
第二宇宙速度が約11.2km/sになることは覚えましたが、なぜ√(2GM/R)なのか説明できません。第一宇宙速度との違い、無限遠で速度を0にする理由、実際のロケットとの関係も混ざってしまいます。











第二宇宙速度は、地球の重力に束縛される状態と、無限遠まで到達できる状態の境界だ。運動エネルギーと万有引力による位置エネルギーを足した「力学的エネルギーが0」という条件から、公式も第一宇宙速度との√2の関係も一続きに導ける。この記事では図と例題で、その判断を自力で再現できる形にするよ。
第二宇宙速度とは、空気抵抗を無視し、地球だけとの二体問題として考えたとき、地表から出発した物体が地球の重力を振り切って無限遠まで到達するために必要な最小の初速度です。地球では約11.2km/sで、NASAのEarth Fact Sheetに載る脱出速度は11.186km/sです。ただし、これはロケットが地上で一瞬にして出さなければならない実用上の速度という意味ではありません。定義の前提、公式の導出、数値計算、第一宇宙速度との違い、速度が不足・一致・超過した場合の軌道まで順に整理します。
目次
第二宇宙速度とは?地球の重力を脱する最小の初速度
第二宇宙速度は「脱出速度」とも呼ばれます。基準となる場所から物体を発射し、その後は推進力を加えない理想化のもとで、物体が重力で引き戻されず無限遠まで進める最小速度を表します。地表を基準にするなら出発点は地球中心から半径Rの位置です。地球の質量をM、万有引力定数をGとすると、最小値はv₂=√(2GM/R)です。NASAの資料では、escape velocityを天体表面からその天体の重力を脱するのに必要な初速度として説明しています。











「宇宙へ行く速さ」と聞くと、大気圏を抜けるための速度に思えます。上空へ届けば第二宇宙速度を満たしたことになりますか?











ならない。高い空へ上がることと、地球の重力に束縛されなくなることは別だ。第二宇宙速度より遅くても上空へは達せられるし、向きが適切なら地球周回軌道にも入れる。一方、第二宇宙速度は地球からどれだけ離れても引き返さない境界を表す。大気圏の端を越える条件ではなく、全力学的エネルギーの条件なんだ。
📚 用語解説
第二宇宙速度(脱出速度):天体の重力だけを考え、基準位置から無限遠へ到達するのに必要な最小の初速度です。地表からの値は天体の質量と半径で決まり、発射物体の質量には依存しません。
| 区別する言葉 | 何を表すか | 第二宇宙速度との関係 |
|---|---|---|
| 上空へ到達 | 有限の高さまで上がる | 11.2km/s未満でも可能 |
| 地球を周回 | 地球に束縛された軌道を進む | 第一宇宙速度が代表的な基準 |
| 地球から脱出 | 無限遠まで到達できる | 第二宇宙速度が境界 |
| 太陽系から脱出 | 太陽の重力束縛も離れる | 地球脱出とは別条件 |
ちょうど第二宇宙速度なら、理想上は無限遠で速さが0へ近づきます。それより大きければ無限遠でも速さが残り、それより小さければ力学的エネルギーが負のままで、地球に束縛された軌道になります。
第二宇宙速度の公式を力学的エネルギー保存から導出
質量mの物体を、地球中心から距離Rの地表で初速度v₀にして放つと考えます。万有引力による位置エネルギーは、無限遠を0としたときU=-GMm/rです。地表ではr=Rなので、出発時の力学的エネルギーはE=(1/2)mv₀²-GMm/Rです。空気抵抗やエンジンの仕事を無視すれば、このEは運動中ずっと保存されます。











無限遠で速度を0と置くのが不思議です。脱出するなら、最後まで速度が正でないと途中で止まりませんか?











「最小」の速度を求めているからだ。ちょうど境界では、距離が大きくなるほど速さは小さくなるが、有限の距離で0にはならず、rを無限大へ近づけた極限でvが0へ近づく。それより少しでも初速度が大きければ、無限遠で正の速さが残る。境界値を求めるときだけ、無限遠の運動エネルギーを0と置ける。
📚 用語解説
万有引力による位置エネルギー:無限遠を基準の0とするとU=-GMm/rです。距離rが有限なら負で、地球に近いほど小さくなります。負号は「無限遠へ運ぶには外からエネルギーを与える必要がある」という束縛状態を表します。
地表付近の短い運動ではgを一定とみなせますが、無限遠までの問題では重力加速度は距離の2乗に反比例して小さくなります。第二宇宙速度は一定重力のmghではなく、-GMm/rを使って導出します。
地球の第二宇宙速度11.2km/sの求め方
JAXAの教材は地球の標準重力パラメータGM=3.986×10⁵km³/s²、地球半径R=6378kmを示し、第二宇宙速度を11.2km/sとしています。NASAのEarth Fact SheetではGM=0.39860×10⁶km³/s²、平均半径6371.000km、escape velocity 11.186km/sです。半径の取り方や丸めで末尾は変わるため、高校物理では通常11.2km/s、または有効数字に応じて11km/sと答えます。











g=9.8m/s²とR=6.4×10⁶mを使う解答と、GMを使う解答があります。どちらを選べばよいですか?











与えられた量に合わせればよい。gとRが与えられたらv₂=√(2gR)、G・M・Rが与えられたらv₂=√(2GM/R)を使う。前者はg=GM/R²を利用した同じ式だ。ただし単位系は混ぜない。GMをkm³/s²、Rをkmで入れれば答えはkm/s、SI単位で入れればm/sになる。
gとRを使う計算
g=9.8m/s²、R=6.4×10⁶mとすると、v₂=√(2×9.8×6.4×10⁶)です。根号の中は1.2544×10⁸m²/s²なので、平方根を取ると約1.12×10⁴m/s、すなわち約11.2km/sです。10³m=1kmであり、1.12×10⁴m/sを11.2×10⁴km/sとしないよう、指数と単位変換を分けて確認します。
GMとRを使う計算
GM=3.986×10⁵km³/s²、R=6378kmなら、2GM/Rは約125.0km²/s²です。したがってv₂=√125.0km/s≈11.18km/sとなります。GとMを別々に掛けるより、問題文でGMがまとめて与えられる場合はその値を使う方が計算量を減らせます。式を代入前にv²=2GM/Rの形にしておくと単位も追いやすくなります。
| 使う形 | 与えられる量 | 単位チェック |
|---|---|---|
| v₂=√(2GM/R) | G、M、RまたはGM、R | (長さ³/時間²)÷長さ=長さ²/時間² |
| v₂=√(2gR) | 地表のg、地球半径R | (長さ/時間²)×長さ=長さ²/時間² |
| v₂=√2 v₁ | 第一宇宙速度v₁ | 速度×無次元量なので速度 |
途中で11km/sへ丸めると、二乗を使う後続計算の誤差が大きくなります。少なくとも11.18程度を保持し、最後に問題文の有効数字へ合わせて11.2km/sなどと答えます。
第一宇宙速度と第二宇宙速度の違い|なぜ√2倍か
第一宇宙速度は、空気抵抗を無視して地表すれすれを円運動する人工衛星の速さです。万有引力を向心力としてGMm/R²=mv₁²/Rと置けば、v₁=√(GM/R)=√(gR)となり、地球では約7.9km/sです。第二宇宙速度はv₂=√(2GM/R)なので、同じ出発半径ならv₂=√2 v₁です。JAXA教材にも、第一宇宙速度7.9km/s、第二宇宙速度11.2km/sとしてこの関係が示されています。











第一宇宙速度より速ければ地球を回り、第二宇宙速度なら脱出すると覚えれば、発射方向は考えなくてよいですか?











速さだけでは実際の経路は決まらず、速度の向きも必要だ。地表すれすれの円軌道は接線方向に第一宇宙速度を与える理想モデルで、上向きに同じ速さを与えれば円軌道にはならない。一方、全エネルギーが0以上かどうかは速さで決まるが、地球へ向ければ衝突する。入試では「接線方向」「鉛直上向き」など条件を必ず読む。
| 比較項目 | 第一宇宙速度 | 第二宇宙速度 |
|---|---|---|
| 代表的な意味 | 地表すれすれの円軌道速度 | 地表から脱出できる最小速度 |
| 公式 | √(GM/R)=√(gR) | √(2GM/R)=√(2gR) |
| 地球での値 | 約7.9km/s | 約11.2km/s |
| 全力学的エネルギー | 負:-GMm/(2R) | 境界で0 |
| 軌道の分類 | 円軌道 | 放物線軌道の境界 |
📚 用語解説
第一宇宙速度:天体表面すれすれを円軌道で回るときの速さです。地球では約7.9km/sで、同じ半径からの第二宇宙速度はその√2倍になります。大気や地形を無視した理想値です。
第一宇宙速度の円軌道ではK=GMm/(2R)、U=-GMm/RなのでE=-GMm/(2R)<0です。第二宇宙速度ではK=GMm/RとなりE=0です。係数1/2の差が、速さの√2倍として現れます。
第二宇宙速度11.2km/sはどれくらい速い?マッハ換算の注意
11.2km/sは1秒に11.2km、時速へ直すと約40,300km/hです。第一宇宙速度7.9km/sより約3.3km/s大きく、速さの比は√2ですが、運動エネルギーは速さの2乗に比例するため、同じ質量なら地表で必要な運動エネルギーは第一宇宙速度時の2倍です。数値を比べるときは、速度差とエネルギー差を混同しないことが大切です。











競合記事では第二宇宙速度はマッハ33と説明されていました。11.2km/sなら、いつでもマッハ33と答えてよいですか?











マッハ数は物体の速さをその場所の音速で割った比だ。NASA Glennの解説どおり、音速は気体の種類と温度、高度で変わる。地上付近の音速を約0.34km/sと仮定すれば11.2÷0.34≈33という目安は作れるが、真空には音速そのものがなく、上昇中も大気条件が変わる。第二宇宙速度の定義値を固定のマッハ数と同一視しないこと。
| 量 | 計算 | 読み取り |
|---|---|---|
| 時速換算 | 11.2×3600≈40,300km/h | 1時間保つと進む距離の目安 |
| 第一との速度比 | 11.2÷7.9≈1.41 | 理論上は√2倍 |
| 第一との運動エネルギー比 | (11.2/7.9)²≈2 | 同質量なら約2倍 |
| マッハ数の目安 | 11.2÷局所音速 | 温度・高度・気体で変わる |
📚 用語解説
マッハ数:物体や流れの速さを、その場所における音速で割った無次元量です。局所音速は気体の性質や温度に依存するため、km/sのような絶対的な速さと一対一には対応しません。
第一・第二宇宙速度は地球中心に対する速度です。地球の公転速度や太陽に対する速度と比較するときは、単なる数値の足し引きではなく、速度ベクトルと基準系をそろえる必要があります。
第二宇宙速度は高度・天体で変わる|質量と半径の関係
脱出速度は宇宙のどこでも11.2km/sではありません。地球中心から距離rの地点ならvₑ=√(2GM/r)です。高度hではr=R+hなので、vₑ=√{2GM/(R+h)}となります。高度が上がるほど分母が大きくなり、そこから必要な脱出速度は小さくなります。たとえばh=R、つまり中心距離2Rなら、脱出速度は地表値の1/√2となり、約7.9km/sです。











重力加速度gが大きい天体ほど、必ず脱出速度も大きいと考えてよいですか?











地表値ならvₑ=√(2gR)なので、gだけでなく半径Rも必要だ。同じgでも半径が大きければ、重力に逆らって遠くまで進むためのエネルギーが増え、脱出速度は大きくなる。逆に「大きい天体」という見た目だけでも決まらない。質量Mと半径Rの組合せ、または地表重力gと半径Rの組合せを確認しよう。
| 天体 | 脱出速度の目安 | 地球との比較 |
|---|---|---|
| 月 | 2.4km/s | 地球より小さい |
| 火星 | 5.0km/s | 地球より小さい |
| 地球 | 11.2km/s | 基準 |
| 木星 | 59.5km/s | 地球より大きい |
| 海王星 | 23.5km/s | 地球より大きい |
上の値はNASA/GSFC Planetary Fact Sheetの丸め値です。同じ「天体表面からの脱出」でも、質量と半径が異なるため値は大きく変わります。式では発射物体の質量mが消えるので、同じ地点からなら軽い物体も重い物体も理想的な脱出速度は同じです。ただし、実際にその速度まで加速するためのエネルギーK=(1/2)mv²は質量に比例します。
📚 用語解説
標準重力パラメータGM:万有引力定数Gと中心天体の質量Mの積です。天体の軌道計算ではGとMを別々に扱うより、観測で精度よく求められるGMをまとめて使うことが多く、単位は長さ³/時間²です。
重力加速度そのものの定義と、自由落下・鉛直投射での符号の扱いを復習したい場合は、重力加速度の求め方と計算問題も合わせて確認してください。地表付近でgを一定とみなす問題と、万有引力を距離依存で扱う本記事の問題を区別しやすくなります。
初速度が第二宇宙速度より小さい・等しい・大きいとどうなる?
軌道を分類する最短の方法は、単位質量あたりの力学的エネルギーε=v₀²/2-GM/r₀の符号を見ることです。ε<0なら束縛軌道、ε=0なら脱出の境界、ε>0なら非束縛軌道です。第二宇宙速度はε=0を満たす速度なので、数値だけの暗記より「全エネルギーの符号を分ける境界」と理解すると、楕円・放物線・双曲線の関係まで整理できます。











第二宇宙速度より少し小さければ、必ず地表へ落ちてくるのですか?











必ずしも地表へ衝突するとは限らない。E<0なら地球に束縛されるが、速度の向きと大きさが適切なら楕円軌道で地球を周回できる。軌道の近地点が地表より低ければ衝突し、大気があれば抵抗で軌道も変わる。「脱出できない」と「すぐ落下する」は同じではなく、エネルギーと角運動量の両方が経路を決める。
| 初速度の条件 | 全力学的エネルギー | 理想的な軌道 | 無限遠での速さ |
|---|---|---|---|
v₀| 負 | 楕円などの束縛軌道 | 到達しない | |
| v₀=vₑ | 0 | 放物線軌道 | 0へ近づく |
| v₀>vₑ | 正 | 双曲線軌道 | 正の値が残る |
第二宇宙速度を超えたときの余剰速度
出発点r₀で初速度v₀が脱出速度vₑより大きいとき、無限遠で残る速さをv∞とすると、エネルギー保存からv∞²=v₀²-vₑ²、すなわちv∞=√(v₀²-vₑ²)です。速度の余りを単純なv₀-vₑとしない点が重要です。運動エネルギーが速度の2乗に比例するため、二乗の差で計算します。
例題:地表で12.0km/sを与えた場合
地表の脱出速度を11.2km/sとすると、v∞=√(12.0²-11.2²)=√(144-125.44)=√18.56≈4.31km/sです。12.0-11.2=0.8km/sではありません。この例でも、地表の運動エネルギーのうち重力井戸から抜けるために必要な分を差し引き、残ったエネルギーを無限遠の速度へ戻すという順序で考えます。
エネルギーは速さの大きさで決まりますが、物体が地球へ衝突せずどの方向へ進むかは速度ベクトルで決まります。問題文が鉛直上向きか接線方向かを読み、軌道の形を求める問題では角運動量も考えます。
実際のロケットは地上で11.2km/sを一瞬に出すのか
第二宇宙速度の導出は、地表で初速度を瞬間的に与え、その後はエンジンを止め、空気抵抗も他天体の重力も無視する思考実験です。実際のロケットは燃料を燃焼しながら一定時間加速し、上昇中も重力を受け、大気中では抗力を受けます。したがって、ミッション設計で必要な速度増分(Δv)と、地表での理想脱出速度11.2km/sは同じ量ではありません。











では、第二宇宙速度は現実のロケットには役に立たない理想値なのでしょうか?











理想値だからこそ基準になる。ある地点で地球に束縛されているか、双曲線の余剰速度がどれだけかを判断するエネルギー基準として使える。ただし実機では、重力損失・空気抵抗・地球自転・多段式ロケット・途中噴射を含む軌道設計が必要だ。高校物理の第二宇宙速度と、工学上の必要Δvを同じ数字として扱わないことが大切だ。
| 項目 | 第二宇宙速度の理想モデル | 実際のロケット |
|---|---|---|
| 加速 | 出発時に瞬間的に初速度を与える | 燃焼中に連続して加速する |
| 大気 | 空気抵抗を無視 | 抗力・加熱を考慮する |
| 重力 | 地球の中心力のみ | 飛行中の重力損失も考える |
| 質量 | 発射物体のmは公式から消える | 燃料消費でロケット質量が変わる |
| 目的 | 束縛・非束縛の境界 | 特定の軌道・天体へ到達する |
JAXAのロケット教材も、理想的な速度増加を計算した後で、実際には重力や空気抵抗でロケットが減速されると説明しています。さらに、地球から脱出しても太陽の重力は残ります。NASA/GSFCの教材が説明するように、地球を脱した物体は自動的に太陽系外へ出るのではなく、通常は太陽の周りを回る軌道へ移ります。
地球の束縛を離れ、太陽の重力に束縛された軌道へ入れば人工惑星と説明できますが、実際の軌道は発射時の地球公転速度と地球に対する速度のベクトル和で決まります。11.2km/sという数値だけで太陽周回軌道の形は決まりません。
第二宇宙速度の入試問題を解く手順とよくあるミス
入試では公式を直接問うだけでなく、高度hからの脱出、第一宇宙速度との比、無限遠の余剰速度、別天体での比較、位置エネルギーの基準を組み合わせて出題されます。解法の中心は「どの天体を中心とするか」「出発半径r₀は何か」「無限遠で何が残るか」の3点です。最初にエネルギー式を記号で立て、数値は最後に入れます。











公式は覚えていますが、高度hから発射する問題で分母をhにするミスをします。どう整理すれば防げますか?











万有引力のrは天体中心からの距離だと図に書こう。地表からの高度がhならr=R+hで、分母はR+hになる。h=0を代入して地表の式√(2GM/R)へ戻るか確認すれば検算できる。hが大きくなるほど脱出速度が小さくなるか、極限h→∞で0へ近づくかも見ると、式の取り違えを発見しやすい。
例題1:高度が地球半径と同じ場所から脱出する
高度h=Rなら中心距離はr=R+h=2Rです。そこでの脱出速度は√(2GM/2R)=√(GM/R)となり、地表の第一宇宙速度と同じ約7.9km/sです。これは「その高さで円軌道を回る速度が7.9km/s」という意味ではありません。比較している半径が異なるため、式の意味を言葉で添える必要があります。
例題2:発射物体の質量が2倍になる
地表のエネルギー式は(1/2)mv²-GMm/R=0です。両項にmが含まれ、割り算で消えるため、理想的な第二宇宙速度は変わりません。ただし必要な運動エネルギー(1/2)mv²は2倍になるので、実際の加速に必要な燃料や推進方法まで同じという意味ではありません。「速度」と「必要エネルギー」を分けて答えます。
よくある誤答チェック
第二宇宙速度を単独の公式で終わらせず、万有引力、円運動、力学的エネルギー、楕円軌道へつなげる学習順序は、大学受験 物理の勉強法完全ガイドで確認できます。公式を導出した翌日に数値違いを解き、1週間後に高度hや余剰速度を含む複合問題で再現すると、暗記ではなく条件から式を作る力が定着します。
第二宇宙速度は「普通の対策」では受からない
結論から言います。公式を一つ暗記し、解説動画を見て、類題を一度解くだけの「普通の対策」では、第二宇宙速度を含む力学を入試の得点源にして志望大学へ受かるのは厳しいです。本記事だけでも、位置エネルギーの負号、無限遠の基準、第一宇宙速度との√2関係、高度R+h、余剰速度、基準系という複数の判断が連結しています。必要なのは公式を見た記憶ではなく、条件からエネルギー式を白紙再現する行動です。
さらに、第二宇宙速度の問題で起きる誤答は生徒ごとに違います。ある人は分母をhにし、別の人は位置エネルギーの負号を落とし、また別の人はv₂=2v₁とします。同じ授業を受けても、翌日に直すべき問題と復習時期は同じではありません。この固有の弱点を日々の行動へ変えられるかを、従来塾の3つの限界に照らして選択肢ごとに検討します。
選択肢①:独学・参考書のみでは行動修正が続かない
独学や参考書から公式と導出の情報は得られますが、①授業で情報を得ても行動は変わらないという限界が残ります。解説を読んだ直後に分かったことと、翌日にU=-GMm/rから自力で導出できることは別です。誤答を分類し、必要な類題数と再テスト日まで自分だけで決め続けられなければ、分かったつもりが残ります。
選択肢②:映像授業・アプリでは理解が演習行動へ変わりにくい
映像授業やアプリは軌道のイメージをつかむ助けになりますが、視聴しただけでは白紙から境界条件を書く回数は増えません。これは①情報を得ても行動は変わらない限界に加え、②全員同じ指導は偏差値50に収束する限界にもつながります。高度で止まる人と基準系で止まる人に同じ動画を追加しても、個別の穴は埋まりきりません。
選択肢③:集団授業の大手予備校では個別の誤答原因が残る
集団授業の大手予備校は体系的な説明を受けられる一方、②全員同じ指導の限界があります。授業が次の単元へ進んでも、一人は単位換算、別の一人はエネルギーの基準で失点しているかもしれません。一斉の進度では、その差を翌日の問題数、教材の戻り先、再テストの時期へ個別に反映しきれません。
選択肢④:一般的な個別指導塾では週1指導の修正が遅い
一般的な個別指導塾は質問しやすくても、③週1指導では変化が遅いという限界が残ります。月曜に習った導出を火曜から誤って再現し、修正が翌週なら、負号やR+hの誤りを何度も練習することになります。万有引力は円運動や惑星運動へ連鎖するため、土台の誤りはその日のうちに発見し、次の学習指示へ反映する必要があります。
独学・参考書のみ、映像授業・アプリ、集団授業の大手予備校、一般的な個別指導塾を順に検討すると、「理解を行動へ変える」「弱点別に課題を変える」「毎日すぐ修正する」のどこかが不足します。だから、第二宇宙速度を含む大学受験物理を本番で再現できる力へ変えるなら、消去法で残るのは1日単位の個別行動まで管理する鬼管理専門塾しかありません。
鬼管理専門塾の特徴
鬼管理専門塾は、教材や授業を増やすだけでなく、受験生が毎日何を実行し、その結果をどう修正するかを管理する仕組みを持っています。ここでは公式ページで確認できる確定6項目だけを、第二宇宙速度を含む大学受験物理の対策へどうつながるかと合わせて説明します。
教材名・問題数・復習範囲まで、今日の学習を具体的な数値で示す
現在地・志望校・誤答原因に合わせ、個別の行動プランを設計する
日々の進捗と毎週の確認テストで、理解と定着を検証する
厳格な選考を通過した講師が伴走し、満足度アンケート1,524件も公開する
大学受験・総合型選抜/推薦・英語資格・高校受験に対応する
LINEの質問窓口とZoomの無料説明会、資料請求を用意する
❶ 1日単位で数値化した学習指示
鬼管理専門塾では、「物理を勉強する」のような曖昧な予定ではなく、教材・範囲・問題数・復習までを1日単位で数値化して指示します。何を、いつ、どこまで実行するかを5W1Hで具体化するのが特徴です。
第二宇宙速度なら、「公式を読む」で終わらず、導出を白紙再現する回数、高度問題の題数、翌日の解き直し範囲まで行動にできます。位置エネルギーの負号やR+hを、理解したつもりから答案で再現できる状態へ変えます。
❷ 生徒ごとの個別行動プラン
専属講師は、全員へ同じ課題を配るのではなく、生徒の現在地、志望校、科目ごとの得意不得意に合わせ、生徒ごとの個別行動プランを設計し、実行状況まで確認します。
同じ第二宇宙速度でも、第一宇宙速度との比で止まる生徒、余剰速度で二乗差を忘れる生徒、単位換算で失点する生徒では必要な課題が違います。個別プランなら、誤答原因ごとに教材の戻り先と演習量を変えられます。
❸ 毎日・毎週の徹底管理と確認テスト
学習の実行状況は毎日確認し、毎週の確認テストで定着度を測ります。合格ラインへ届かなければ追加課題を出し、学習計画をその週のうちに分析・修正する仕組みです。
導出を一度正しく書けても、1週間後に高度hや別天体の条件で再現できなければ入試では使えません。日次の進捗と週次テストにより、直後の理解と時間が経った後の定着を分けて確認できます。
❹ 採用率0.6%の専属講師陣
講師は厳格な基準で選考され、公式ページが示す採用率は0.6%です。指導品質は、入会生を対象にした講師満足度アンケート1,524件の公開結果でも継続的に確認されています。
第二宇宙速度の答案では、最終数値より前の基準系、位置エネルギー、境界条件に誤りが現れます。専属講師へ途中式を示して確認することで、答え合わせだけでは見逃す「なぜその式を置いたか」の癖まで修正できます。
❺ 大学受験から英語資格までの専門コース
専門コースは、大学受験の大学特化・学部特化、総合型選抜/推薦、英検・TOEIC・TOEFL・IELTS・TEAPなどの英語資格、高校受験まで用意され、目標に合わせた計画設計に対応しています。
本記事の読者が大学受験コースで物理を使う場合も、志望大学の出題範囲や配点、残り期間を前提に、万有引力、円運動、エネルギー、惑星運動をどの順序で仕上げるか逆算できます。
❻ LINE質問対応・無料説明会・資料請求
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まとめ|第二宇宙速度は全エネルギー0の境界
| 確認項目 | 要点 |
|---|---|
| 定義 | 地球の重力を脱して無限遠へ達する最小初速度 |
| 公式 | v₂=√(2GM/R)=√(2gR) |
| 地球での値 | 約11.2km/s(NASA Fact Sheetは11.186km/s) |
| 第一宇宙速度との関係 | v₂=√2v₁、第一は約7.9km/s |
| 高度hから | Rではなく中心距離R+hを使う |
| 前提 | 空気抵抗なし・瞬間的な初速度・中心天体との理想二体問題 |
第二宇宙速度は、単に「とても速いロケットの速度」ではありません。無限遠を位置エネルギー0とし、最小脱出では無限遠の速度も0へ近づくため、地表の全力学的エネルギーが0になるという境界値です。この条件から(1/2)mv²-GMm/R=0を解けばv₂=√(2GM/R)となり、発射物体の質量mが消える理由も説明できます。
第一宇宙速度は円軌道の約7.9km/s、第二宇宙速度は非束縛軌道の境界で約11.2km/sです。高度が上がれば中心距離R+hを使い、必要速度は下がります。実際のロケットでは空気抵抗、重力損失、連続噴射、地球自転などを考えるため、理想脱出速度と必要Δvを同一視しません。公式を忘れたら、地表と無限遠のエネルギーを二行で書き、境界条件から導き直してください。
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よくある質問
Q. 第二宇宙速度とは簡単にいうと何ですか?
A. 空気抵抗を無視した理想条件で、天体の表面からその天体の重力を脱し、無限遠まで到達するための最小初速度です。地球では約11.2km/sです。
Q. 第二宇宙速度の公式はどう導きますか?
A. 無限遠を位置エネルギー0とし、最小脱出では無限遠の速度も0とします。地表とのエネルギー保存(1/2)mv²-GMm/R=0を解くとv=√(2GM/R)=√(2gR)です。
Q. 第一宇宙速度と第二宇宙速度の違いは何ですか?
A. 第一宇宙速度は地表すれすれの円軌道速度で約7.9km/s、第二宇宙速度は地球を脱する境界で約11.2km/sです。同じ半径なら第二宇宙速度は第一宇宙速度の√2倍です。
Q. 第二宇宙速度は発射物体の質量で変わりますか?
A. 理想条件では変わりません。エネルギー式の運動エネルギーと位置エネルギーの両方に質量mが含まれ、約分で消えるからです。ただし、必要な運動エネルギー自体は物体の質量に比例します。
Q. 第二宇宙速度はどの方向へ出しても同じですか?
A. 中心力だけの理想モデルでは非束縛かどうかを決める全エネルギーは速さで決まります。ただし地球へ向ければ衝突し、実際の軌道形状は方向にも依存します。問題文の鉛直・接線方向を必ず確認してください。
Q. 実際のロケットは地上で11.2km/sを出しますか?
A. 第二宇宙速度は初速度を瞬間的に与える理想値です。実機は燃焼しながら連続加速し、空気抵抗や重力損失も受けるため、ミッションの必要Δvと11.2km/sをそのまま同一視しません。
Q. 第二宇宙速度はマッハ33ですか?
A. 地上付近の音速を約0.34km/sと仮定した目安なら約33ですが、マッハ数の分母である局所音速は気体・温度・高度で変わり、真空では音が伝わりません。固定の換算値ではありません。
Q. 第二宇宙速度で地球を出れば太陽系からも脱出できますか?
A. できません。第二宇宙速度は地球の重力束縛を離れる条件です。地球を脱した後も太陽の重力を受け、通常は太陽を回る軌道へ入ります。太陽系脱出には別の基準系とエネルギー条件が必要です。

本記事監修者 菅澤孝平
シンゲキ株式会社 代表取締役社長
「鬼管理」をコンセプトとした「鬼管理専門塾」を運営。大学受験・高校受験・英検指導・総合型選抜に幅広く展開しており、日本全国に受講生が存在している。
出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz
CM放送:テレビ東京など全国15局に放映





