
周期表の塩素は35.45なのに、同位体には35と37が出てきます。原子量は平均らしいけれど、何を何で平均するのか、単位を付けるのか、分子量と何が違うのかが全部混ざってしまいました。











原子量は「同位体の相対質量を、存在比で重み付けした平均」とつかめば整理できるよ。この記事では、炭素12を基準にする理由から、塩素・銅の加重平均、存在比の逆算、単位の扱い、原子番号・質量数・分子量・式量・モル質量との違いまで、計算の順番が見える形で解説しよう。
原子量の問題は、公式を暗記するだけでは安定しません。「どの数値が一つの原子の情報で、どの数値が自然界にある原子集団の平均なのか」を区別することが得点の分かれ目です。以下では高校化学で使う丸めた値と、IUPAC・CIAAW・NISTが示す厳密な定義や数値を混同しないように、まず意味を確認し、その後で計算に進みます。
目次
原子量とは何か|炭素12を基準にした「平均の相対質量」
原子量を一言で表すと、ある元素を構成する原子の平均の重さを、炭素12原子を基準にして比で表した値です。IUPAC Gold Bookは相対原子質量(atomic weight)を「原子の平均質量と統一原子質量単位との比」と定義しています。統一原子質量単位uは、基底状態で静止した炭素12原子1個の質量の12分の1を基準にした単位です。したがって、原子量は「原子そのものをグラムで量った値」ではなく、基準との比から作る相対値です。











「炭素12の12分の1と比べる」というのが出発点なんですね。では、周期表の炭素がぴったり12ではなく12.011前後なのは、基準にした炭素12以外も混ざっているからですか?











その理解で合っている。炭素という元素には炭素12だけでなく炭素13などの同位体もあり、自然の試料に含まれる割合を反映した平均は12より少し大きくなる。基準となる炭素12という一種類の原子の相対質量と、元素としての炭素の原子量は、同じ「炭素」でも対象が違うんだ。
📚 用語解説
原子量(相対原子質量):ある元素の原子の平均質量を統一原子質量単位uで割った相対値。高校化学では、各同位体の相対質量を自然界での存在比で重み付けして平均した値として扱います。元素記号とともに周期表へ示され、物質量や化学反応の量的関係を計算する基礎になります。
📚 用語解説
統一原子質量単位u:基底状態で静止した炭素12原子1個の質量の12分の1に等しい質量の単位。原子量そのものはこのuとの「比」なので無次元ですが、一つの原子・同位体の質量を表す場面ではuを使えます。
| 見る対象 | 意味 | 代表的な書き方 | 単位 |
|---|---|---|---|
| 炭素12原子1個 | 質量の基準になる特定の同位体 | 相対同位体質量 12 | 相対値には単位なし |
| 自然の炭素原子の集団 | 同位体組成を反映した平均 | 標準原子量 [12.0096, 12.0116] | 単位なし |
| 炭素原子1 mol | 6.02214076×10²³個の炭素原子の質量 | モル質量 約12.011 g/mol | g/mol |
CIAAWの2024年標準原子量表では、自然界で同位体組成が変動する元素の一部を単一値ではなく区間で示しています。炭素なら[12.0096, 12.0116]です。学校の周期表で12.01や12.011のような一つの値を使うのは、計算しやすい代表値へ丸めているからです。問題文が原子量を指定した場合は、最新表を自分で持ち込むのではなく、必ず問題文の指定値を優先してください。
原子量は「特定の原子1個の質量」でも「1 molの質量」でもなく、まずは基準との比で表した無次元の平均値です。ただし、モル質量をg/molで表すと数値がほぼ一致するため、高校化学では両者を往復して計算します。この数値の一致と量の違いを分けて覚えましょう。
原子量が整数にならない理由|同位体と存在比を理解する
同位体とは、原子番号、つまり陽子数が同じで、質量数が異なる原子です。IUPACは同位体を「原子番号が同じで質量数が異なる核種」と定義しています。陽子数が同じなので化学的には同じ元素ですが、中性子数が違うため原子1個の質量は異なります。自然界の元素を多数の原子の集団として見ると、軽い同位体と重い同位体が一定の割合で混ざっており、その割合が原子量へ反映されます。











塩素35と塩素37はどちらも塩素だけれど、中性子数が違うから重さが違う。そこで、単純に35と37の真ん中を取るのではなく、多く存在するほうを強く反映するんですね。











そうだね。半々なら真ん中の36になるが、軽い塩素35のほうが多いので平均は35側へ寄る。「存在比が大きい同位体に平均値が近づく」という感覚を先に持つと、計算後の検算もできる。答えが36より大きくなったら、式か割合の置き方を疑えるわけだ。
📚 用語解説
同位体:原子番号(陽子数)は同じで、質量数が異なる原子どうし。中性子数が異なるため質量も異なります。例えば塩素35と塩素37はどちらも陽子を17個持つ塩素ですが、中性子数はそれぞれ18個と20個です。
📚 用語解説
同位体存在比:ある元素の原子全体のうち、特定の同位体が占める割合。百分率なら合計100%、小数なら合計1になります。原子量の計算では、相対質量にこの割合を掛けて加え、重み付き平均を作ります。
| 塩素の同位体 | 質量数 | NISTの相対同位体質量 | 代表的な同位体組成 |
|---|---|---|---|
| ³⁵Cl | 35 | 34.968852682 | 0.7576(約75.76%) |
| ³⁷Cl | 37 | 36.965902602 | 0.2424(約24.24%) |
NISTが掲載する代表的な同位体組成を使うと、塩素の加重平均は約35.45294になります。CIAAWは自然界の正常な物質に適用する塩素の標準原子量を[35.446, 35.457]と区間で示し、教育・商業用途向けの簡略表では35.45±0.01としています。試料によって同位体組成がわずかに違うため、厳密には「自然界の塩素は常に完全に同じ35.45」とは限りません。
質量数35・37は陽子数と中性子数の合計であり整数です。一方、相対同位体質量は34.968852682や36.965902602のように整数とは限りません。高校の入門問題では計算を簡単にするため、質量数を相対質量の近似値として使うことがあります。問題文がどちらを与えているか確認してください。
同位体とアボガドロ定数の関係をもう一段深く整理したい場合は、既存記事のアボガドロ定数とモル・原子量・分子量の関係もあわせて読むと、原子1個の世界から1 molの世界へ移る理由がつながります。
原子量の求め方|加重平均の公式と計算手順
原子量の基本式は「各同位体の相対質量×その同位体の存在比」をすべて足すだけです。同位体が2種類なら、相対質量をm₁、m₂、存在比をp₁、p₂とすると、原子量AはA=m₁p₁+m₂p₂で表せます。存在比を小数で置くときはp₁+p₂=1、百分率で置くときは最後に100で割ります。先に単位をそろえれば、式は難しくありません。











割合を75と25のまま掛けてしまったり、0.75と25を混ぜたりするのが怖いです。計算を始める前に、どんな順番で情報を書き出せばミスを減らせますか?











「同位体を縦に並べる→割合の合計を確認する→百分率を小数へ直す→掛けて足す→範囲で検算」の5手順を固定しよう。答えは必ず最小の相対質量と最大の相対質量の間に入る。さらに、存在比の大きいほうへ近づく。この2点だけで多くの計算ミスを発見できるよ。
例題1:塩素の原子量を基本式で求める
高校化学の近似問題として、³⁵Clの相対質量を35、存在比を75%、³⁷Clの相対質量を37、存在比を25%とします。百分率を小数に直すと0.75と0.25なので、原子量は35×0.75+37×0.25=26.25+9.25=35.5です。35と37の間にあり、多い³⁵Cl側へ寄っているため、計算結果の向きも妥当です。精密値を使うと約35.45294になるため、35.5との違いは「近似した相対質量と存在比を使ったかどうか」によって生じます。
例題2:銅の精密データから原子量を確認する
NISTによる銅の代表値は、⁶³Cuの相対同位体質量62.92959772・同位体組成0.6915、⁶⁵Cuの相対同位体質量64.92778970・同位体組成0.3085です。これを式へ入れると、62.92959772×0.6915+64.92778970×0.3085≈63.54604となります。CIAAWの標準原子量63.546(3)と整合します。入試問題で「63と65、70%と30%」と丸めて与えられた場合は63.6になるので、公式表の値との差を誤答だと思わないことが大切です。
例題3:原子量から存在比を逆算する
軽い同位体の相対質量が63、重い同位体が65、元素の原子量が63.6であるとします。重い同位体の存在比をxと置けば、軽い同位体は1−xです。式は63(1−x)+65x=63.6となり、63+2x=63.6、x=0.30です。したがって重い同位体30%、軽い同位体70%と分かります。2種類しかないときは、片方をx、もう片方を1−xと置くのが定石です。
63から65までの幅は2で、平均63.6は63から0.6だけ右にあります。全体の0.6÷2=0.30だけ重い側へ進んでいるため、重い同位体の割合は30%です。方程式を解いた後に数直線の感覚で確かめると、xと1−xを逆にしたミスを見つけやすくなります。
原子量に単位はある?u・g・g/molとの違い
結論として、原子量は相対値なので単位を付けません。例えば「酸素の原子量は16」と書き、16 gや16 g/molとは書きません。一方、酸素原子1個の質量を統一原子質量単位で表すならおよそ16 u、酸素原子1 molのモル質量を表すならおよそ16 g/molです。数字が同じように見えることと、物理量が同じであることは別です。











原子量16、原子1個の質量16 u、モル質量16 g/molは、数字だけ見れば全部16です。計算問題では、どの言葉が出たらどの単位へ切り替えればよいでしょうか?











「比・相対値」と聞かれたら単位なし、「粒子1個の質量」ならuやkg、「何molか」ならmol、「1 mol当たりの質量」ならg/molだ。試料そのものの質量を聞かれたらgを使う。名詞を見てから単位を決め、数値だけで判断しないのがコツだよ。
📚 用語解説
モル質量:物質の質量を物質量で割った量で、単位はg/molまたはkg/mol。IUPACの定義では「質量を物質量で割ったもの」です。g/molで表したモル質量の数値は、相対原子質量や相対分子質量の数値とほぼ一致しますが、モル質量には単位があります。
| 量 | 何を表すか | 例 | 単位 |
|---|---|---|---|
| 原子量 | 基準に対する平均原子質量の比 | Oの原子量は約16 | なし |
| 相対同位体質量 | 特定同位体の質量とuの比 | ¹⁶Oは約15.995 | なし |
| 原子1個の質量 | 一つの粒子そのものの質量 | ¹⁶O原子は約15.995 u | uまたはkg |
| 物質量 | 粒子数をアボガドロ定数で割った量 | 酸素原子1 mol | mol |
| モル質量 | 1 mol当たりの質量 | O原子は約16 g/mol | g/mol |
| 試料の質量 | 手元にある物質全体の質量 | 酸素原子0.5 molで約8 g | g |
BIPMによれば、1 molは正確に6.02214076×10²³個の要素粒子を含みます。原子量とモル質量の数値が対応するため、「物質量n=質量m÷モル質量M」という式で原子量表を実際のグラム計算へつなげられます。この換算を例題で練習したい場合は、物質量(mol)の求め方と質量・粒子数・濃度の例題が次の学習に適しています。
「原子量を求めよ」なら答えは35.5のように単位なしです。「塩素原子1 molの質量を求めよ」なら35.5 g、「塩素原子のモル質量を求めよ」なら35.5 g/molです。問題文の目的語を答案の最後に読み直すだけで、単位による失点を防げます。
原子量・原子番号・質量数・原子の質量の違い
原子量の周辺には似た数字が並びますが、それぞれが数えている対象は異なります。原子番号は陽子数、質量数は陽子数と中性子数の合計なので、どちらも一つの核種について整数です。相対同位体質量は特定の同位体1個の質量をuとの比で表した値で、整数とは限りません。原子量は元素の原子集団を同位体存在比で平均した値で、これも通常は整数になりません。











塩素の原子番号17、塩素35の質量数35、³⁵Clの相対同位体質量34.968…、塩素の標準原子量35.45は、全部別の質問への答えなんですね。











そのとおり。さらに質量数35から原子番号17を引けば中性子数18が分かるが、原子量35.45から17を引いて中性子数を出すことはできない。原子量は複数の同位体を平均した値なので、一つの原子の中性子数を表していないからだ。
| 用語 | 対象 | 求め方・定義 | 整数か | 塩素の例 |
|---|---|---|---|---|
| 原子番号Z | 元素・原子核 | 陽子数 | 必ず整数 | 17 |
| 中性子数N | 特定の核種 | 質量数A−原子番号Z | 必ず整数 | ³⁵Clなら18 |
| 質量数A | 特定の核種 | 陽子数+中性子数 | 必ず整数 | 35または37 |
| 相対同位体質量 | 特定の同位体 | その原子の質量÷u | 通常は小数 | ³⁵Clは34.968852682 |
| 原子量 | 元素の原子集団 | 相対同位体質量の加重平均 | 通常は小数 | 簡略値35.45 |
よくある誤り1:原子量を陽子数と中性子数へ分解する
原子量は平均値なので、一つの原子核の粒子数へ直接分解できません。塩素の原子量35.45を見て「陽子17個、中性子18.45個」と考えるのは誤りです。原子1個の中性子数は必ず整数で、³⁵Clなら18、³⁷Clなら20です。35.45は多数の塩素原子を集団として見たときの平均を表しています。
よくある誤り2:質量数をそのまま精密な原子の質量とみなす
質量数は核子の個数であり、精密な質量ではありません。陽子・中性子・電子の質量や原子核の結合エネルギーが関わるため、³⁵Clの相対同位体質量は35ちょうどではなく34.968852682です。ただし高校の計算問題が相対質量35と指定しているなら、その指定に従って計算します。
よくある誤り3:周期表の値をすべて固定された厳密値と考える
CIAAWの標準原子量表では、水素・炭素・窒素・酸素・塩素など一部の元素が区間で示されます。これは正常な地球物質でも同位体組成が変わりうるためです。学校の周期表にある代表値は入試計算に十分な精度へ簡略化した値であり、実験試料の同位体組成まで一意に保証するものではありません。
「個数」を数える原子番号・中性子数・質量数は整数、「質量の比」を表す相対同位体質量は小数可、「元素全体の平均」を表す原子量も小数可、と整理します。問題文の主語が「特定の同位体」か「元素全体」かを丸で囲むと、数値の取り違えを防げます。
原子量と分子量・式量・モル質量の違い
分子量は、分子を構成する各原子の原子量を化学式どおりに合計した相対値です。IUPACは相対分子質量を「分子の質量と統一原子質量単位との比」と定義しており、原子量と同じく単位を持ちません。水H₂OならHを2個、Oを1個として、H=1.008、O=16.00を使えば1.008×2+16.00=18.016です。高校問題でH=1、O=16と指定されれば18とします。











分子量は原子量を足すと分かりました。では、NaClのように独立した分子を作らないイオン結晶でも「分子量」と呼んでよいのでしょうか?











NaClのようなイオン結晶は、独立したNaCl分子の集まりとして扱わないので、高校化学では「式量」と呼ぶ。計算方法は化学式中の原子量の合計で同じだが、物質の構造に応じて名称を使い分ける。モル質量は分子性物質にもイオン結晶にも使える量だよ。
📚 用語解説
分子量(相対分子質量):分子1個の質量を統一原子質量単位uとの比で表した相対値。化学式中の各元素の原子量に原子数を掛け、すべて合計して求めます。相対値なので単位は付けません。
📚 用語解説
式量:イオン結晶や組成式で表す物質などについて、化学式中の原子量を合計した相対値。NaClならNaとCl、Ca(OH)₂ならCa、Oを2個、Hを2個として合計します。計算手順は分子量と同じです。
| 用語 | 対象 | 計算例 | 単位 |
|---|---|---|---|
| 原子量 | 元素の原子集団 | Cl ≈ 35.45 | なし |
| 分子量 | 独立した分子 | H₂O: 1×2+16=18 | なし |
| 式量 | イオン結晶・組成式の単位 | NaCl: 23+35.5=58.5 | なし |
| モル質量 | 物質1 mol | H₂O: 18 g/mol | g/mol |
計算例1:CO₂の分子量
C=12.0、O=16.0とすると、CO₂は炭素原子1個と酸素原子2個からできているので、分子量は12.0+16.0×2=44.0です。O₂の「2」を酸素の原子量へ掛けるのがポイントで、元素記号の右下に数字がなければ原子数は1です。CO₂のモル質量なら44.0 g/molとなります。
計算例2:Ca(OH)₂の式量
Ca=40、O=16、H=1とすると、かっこ外の2はOとHの両方へ掛かります。式量は40+(16+1)×2=74です。40+16+1×2=58とする誤りは、かっこの展開漏れです。まず元素別の個数をCa:1、O:2、H:2と書き出してから計算すると安全です。
計算例3:水9.0 gは何molか
高校問題の指定値H=1、O=16なら、水の分子量は18、モル質量は18 g/molです。物質量n=質量m÷モル質量Mより、9.0 g÷18 g/mol=0.50 molとなります。ここで初めてgとg/molが登場します。原子量・分子量を求める段階では単位なし、実際の物質量計算へ進んだ段階でモル質量としてg/molを使う流れです。
分子量だけを集中的に復習したい場合は、分子量の単位・求め方・モル質量との違いで、化学式の読み取りから例題まで確認できます。原子量は材料、分子量・式量は化学式どおりの合計、モル質量はその数値を現実の質量計算へつなぐ量、と役割を一本の流れで覚えましょう。
原子量・分子量の計算問題は「普通の対策」では受からない
結論から言います。原子量や分子量の公式を一度理解し、教科書の例題を数問解くだけという「普通の対策」では、大学受験化学で安定して合格点を取るのは厳しいです。原子量は単独で終わる知識ではなく、同位体存在比、モル質量、物質量、化学反応式、濃度計算へ連鎖する入口だからです。











この記事の例題なら解けても、模試ではモル濃度や反応式と一緒に出てきて手が止まります。分かったつもりを、本番で使える状態に変えるには何が足りないのでしょうか?











足りないのは情報ではなく、毎日の演習量、復習時期、理解度の確認を決めて実行する仕組みだ。原子量の基本を翌日、1週間後、複合問題で再現できるかまで追わないと、知識は得点に変わらない。そこで、よく選ばれる対策を管理の観点から一つずつ検討しよう。
鬼管理専門塾が示す従来塾の3つの限界は、①授業で情報を得ても行動は変わらない、②全員同じ指導は偏差値50に収束する、③週1指導では変化が遅い、の3点です(出典:鬼管理専門塾公式「鬼管理」とは)。原子量から物質量までの連鎖学習に当てはめると、「説明を聞いた」だけではなく、弱点に合う課題を毎日実行し、短い周期で修正する必要があります。
選択肢①:独学・参考書のみでは①②の限界に当たる
独学や参考書だけでも、学習計画と自己採点を厳密に続けられる人は伸びます。しかし多くの場合、解説を読んで理解した時点で止まり、翌日に同じ計算を白紙から再現する行動までは設計されません。これは①の「情報を得ても行動は変わらない」という限界に当たります。
また、市販教材の同じ順番を全員が進めるだけでは、「存在比の逆算が弱い」「単位換算で失点する」「化学式のかっこを展開できない」といった個別の弱点へ時間を重点配分できず、②の限界にも当たります。
選択肢②:映像授業・アプリでは①の限界に当たる
映像授業や学習アプリは、炭素12の基準や加重平均を視覚的に理解するのに役立ちます。一方、動画を見終えたことと、数値を変えた逆算問題を自力で解けることは別です。視聴履歴が増えても、答案を作り、誤答原因を分類し、翌日の課題へ直す行動がなければ①の限界を越えられません。
選択肢③:集団授業の大手予備校では②の限界に当たる
大手予備校の集団授業は体系的ですが、授業の進度と宿題は多くの生徒に共通です。原子量でつまずく原因が、同位体の定義なのか、割合計算なのか、分子量との混同なのかは生徒ごとに違います。全員同じ説明と演習量では、弱点別の処方が薄くなり、②の「全員同じ指導」の限界に当たります。
選択肢④:一般的な個別指導塾では③の限界に当たる
一般的な個別指導塾なら、授業中に原子量の疑問を解消できます。しかし週1回の授業だけでは、翌日の再現、1週間後の確認、物質量との複合問題までを連続して追いにくく、誤りの修正が次の授業まで持ち越されます。これは③の「週1指導では変化が遅い」という限界に当たります。
独学・参考書のみ、映像授業・アプリ、集団授業の大手予備校、一般的な個別指導塾を順に検討すると、いずれも日々の行動設計、個別最適化、短い周期での修正のどこかが不足します。原子量を起点に化学計算を入試得点へ変えるには、この3点を同時に満たす必要があります。だから、消去法で残るのは1日単位で個別の学習を管理する鬼管理専門塾しかない、という結論になります。
鬼管理専門塾の特徴
鬼管理専門塾は、原子量の定義を知るだけで終わらせず、化学式の読み取り、物質量、濃度、反応式へつながる演習を毎日の行動へ落とし込む仕組みを持っています。ここでは公式サイトで確認できる6つの特徴だけを、大学受験化学との接続が分かるように整理します。











化学計算の弱点を見つけても、自分で毎日の課題量を決め、復習日まで管理するのが難しいです。鬼管理専門塾では、具体的にどこまで行動へ落とし込むのでしょうか?











「化学を勉強する」ではなく、「原子量の加重平均を何題、分子量との複合問題を何題」のように数値化し、毎日と毎週の確認までつなげる。次の6項目を、事実と原子量対策への接続に分けて見よう。
その日に使う教材・範囲・問題数を数値で示し、実行できる課題へ具体化します。
得意・不得意と志望校から逆算し、生徒ごとに異なる行動プランを設計します。
毎日の進捗を確認し、毎週の確認テストで定着度を測って計画を修正します。
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大学受験、学部特化、総合型選抜・推薦、英語資格、高校受験の各専門コースを展開します。
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❶ 1日単位の数値化した学習指示
鬼管理専門塾では、「化学をやる」といった曖昧な指示ではなく、教材、範囲、問題数、取り組む目的まで具体化し、1日単位で数値化した学習指示を出します。いつ・どこで・何を・なぜ・どのように行うかを定め、知識を実際の行動へ変える方針です。
原子量の学習なら、「塩素の加重平均3題、存在比の逆算2題、単位判定5問」のように分解できます。理解したつもりで終わらず、その日に何を解けばよいかが明確になるため、計算の再現性を作れます。
❷ 生徒ごとの個別行動プラン
専属講師が、生徒ごとの現在地、得意不得意、志望校、残り期間を見て個別行動プランを設計し、実行状況まで管理します。全員へ同じ教材と同じ量を割り当てるのではなく、必要な行動を個別に決めます。
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原子量の基本問題が解けても、翌週にモル質量や化学反応式と組み合わさると崩れることがあります。毎日と毎週の二つの周期で確認すれば、「覚えた」ではなく「組み合わせても使える」段階まで追えます。
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まとめ|原子量は「同位体×存在比」から理解する











原子量はただ周期表から拾う数字ではなく、同位体の相対質量を存在比で平均した相対値。そして分子量や式量を作り、モル質量として実際のグラム計算へつながる数字なんですね。











その一本線が見えれば大丈夫だ。最後に、定義→計算→単位→関連用語の順で自分の言葉で説明し、塩素の基本問題と存在比の逆算を白紙から解こう。解けなかった場所が、次に復習すべき具体的な弱点になるよ。
| 要点 | 結論 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 原子量の定義 | 平均原子質量とuの比 | 炭素12を基準に説明できるか |
| 整数でない理由 | 複数同位体の加重平均 | 存在比が大きい側へ寄るか |
| 求め方 | Σ(相対質量×存在比) | 割合の合計と答えの範囲を確認 |
| 単位 | 原子量は単位なし | モル質量g/molと区別する |
| 分子量・式量 | 原子量×原子数の合計 | 添字とかっこを展開する |
| 実際の質量計算 | n=m/Mで物質量へ接続 | 量と単位を式に書く |
原子量は、化学計算の最初に置かれる「換算の土台」です。原子番号や質量数と混同せず、存在比による加重平均を使い、答えが軽い同位体と重い同位体の間にあるかを検算してください。単位を問われたら、相対値の原子量は単位なし、1 mol当たりのモル質量はg/molと答えます。
次の学習では、分子量・式量を化学式から求め、物質量、粒子数、気体体積、濃度、化学反応式へ進みます。そこでつまずいたら、原子量の定義へ戻るのではなく、「化学式の原子数」「単位換算」「公式の選択」のどこが原因かを分けて復習しましょう。原因ごとに課題を分けることが、同じミスを繰り返さない最短ルートです。
受験化学の弱点と毎日の課題量を無料説明会で整理できます
よくある質問
Q. 原子量とは簡単に言うと何ですか?
A. ある元素の原子の平均質量を、統一原子質量単位uとの比で表した値です。高校化学では、各同位体の相対質量を、その存在比で重み付けして平均した値と考えると理解しやすいです。相対値なので原子量そのものには単位を付けません。
Q. 原子量の求め方の公式は何ですか?
A. 「各同位体の相対質量×その同位体の存在比」をすべて足します。存在比を小数で使うなら合計1、百分率で使うなら合計100%であることを先に確認します。答えは最軽量と最重量の同位体の間に入り、存在比の大きい同位体側へ寄ります。
Q. なぜ塩素の原子量は35.5や35.45になるのですか?
A. 塩素35と塩素37の存在比が同じではなく、軽い塩素35のほうが多いためです。高校の近似値35・37と75%・25%なら35.5になります。NISTの精密な相対同位体質量と代表組成では約35.45294で、CIAAWの簡略標準原子量は35.45±0.01です。
Q. 原子量にg/molを付けてもよいですか?
A. 原子量そのものには付けません。原子量は基準との比である無次元量です。g/molを付けるのはモル質量です。例えば酸素の原子量は約16、酸素原子のモル質量は約16 g/molと書き分けます。
Q. 原子量と質量数の違いは何ですか?
A. 質量数は特定の核種の陽子数と中性子数の合計で、必ず整数です。原子量は元素に含まれる複数の同位体の相対質量を存在比で平均した値なので、通常は小数になります。原子量から一つの原子の中性子数を求めることはできません。
Q. 原子量と分子量の違いは何ですか?
A. 原子量は元素の原子についての相対値、分子量は分子全体についての相対値です。分子量は化学式中の各元素の原子量に原子数を掛けて合計します。H=1、O=16ならH₂Oの分子量は1×2+16=18です。どちらも相対値なので単位はありません。
Q. NaClは分子量と式量のどちらを使いますか?
A. 高校化学では式量を使います。NaClは独立した分子の集まりではなくイオン結晶として扱うためです。計算はNaとClの原子量を足し、Na=23、Cl=35.5なら式量58.5です。NaClのモル質量なら58.5 g/molと表します。
Q. 問題文の原子量と周期表の値が違うときはどちらを使いますか?
A. 問題文で指定された値を使います。入試問題は計算しやすいようにH=1、C=12、O=16、Cl=35.5などへ丸めることがあります。公式の標準原子量表はより精密ですが、指定値を置き換えると想定された答えや有効数字から外れる可能性があります。

本記事監修者 菅澤孝平
シンゲキ株式会社 代表取締役社長
「鬼管理」をコンセプトとした「鬼管理専門塾」を運営。大学受験・高校受験・英検指導・総合型選抜に幅広く展開しており、日本全国に受講生が存在している。
出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz
CM放送:テレビ東京など全国15局に放映





