるか」「なぜ円運動になるか」を分けて理解すると崩れない。この記事では、一般式から高校物理で使う磁気力を切り出し、向き、大きさ、仕事、円運動、斜め入射、電場との併用、練習問題の順で一本につなげるよ。
ローレンツ力は、磁場中を動く荷電粒子にはたらく力を考えるための中心概念です。電子・陽子の軌道、電流が磁場から受ける力、速度選別器、質量分析器などの理解につながります。本記事は、大学向け公開教材OpenStaxの磁場中の荷電粒子、円運動、ホール効果、磁気力の応用に関する記述を照合し、高校物理で使える順序に再構成しました。式では電荷の符号を含むベクトル式と、常に正である「力の大きさ」を明確に分けます。
目次
ローレンツ力とは何か|最初に全体像をつかむ
結論から言うと、ローレンツ力とは電場・磁場の中にある電荷が受ける力です。一般式はベクトルで F=q(E+v×B) と表されます。Eは電場、vは粒子の速度、Bは磁束密度、qは電荷です。高校物理で「ローレンツ力」として頻繁に計算するのは、このうち磁場による部分 F=q(v×B) です。磁場だけの問題なのか、電場も同時に存在する問題なのかを最初に区別すると、使う式を迷いません。
- 電磁場の力: 一般式はF=q(E+v×B)
- 電気力: 電場によるqE
- 磁気力: 磁場によるq(v×B)
📚 用語解説
ローレンツ力:電荷qを持つ粒子が電場Eと磁場Bの中で受ける力。一般式はF=q(E+v×B)です。高校物理では、磁場による項q(v×B)だけをローレンツ力と呼んで扱う問題も多いため、問題文の定義を確認します。
| 力 | ベクトル式 | 静止電荷にはたらくか | 力の向き |
|---|---|---|---|
| 電気力 | F=qE | はたらく | 正電荷はEと同じ、負電荷は逆 |
| 磁気力 | F=q(v×B) | はたらかない | vとBの両方に垂直 |
| 一般のローレンツ力 | F=q(E+v×B) | 電気力の項ははたらく | 2つの力をベクトル合成 |











「ローレンツ力」という言葉が、一般式全体を指す場合と磁場の項だけを指す場合があるんですね。問題ではどちらだと見分ければいいですか?











電場Eが登場せず、磁束密度Bと速度vだけが与えられていれば、通常は磁気力q(v×B)を計算する。電場と磁場が同時に書かれていたら一般式に戻り、それぞれの力を別々に描いてから合成しよう。最初の自由物体図で分けるだけで、符号と向きの混乱が大きく減るよ。
①電場Eはあるか、②粒子は動いているか、③電荷qは正か負か。この3点を問題文に印を付けてから式を選びます。磁場だけならF=q(v×B)、電場もあればF=qEとのベクトル和です。
ローレンツ力の公式|ベクトル式と大きさの式を分ける
磁場によるローレンツ力は、ベクトル式 F=q(v×B) で表します。外積v×Bは、速度vと磁束密度Bの両方に垂直な向きを持つベクトルです。一方、力の大きさだけを求める式は F=|q|vB sinθ です。ここでθはvとBのなす角で、0度から180度の範囲を考えます。大きさは負にならないため、qではなく絶対値|q|を使います。
📚 用語解説
外積 v×B:2つのベクトルvとBから、両方に垂直なベクトルを作る演算です。大きさはvB sinθ、向きは右手の法則で決まります。vとBが平行または反平行ならsinθ=0なので、磁気力も0です。
| 記号 | 意味 | 単位 | 問題での確認点 |
|---|---|---|---|
| q | 粒子の電荷 | C(クーロン) | 正負を含む。大きさでは|q| |
| v | 粒子の速さ・速度 | m/s | Bとの角度を確認 |
| B | 磁束密度 | T(テスラ) | 紙面の表裏記号に注意 |
| θ | vとBのなす角 | 度またはrad | 力との角度ではない |
| F | 磁気力 | N(ニュートン) | 大きさは常に0以上 |











負電荷の問題でqをそのまま代入すると、Fが負になります。負になったら向きが逆という意味でいいですか?











成分を持つベクトル計算なら符号に意味があるけれど、「力の大きさ」を聞かれた式では|q|を使うので答えは必ず0以上だ。向きは別に右手則で正電荷の向きを決め、負電荷なら反転する。この二段階に分ければ、負の大きさという不自然な答えを防げるよ。
大きさの計算で|q|を使った後、向きだけを正負で反転します。qを負のまま代入してマイナスを出し、さらに図でも反転すると、符号を二重に処理して逆向きにしてしまいます。
ローレンツ力の向き|右手の法則とフレミング左手則
向きを決める基本はベクトル式v×Bです。正電荷について、右手の指を速度vから磁場Bへ向けて曲げたとき、親指が磁気力Fの向きを示します。電子などの負電荷では、その向きと反対です。高校物理ではフレミングの左手の法則を使い、中指を正電荷の運動方向に対応する電流、人差し指を磁場、親指を力に合わせても同じ結論を得られます。
📚 用語解説
紙面に垂直な磁場の記号:「・」や丸の中の点は、矢の先端を正面から見た形で、紙面の手前向きです。「×」は矢の羽根を後ろから見た形で、紙面の奥向きです。記号を声に出してから右手を作ると混同を防げます。
| 状況 | 正電荷の力 | 負電荷の力 | 確認方法 |
|---|---|---|---|
| vが右、Bが紙面の奥 | 上 | 下 | 右×奥を右手で判定 |
| vが右、Bが紙面の手前 | 下 | 上 | 磁場を反転すると力も反転 |
| vとBが同方向 | 0 | 0 | 外積が0 |
| vとBが逆方向 | 0 | 0 | sin180°=0 |











フレミング左手則では中指を「電流」に向けますが、電子は電流と逆向きに動きます。電子の速度をそのまま中指に合わせていいですか?











そこが典型的な落とし穴だ。左手則の中指は正電荷が動く向き、つまり慣用電流の向きに合わせる。電子の速度が与えられたら中指を電子と逆向きにするか、右手で正電荷の力を出して最後に反転しよう。方法を一問の途中で切り替えないことも大切だよ。
磁気力はvにもBにも垂直です。出した力の矢印が速度や磁場と平行になっていたら、その時点で誤りです。正負を確認する前に、まず垂直条件で候補を絞ります。
ローレンツ力の大きさ|sinθと垂直成分を理解する
大きさF=|q|vB sinθは、速度のうち磁場に垂直な成分だけが磁気力を生むことを表しています。v⊥=v sinθと置けば、F=|q|v⊥Bです。反対に、磁場に平行な成分v∥=v cosθは磁気力を生みません。したがって、斜めに入る問題では速度を「磁場に平行」と「磁場に垂直」に分解することが最初の一手です。
| 変化させる量 | 2倍にしたとき | 理由 |
|---|---|---|
| |q| | Fは2倍 | 電荷量に比例 |
| v | Fは2倍 | 速さに比例 |
| B | Fは2倍 | 磁束密度に比例 |
| θ | 単純比例しない | sinθで変化 |
単位も検算に使えます。テスラTは N/(C・m/s) と同値なので、C×m/s×TはNになります。角度が与えられているのにsinθが式に無い、または答えの単位がNにならない場合は、式の選択か代入を見直してください。特にθを速度と「力」のなす角だと読み違えると、常に90度になってしまいます。θは速度vと磁場Bのなす角です。











斜め45度で入るとき、速度そのものを使ってからsin45度を掛ける方法と、垂直成分v sin45度を先に出す方法は同じですか?











完全に同じだよ。F=|q|vB sinθと一度に計算しても、v⊥=v sinθを作ってF=|q|v⊥Bとしてもよい。後で運動を考えるなら、平行成分v∥と垂直成分v⊥に分ける方法が有利だ。v⊥は円運動、v∥は等速直線運動を担当する。
v⊥Bならsin90°=1でF=|q|vB、v∥Bならsin0°=0でF=0です。数値代入より先に、この極端な2ケースに当たらないかを確認すると計算が短くなります。
磁気力が仕事をしない理由|速さは変えず向きだけを変える
磁場によるローレンツ力は、常に速度vと垂直です。微小変位の向きも瞬間の速度と同じなので、仕事の式W=Fs cosφではφ=90°となり、W=0です。仕事と運動エネルギーの関係から、磁気力だけがはたらくなら運動エネルギーは変化せず、速さも一定です。ただし速度ベクトルの向きは変わるため、加速度が0という意味ではありません。
📚 用語解説
磁気力は仕事をしない:力と変位が常に垂直なので、磁気力による仕事は0です。そのため磁気力単独では運動エネルギーと速さを変えません。一方、速度の向きは変わるので、円運動の向心加速度は存在します。
| 量 | 磁気力だけの場合 | 理由 |
|---|---|---|
| 速さ | 一定 | 仕事が0で運動エネルギー不変 |
| 運動エネルギー | 一定 | 仕事とエネルギーの関係 |
| 速度の向き | 変わる | 力が速度に垂直 |
| 運動量ベクトル | 変わる | 向きが変化 |
| 運動量の大きさ | 一定 | 速さが一定 |











力がはたらいているのに仕事が0というのが直感に反します。力があるなら速くなりそうです。











力には、速さを変える成分と向きを変える成分がある。磁気力は後者だけなんだ。等速円運動でも中心向きの力と加速度はあるが、力は進行方向と直角だから速さは増えない。電場が同時にあれば電気力qEが仕事をし、速さが変わる場合があるので分けて考えよう。
等速は速さの大きさが一定という意味です。円運動では方向が変わるため速度ベクトルは一定ではなく、「等速度運動」ではありません。
ローレンツ力と円運動|半径・周期・角速度を導く
荷電粒子が一様な磁場へ垂直に入ると、磁気力は常に速度と垂直で、進行方向を曲げ続けます。その磁気力が向心力になるため、粒子は等速円運動をします。大きさについて |q|vB=mv²/r と置き、vを一つ消去すると r=mv/(|q|B) です。質量mや速さvが大きいほど半径は大きく、電荷量|q|や磁束密度Bが大きいほど半径は小さくなります。
📚 用語解説
サイクロトロン運動:一様な磁場に垂直な速度成分を持つ荷電粒子が行う円運動です。非相対論的な範囲では、角速度ω=|q|B/m、周期T=2πm/(|q|B)となり、速さや半径に依存しません。
| 求める量 | 公式 | 依存する量 | 依存しない量 |
|---|---|---|---|
| 半径r | mv/(|q|B) | m、v、|q|、B | ― |
| 角速度ω | |q|B/m | m、|q|、B | v、r |
| 周期T | 2πm/(|q|B) | m、|q|、B | v、r |
| 周波数f | |q|B/(2πm) | m、|q|、B | v、r |
周期はT=2πr/vにr=mv/(|q|B)を代入して得られます。vが消えるため、同じ種類の粒子が同じ一様磁場中を異なる速さで動いても、非相対論的な範囲では一周にかかる時間は同じです。OpenStaxのサイクロトロンの説明でも、この周期が半径や運動エネルギーに依存しない性質を利用して、交流電圧の周期を合わせる仕組みが示されています。











速い粒子ほど大きな円を描くのに、周期が同じなのはなぜですか?距離が長くなるなら時間も長くなりそうです。











速さが2倍なら半径も2倍になり、一周の距離2πrも2倍になる。距離と速さが同じ倍率で増えるから、割り算した周期は変わらない。式を丸暗記するより、r∝vとT=2πr/vを組み合わせて説明できるようにしておくと応用に強いよ。
まず入射直後の磁気力を右手則で決めます。その力が円の中心方向です。軌道を先に想像して正負を決めるのではなく、一瞬目の力を描いてから、その方向へ曲がる円弧を描きます。
磁場へ斜めに入るとどうなる?らせん運動を成分分解する
速度vが磁場Bに対して斜めなら、vを平行成分v∥=v cosθと垂直成分v⊥=v sinθに分けます。v∥には磁気力がはたらかないので、磁場方向へ等速直線運動を続けます。v⊥には|q|v⊥Bの磁気力がはたらき、磁場に垂直な平面内で円運動をします。この2つを重ねると、磁場方向へ進みながら回るらせん運動になります。
- 入射 速度を分解: vをv∥とv⊥に分ける
- 平行成分 直線運動: v∥は一定のまま進む
- 垂直成分 円運動: v⊥が半径を決める
- 合成 らせん軌道: 直進と回転を重ねる
| 成分 | 磁気力 | 運動 | 使う式 |
|---|---|---|---|
| v∥=v cosθ | 0 | 磁場方向の等速直線運動 | 進む距離=v∥t |
| v⊥=v sinθ | |q|v⊥B | 磁場に垂直な円運動 | r=mv⊥/(|q|B) |
| 合成 | 垂直成分を曲げる | らせん運動 | ピッチ=v∥T |
らせんの一回転で磁場方向へ進む距離をピッチpとすると、p=v∥Tです。T=2πm/(|q|B)なので、p=2πmv cosθ/(|q|B)となります。半径はr=mv sinθ/(|q|B)です。θ=90°ならv∥=0で円運動だけになり、θ=0°ならv⊥=0で磁場に沿う直線運動だけになります。極端な場合を確認すると式のsinとcosを取り違えにくくなります。











らせん運動でも速さは一定ですか?円運動と直線運動が同時なら、エネルギーが増えそうに見えます。











磁場だけなら速さは一定だよ。最初から持っていた速度を平行成分と垂直成分に分けて見ているだけで、新しい速度を加えているわけではない。v²=v∥²+v⊥²は一定で、磁気力は垂直成分の向きだけを回し続ける。電場が加わる場合は別に仕事を考えよう。
θ=0°を代入し、磁場と平行なら円運動半径が0になる式が正しいか確認します。rにsinθが入れば0、ピッチにはcosθが入り最大となるので、物理的な極端条件と一致します。
電場と磁場が同時にある問題|速度選別とホール効果
電場と磁場が同時に存在するときは、電気力qEと磁気力q(v×B)を別々に描きます。両者が逆向きで大きさが等しければ、合力は0です。速度選別器では|q|E=|q|vBからv=E/Bとなり、その速さの粒子だけが直進します。qが消えるため、電荷量の大きさに関係なく、速度で粒子を選べるのがポイントです。
- 直進条件: |q|E=|q|vB
- 電場優位: 電気力側へ曲がる
- 磁場優位: 磁気力側へ曲がる
- 両方小: 曲がりが小さい
📚 用語解説
速度選別器:互いに直交する電場と磁場を使い、電気力と磁気力がつり合う速度v=E/Bの粒子だけを直進させる装置です。OpenStaxでは質量分析器の前段として説明されています。
| 場の組合せ | 力の関係 | 粒子の運動 |
|---|---|---|
| 電場のみ | F=qE | 電場方向または逆方向へ加速 |
| 磁場のみ | F=q(v×B) | 速さを変えず軌道を曲げる |
| 直交電磁場・つり合い | |q|E=|q|vB | v=E/Bの粒子が直進 |
| 直交電磁場・不つり合い | 一方が大きい | 合力側へ曲がる |
ホール効果でも、導体中を動く電荷が磁気力で一方の端へ偏り、電荷分離が作る電場による力とつり合います。OpenStaxの解説では、この現象から主要な電荷担体の符号を識別できることが示されています。入試問題では、電子の移動方向と慣用電流の向きを区別し、最初に磁気力の向きを決めてから、蓄積する電荷の符号と電場方向をつなげます。











速度選別器のv=E/Bでは、正電荷と負電荷で直進条件が違わないのですか?力の向きは反対になりますよね。











正負を替えると電気力も磁気力も同時に反転するから、互いに逆向きという関係は保たれる。大きさのつり合いでは両方に|q|が掛かり、約分されてv=E/Bになるんだ。ただし、場の向きを図から正しく読み、2つの力が本当に逆向きかは必ず確認しよう。
電気力qEと磁気力q(v×B)を一つの矢印にまとめて考えません。色を分けて2本描き、正負の電荷で両方の向きを確認してから合成します。
ローレンツ力の練習問題|入試で使える解法手順
ローレンツ力の問題は、式を探す前に図と条件を整理すれば安定します。共通手順は、①場の種類、②電荷の符号、③vとBの角度、④正電荷に対する向き、⑤大きさ、⑥運動の種類、の順です。円運動なら磁気力を向心力に置き、電場もあれば別の力として加えます。以下の3問で、向き・大きさ・円運動を段階的に確認します。
- 運動を判定: 直線・円・らせんを決める
- 大きさを計算: |q|vB sinθを使う
- 向きを確定: 正電荷で出して負なら反転
- 条件を整理: E、B、q、v、θを図に書く
練習問題1:力の向きと大きさ
正電荷q=2.0×10⁻⁶ Cが、速さv=3.0×10⁴ m/sで右向きに進み、紙面の奥向きの一様磁場B=0.50 Tへ垂直に入ったとします。右手則より正電荷の力は上向きです。大きさはF=|q|vB=2.0×10⁻⁶×3.0×10⁴×0.50=3.0×10⁻² Nです。電荷が負なら、大きさは同じ3.0×10⁻² Nで、向きだけが下向きになります。
練習問題2:角度がある場合
電荷量の大きさ|q|、速さv、磁束密度Bが同じで、速度と磁場のなす角だけが30°なら、F=|q|vB sin30°=|q|vB/2です。垂直入射のときの半分になります。力の向きはvとBの両方に垂直で、電荷が負なら正電荷の向きと反対です。角度の数値だけを見ず、どの2本のベクトルの角度かを図で確認します。
練習問題3:円運動の半径
質量m、電荷量の大きさ|q|の粒子が、速さvで磁場Bへ垂直に入るとき、磁気力と向心力を等置して|q|vB=mv²/rです。両辺をvで割り、rについて解けばr=mv/(|q|B)です。途中でv²を消し忘れたり、分母と分子を逆にしたりしないよう、「Bが強いほど曲がりやすく半径は小さい」と物理的に検算します。











練習では解けても、本番で右手を動かすと人目が気になって焦ります。頭の中だけで向きを決める練習をした方がいいですか?











最初から省略しない方がいい。小さく右手を使う、座標軸を描く、v×Bの巡回関係を使うなど、自分が再現できる一つの方法を固定しよう。速さより、正電荷で判定して最後に負電荷を反転する順序を毎回守る方が、本番の失点を減らせる。
ローレンツ力だけでなく、力学を土台に電磁気全体を組み立て直したい人は大学受験 物理の勉強法完全ガイドを、教材の順序まで具体化したい人は物理基礎・物理の参考書ルート完全版を確認してください。慶應義塾大学理工学部を志望する場合は、学部・方式の情報をまとめた慶應義塾大学理工学部の入試科目・偏差値解説と本記事の電磁気対策をつなげると、学習範囲と志望校対策の位置づけが明確になります。
ローレンツ力は「普通の対策」では受からない
断言します。公式F=|q|vB sinθを一行覚え、似た例題を数問解くだけの「普通の対策」では、ローレンツ力を含む電磁気の入試問題で安定して得点するのは厳しいです。
理由は、この記事で整理した通り、同じ公式の周辺に複数の判断が重なっているからです。一般式と磁場だけの式を分け、正負の電荷で向きを反転し、なす角を読み、磁気力が仕事をしないことから円運動へつなぎ、斜め入射では速度を2成分へ分けます。さらに電場が加わればqEとの合成が必要です。知識を知っているだけでは足りず、条件を読むたびに同じ順序で処理できる行動へ変える必要があります。
①授業で情報を得ても行動は変わらない ②全員同じ指導は偏差値50に収束する ③週1指導では変化が遅い(出典:鬼管理専門塾「鬼管理」とは)
独学・参考書だけでは、向きの誤りを自分で固定してしまう
独学では、答えの数値だけが合っていると、電子の向きやsinθの意味を曖昧なまま通過しやすくなります。情報を読んでも答案の手順が変わらないという限界①が残り、別の配置へ変わった瞬間に同じミスを繰り返します。
映像授業・アプリだけでは、理解と自力再現を取り違える
図解された動画を見ると、その場では右手則や円運動が理解できた感覚になります。しかし再生を止め、白紙からv・B・Fを描く行動まで管理されなければ、視聴が演習の代わりになります。限界①に加え、全員共通の進度という限界②も残ります。
集団授業の大手予備校では、本人固有の誤答原因まで追い切れない
質の高い講義を受けても、ある生徒は負電荷、別の生徒は速度分解、別の生徒は向心力との接続でつまずきます。全員同じ指導では偏差値50付近へ収束しやすいという限界②により、個人の誤答パターンへ毎日別課題を出すことは困難です。
一般的な個別指導塾でも、週1回の修正では電磁気の連鎖が遅れる
個別に質問できても、週1回の授業まで誤った右手則を使い続ければ、円運動やホール効果へ誤りが波及します。限界③の通り、毎日の答案を短い周期で確認しなければ、修正までの時間が長くなります。
だから鬼管理専門塾しかない——これが消去法から導かれる結論です。必要なのは講義をもう一度聞くことだけではなく、「図を描く→正電荷で向きを出す→符号を反映→大きさ→運動」の順序を毎日の問題で実行し、誤答原因に応じて翌日の課題を変える仕組みです。電磁気の理解と実行管理を一体にすることで、知っている公式を得点できる手順へ変えます。
鬼管理専門塾の特徴
- 毎日の指示: 課題を数値化する
- 個別の計画: 誤答原因に合わせる
- 確認と修正: 毎週定着を測る
- 専門支援: 講師・コース・LINE
「今日やるべきこと」を英単語○語・問題○題のように数値で指示する
得点データをもとに、専属講師が生徒ごとの行動プランを設計する
進捗を毎日確認し、毎週の確認テストで定着度を検証する
厳格な基準で選考した専属講師陣。講師満足度アンケートは回答1,524件
大学・学部特化、総合型選抜・推薦、英語資格、高校受験の専門コースを展開する
LINEで質問でき、Zoomの無料説明会や資料請求で入会前に相談できる
❶ 1日単位の数値化した学習指示
鬼管理専門塾では、毎朝「今日やるべきこと」を数値で指示します。時間・場所・教材・目的まで具体化し、何をすべきかで迷う時間を減らします。
ローレンツ力なら「右手則を10問、円運動を8問、誤答を全問解き直す」のように、その日に実行する量まで明確にします。
❷ 生徒ごとの個別行動プラン
全員に同じ課題を出すのではなく、現在の得点、得意・不得意、志望校の配点に合わせて、生徒ごとの行動プランを設計します。
負電荷の向き、sinθ、円運動、電場との合成のどこで止まっているかを答案から分け、一人ずつ異なる行動順序を設計します。
❸ 毎日・毎週の徹底管理と確認テスト
日々の進捗確認に加えて毎週の確認テストを行い、基準に届かなければ追加課題と計画修正を行って、遅れをその週のうちに戻します。
毎日の作図と計算を確認し、毎週のテストで別配置でも再現できるかを測ることで、答えの暗記だけで通過するのを防ぎます。
❹ 採用率0.6%の専属講師陣
講師は難関大学合格実績と独自審査を満たした人材から採用し、採用率は0.6%です。指導の質は講師満足度アンケート回答1,524件でも継続的に検証しています。
電磁気と力学の接続まで見られる専属講師が、質問への回答だけでなく、次に何を反復するかまで継続して調整します。
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大学・学部ごとの受験科目と到達目標に合わせ、物理だけを孤立させず、数学・英語を含む合格計画の中へ電磁気対策を配置します。
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まとめ|ローレンツ力は「向き・大きさ・運動」を分けて解く
| 論点 | 結論 |
|---|---|
| 一般式 | F=q(E+v×B)。磁場だけならF=q(v×B) |
| 大きさ | F=|q|vB sinθ。負の大きさにはしない |
| 向き | 正電荷でv×Bを決め、負電荷なら反転 |
| 仕事 | 磁気力は速度と垂直なので仕事0・速さ一定 |
| 円運動 | r=mv/(|q|B)、T=2πm/(|q|B) |
| 斜め入射 | v⊥が円運動、v∥が直線運動を作り、合成するとらせん |
| 電磁場 | qEとq(v×B)を別々に描いて合成 |
ローレンツ力で重要なのは、複数の判断を一度に行わないことです。向きはベクトルと電荷の符号、大きさは絶対値とsinθ、運動は仕事と向心力、というように役割を分けます。今日の復習では、公式を書くだけでなく、紙面の奥・手前を含む配置を自分で3通り描き、正電荷と負電荷の力、円運動の中心を説明してください。説明できない段階が、次に戻るべき学習地点です。
よくある質問
Q. ローレンツ力とは簡単に言うと何ですか?
A. 電場・磁場の中にある電荷が受ける力です。一般式はF=q(E+v×B)です。高校物理では、磁場中を動く電荷が受ける磁気力q(v×B)をローレンツ力と呼ぶことも多いため、電場があるかを問題文で確認してください。
Q. ローレンツ力の大きさの公式は何ですか?
A. 磁場による力の大きさはF=|q|vB sinθです。θは速度vと磁場Bのなす角です。垂直ならF=|q|vBで最大、平行または反平行ならF=0です。大きさは負にならないため|q|を使います。
Q. ローレンツ力の向きはどう決めますか?
A. 正電荷について右手でv×Bの向きを決めます。右手の指をvからBへ曲げたときの親指が力の向きです。電子など負電荷なら、その反対向きです。最後に力がvとBの両方に垂直かを検算します。
Q. フレミング左手の法則と右手の法則はどちらを使いますか?
A. どちらでも一貫して使えば同じ結論になります。粒子の速度が直接与えられる問題では、右手でv×Bを出し、負電荷なら反転する方法が整理しやすいです。左手則を使う場合、中指は電子の速度ではなく慣用電流、つまり正電荷が動く向きに合わせます。
Q. なぜローレンツ力で円運動するのですか?
A. 磁場へ垂直に入ると、磁気力が常に速度と直角にはたらき、速さを変えず進行方向だけを曲げるからです。磁気力が向心力となり、|q|vB=mv²/rからr=mv/(|q|B)が得られます。
Q. 磁場へ斜めに入ると円運動ではないのですか?
A. 速度の垂直成分v⊥は円運動、平行成分v∥は等速直線運動をします。両者を合成すると、磁場方向へ進みながら回るらせん運動です。半径にはv⊥、一回転で進むピッチにはv∥を使います。
Q. 磁気力は仕事をしないのに、なぜ加速度がありますか?
A. 仕事は力と変位の内積で決まり、磁気力は速度・変位と垂直なので仕事は0です。ただし力は進行方向を変えるため、速度ベクトルは変化し、向心加速度が生じます。速さ一定と速度一定は別です。
Q. 速度選別器で電荷qが消えるのはなぜですか?
A. 電気力の大きさ|q|Eと磁気力の大きさ|q|vBを等しくすると、両辺の|q|が約分され、v=E/Bとなるからです。正負を替えると2つの力が同時に反転するため、つり合いの速さは変わりません。
Q. ローレンツ力を短期間で復習する順番は?
A. 最初に向きだけの問題、次にF=|q|vB sinθの大きさ、続いて円運動、最後に斜め入射と電磁場の順で進めます。毎回「条件→向き→大きさ→運動」の手順を答案に残し、別配置で再現できるか確認してください。

本記事監修者 菅澤孝平
シンゲキ株式会社 代表取締役社長
「鬼管理」をコンセプトとした「鬼管理専門塾」を運営。大学受験・高校受験・英検指導・総合型選抜に幅広く展開しており、日本全国に受講生が存在している。
出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz
CM放送:テレビ東京など全国15局に放映





