
古文の敬語で「給ふ」が出るたびに、本動詞か補助動詞か迷います。直前に動詞があれば補助動詞と覚えたのですが、長い文だとどの語を見ればよいか分からず、主語や現代語訳まで外してしまいます。











結論は、語自身が中心動作を表せば本動詞、直前の中心動作に敬意を添えれば補助動詞だ。ただし、隣の一語だけで決めず、①中心動作、②接続、③活用、④目的語、⑤敬意の方向の順で確認しよう。この記事では「給ふ」「奉る」「侍り」「候ふ」を例に、入試問題で根拠を説明できるところまで整理する。
補助動詞と本動詞の違いは、単語帳の訳を一つ増やすだけの話ではありません。区別を誤ると、文の中心となる動作、敬語の種類、主語、動作の受け手が連鎖的にずれます。反対に、中心動作と敬意を分けて読めれば、省略された主語を絞り、人物関係を整理し、自然な現代語訳を作る手掛かりになります。
文部科学省の高等学校学習指導要領解説も、敬語を含む文語のきまりを断片的な知識だけで終わらせず、古文を読む学習に役立てるよう示しています。本稿も、用語の暗記より「本文のどこに線を引き、何を根拠に判定するか」を中心に進めます。まずは二つの違いを一文で答えられるようにしましょう。
目次
補助動詞と本動詞の違い|中心動作を表すか、敬意を添えるか
本動詞は、その語だけで文の中心となる具体的な動作を表す動詞です。古文敬語の「給ふ」なら「お与えになる・くださる」、「奉る」なら「差し上げる」など、語そのものに動作の内容と敬意が含まれます。誰が何をどうしたのかを考えたとき、その敬語動詞自体が「何をした」に答えるのが本動詞です。
📚 用語解説
本動詞:語そのものが「与える・差し上げる・仕える」などの中心動作を表す動詞。敬語の場合は、動作の意味と敬意の両方を一語で担う。目的語や行き先を伴い、その語だけで述語の核になることが多い。
補助動詞は、別の動詞がすでに中心動作を表しているところへ付き、尊敬・謙譲・丁寧などの意味を加える働きをします。「歌を詠み給ふ」なら中心動作は「詠む」で、「給ふ」はその動作主への尊敬を添えます。現代語訳では「歌をお詠みになる」となり、「給ふ」を独立した「与える」と訳しません。
📚 用語解説
補助動詞:直前の動詞が表す中心動作に、敬意や話し手の態度などを加える動詞。古文敬語では動詞の連用形に続く形が多く、「読む+給ふ」のように、二語を「中心動作+敬意」に分けて読む。文法上の助動詞とは別物。
| 判定項目 | 本動詞 | 補助動詞 |
|---|---|---|
| 意味の中心 | 敬語動詞そのもの | 直前の別の動詞 |
| 現代語訳 | お与えになる・差し上げる等 | お~になる・~申し上げる等 |
| 着目する形 | 目的語や行き先を取る | 動詞の連用形に続くことが多い |
| 敬意の扱い | 動作の意味と敬意を一語で表す | 中心動作に尊敬・謙譲・丁寧を加える |
| 答案の書き方 | 語自身の意味を示す | 中心動作と敬語の種類を分けて示す |
ここで注意したいのは、「補助動詞」と「助動詞」は同じではないことです。補助動詞はもともと独立した動詞が、別の動詞に続いて意味を補助する用法です。一方、古文の「ず」「き」「けり」「む」などは学校文法で助動詞として扱われ、接続・活用・意味を別の体系で学びます。名前が似ていても、品詞の扱いと答案で問われる根拠を混同しないでください。
敬語を見つけたら、すぐ現代語訳を当てはめず、「誰が何をした文か」を普通の動詞で言い直します。中心動作が敬語動詞そのものなら本動詞、別の動詞ですでに示されていれば補助動詞の可能性が高まります。











「給ふ=尊敬語」とだけ覚えるのではなく、「与える」が中心なら本動詞、「詠む」など別の動作が中心なら補助動詞、と役割を分けるのですね。補助動詞と助動詞も別だと整理できました。











その理解が土台になる。ただし「前に動詞が見えた」だけで即決すると、複文や引用で取り違える。次は現代語の例で構造を確かめ、古文でも使える判定の観点を増やそう。
現代語で理解する本動詞・補助動詞|「くださる」「いただく」と同じ仕組み
現代語にも、本動詞と補助動詞の区別があります。「先生が本をくださる」の「くださる」は、本を与える動作そのものを表す本動詞です。これに対し「先生が文法を教えてくださる」では、中心動作は「教える」で、「くださる」は行為の受け手にとって恩恵があることと尊敬を添える補助動詞です。
「先輩から資料をいただく」では、資料を受け取る意味の本動詞です。「先輩に資料を確認していただく」では、確認するのは先輩で、「いただく」はその行為を受ける話し手側の表現を作る補助動詞です。古文でも、表記だけを眺めるより「独立した物の授受か、別の行為への敬意か」を比べると理解しやすくなります。
📚 用語解説
意味の実質化と補助化:動詞が独立して具体的な動作を表す状態と、別の動詞に付いて文法的・待遇的な意味を添える状態の違い。一つの語が文脈によって両方の用法を持つため、単語だけでなく語の組み合わせを見る必要がある。
文化庁の「敬語の指針」では、現代語の尊敬語の形として「お(ご)~になる」などが整理されています。「召し上がる」のように一語で特別な形を作る場合と、「お食べになる」のように元の動作「食べる」へ尊敬の形を加える場合を比べると、本動詞と補助的な表現の役割差が見えます。ただし、現代語の分類をそのまま古文の品詞名へ移すのではなく、仕組みを理解するための対応例として使ってください。
| 現代語の文 | 中心動作 | 太字相当部分の役割 | 古文へ移す観点 |
|---|---|---|---|
| 先生が本をくださる | くださる=与える | 本動詞 | 敬語動詞自体が動作を担う |
| 先生が教えてくださる | 教える | 補助動詞 | 前の動詞へ敬意を添える |
| 資料をいただく | いただく=受け取る | 本動詞 | 目的語との関係を見る |
| 資料を見ていただく | 見る | 補助動詞 | 動作主と受け手を分ける |
| 食事を召し上がる | 召し上がる=食べる | 一語の尊敬語 | 語自身の意味を確認する |
「教えてくださる」を「教へ+給ふ」のように二層へ分けると、古文の補助動詞を捉えやすくなります。ただし訳語を機械的に置換せず、古文では活用と敬意の方向を必ず確認します。
国立国語研究所の解説は、日本語史の中で、かつて助動詞で表された意味の一部が「ている・てある・ておる」のような補助動詞で表されるようになった変化にも触れています。ここからも、補助動詞は敬語だけに限る用語ではないと分かります。本稿では検索意図に合わせ、古文敬語の補助動詞へ範囲を絞っていますが、広い概念と入試で扱う範囲を区別しておくと用語の混乱を防げます。











「本をくださる」と「教えてくださる」なら、中心動作の違いがはっきり見えます。古文でも、まず現代語訳を丸暗記するのでなく、二つの動作があるかを分ければよいのですね。











そうだ。次はその直感を答案の根拠に変える。中心動作だけでなく、直前の語の形、活用、目的語、敬意の向きを順番に調べれば、長い文でも判定がぶれにくい。
補助動詞と本動詞の見分け方5ステップ|直前の動詞だけで決めない
見分け方の出発点として「直前に別の動詞があれば補助動詞」は便利です。しかし、これを唯一の規則にすると、引用の中の動詞、並列された動詞、複文の別述語まで拾うおそれがあります。また「給ふ」のように活用で敬語の種類が変わる語は、前の動詞だけでは尊敬か謙譲かを決められません。そこで、次の五段階を同じ順番で使います。
📚 用語解説
敬意の方向:誰から誰へ敬意が向くかを矢印で表す考え方。尊敬語は基本的に動作主を高め、謙譲語は動作の受け手を高め、丁寧語は話し手・書き手が聞き手・読み手へ丁寧さを示す。主語判定の手掛かりになる。
「直前に動詞」の正しい使い方
直前の語が動詞の連用形で、その動詞が意味の中心になり、敬語動詞を独立した動作として訳すと不自然なら、補助動詞と判断できます。「御文を書き給ふ」では「書き」が連用形で中心動作、「給ふ」は尊敬を添えるため、「御文をお書きになる」です。「書いてから何かを与える」と二動作にしないことが大切です。
目的語を敬語動詞へ直接つなげられるか
「帝、女房に御文を給ふ」なら、「御文を」「女房に」が「給ふ=お与えになる」へ直接つながり、敬語動詞自体が中心です。一方「帝、御文を書き給ふ」では「御文を」は「書く」の目的語です。格助詞を手掛かりに、名詞とどの動詞が意味上結び付くか線を引くと、表面上の隣接だけに頼らず判定できます。
現代語訳は判定の後に二案を比べる
最初から訳語を決めるのではなく、本動詞案と補助動詞案を仮置きします。「給ふ」を「お与えになる」とした場合に目的語と人物関係が通るか、「お~になる」とした場合に前の動詞が中心として通るかを比較します。根拠が多く整合する方を採り、答案には「直前が動詞の連用形で中心動作を表すため」など、形と意味の両方を書きます。
「前に動詞がある=補助動詞」「前に名詞がある=本動詞」とだけ覚えないでください。省略、倒置、引用、複文では隣接関係だけが崩れます。述語のまとまり、活用、目的語、人物関係まで最低二つの根拠を使います。
古文動詞の活用そのものに不安がある場合は、先に古文動詞の見分け方と活用表で、未然形・連用形・終止形の判定を復習してください。本動詞・補助動詞の識別は、直前語の連用形を見抜けることが前提です。活用が曖昧なまま敬語表だけを増やすと、根拠を説明できない暗記になります。











「動詞が前にある」ではなく、同じ述語の中で、その動詞が連用形になり、意味の中心を担っているかまで見るのですね。目的語をどの動詞へ結ぶかも使えそうです。











そのとおり。判定は中心動作、形、意味の三方向から固める。ここからは最頻出の「給ふ」を使い、本動詞・尊敬の補助動詞・下二段の謙譲用法を分けてみよう。
「給ふ」の本動詞・補助動詞を見分ける|四段と下二段にも注意
「給ふ」は本動詞と補助動詞の違いを問う代表語ですが、実際には活用の違いも重なります。高校古文の標準的な整理では、四段活用の「給ふ」は尊敬語で、本動詞なら「お与えになる・くださる」、補助動詞なら「お~になる」と訳します。下二段活用の「給ふ」は、主に会話文などで用いられる謙譲の補助動詞として扱われ、「~ております・~させていただく」など文脈に合う訳を考えます。
📚 用語解説
四段活用の「給ふ」:尊敬語。本動詞では「お与えになる・くださる」、補助動詞では前の動作をする主語を高めて「お~になる」と訳す。本文中の語形と主語候補を結び、尊敬の方向が通るか確認する。
| 例文(学習用) | 中心動作 | 判定 | 現代語訳の核 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 帝、女房に御文を給ふ | 給ふ=与える | 四段・本動詞・尊敬 | 帝がお与えになる | 御文を・女房にが給ふへつながる |
| 帝、御文を書き給ふ | 書く | 四段・補助動詞・尊敬 | 帝がお書きになる | 書きが連用形で中心動作 |
| 「かく思ひ給ふ」と申す | 思ふ | 下二段・補助動詞・謙譲を検討 | このように思っております | 会話・話し手・語形を確認 |
一つ目では「御文を与える」という授受の関係が成立し、「給ふ」を別の動詞に置き換えなくても文の中心が明確です。二つ目では「書く」が中心で、「給ふ」を「与える」と訳すと「手紙を書いて与える」という本文にない二動作を作ってしまいます。三つ目は表記だけでは四段と下二段を区別できない形があるため、活用形、会話の話し手、主語が一人称か、前後の丁寧さを合わせて判断します。
四段活用なら本動詞とは限らない
四段活用の「給ふ」は尊敬語だと分かっても、本動詞か補助動詞かは別に判定します。「給ふ」が四段だから本動詞、という規則はありません。まず活用で尊敬か謙譲かを絞り、次に中心動作で本動詞か補助動詞かを決めます。一つの観点で二つの分類を同時に済ませようとしないことが正確さにつながります。
下二段活用は語形と会話の人物関係を重ねる
下二段活用の「給ふ」は、語形によっては四段と見分けやすい一方、同形になる箇所では文脈が必要です。会話文の話し手が自分の動作をへりくだって述べているか、直前の動詞が中心動作か、聞き手や動作の受け手との身分関係が通るかを確認します。定期テストでは、学校の活用表に示された訳語・用法を基準にしてください。
一回目は活用から四段の尊敬か下二段の謙譲かを判定し、二回目は中心動作から本動詞か補助動詞かを判定します。最後に敬意の方向を人物関係へ当て、三つが矛盾しないことを確かめます。
例文を覚えるときは、全文を一つの訳として暗記しないでください。「御文を|給ふ」「御文を|書き|給ふ」のように縦線を入れ、本動詞には一本線、中心動作には二本線、補助動詞には丸を付けます。同じ語を異なる役割で並べる対照練習にすると、初見文でも構造を再現しやすくなります。











「給ふ」は、本動詞か補助動詞かだけでなく、四段の尊敬か下二段の謙譲かも別に判定するのですね。四段だから本動詞、と短絡しないようにします。











よい整理だ。同じ方法は「奉る」「侍り」「候ふ」にも使える。ただし、それぞれ本動詞で取る意味や、補助動詞で加える敬意が違うので、語ごとの目的語と方向を確認しよう。
「奉る・侍り・候ふ」の本動詞と補助動詞|頻出敬語を比較
「奉る」は、本動詞では基本的に「差し上げる」という謙譲の授受を表します。文脈によっては高貴な人物の「召し上がる・お召しになる・お乗りになる」など尊敬の意味を取るため、目的語が食物・衣服・乗り物のどれか、主語が誰かを確認します。補助動詞では、直前の動作を動作の受け手へ「~申し上げる」と謙譲化します。
たとえば学習用の対照文「家臣、帝に御衣を奉る」では、御衣を差し上げる動作が中心なので本動詞です。「家臣、御歌を詠み奉る」では中心動作が「詠む」で、「奉る」はその行為を高位者へ向けてへりくだる補助動詞です。どちらも謙譲になり得るため、敬語の種類だけでは本動詞・補助動詞を区別できません。
📚 用語解説
謙譲語の本動詞・補助動詞:本動詞は「差し上げる・申し上げる」など行為自体で受け手を高める。補助動詞は「詠み奉る=お詠み申し上げる」のように、前の中心動作へ謙譲を加える。どちらも敬意の対象は動作の受け手側になる。
| 敬語 | 本動詞の主な意味 | 補助動詞の主な働き | 判定の手掛かり |
|---|---|---|---|
| 奉る | 差し上げる/文脈により召し上がる等 | ~申し上げる(謙譲) | 目的語の種類・主語・直前の連用形 |
| 申す・聞こゆ | 申し上げる | ~申し上げる(謙譲) | 発言内容・発言を受ける人物 |
| 侍り | お仕えする/あります・おります | ~ます・~ございます(丁寧) | 会話か地の文か・聞き手 |
| 候ふ | お仕えする/あります・おります | ~ます・~ございます(丁寧) | 話し手と聞き手・前の語 |
「侍り」「候ふ」は聞き手への丁寧さを見る
「侍り」「候ふ」は、高位者のそばに控えて「お仕えする」という本動詞の用法と、「あります・おります」に相当する用法、さらに別の語へ付いて丁寧さを添える補助動詞の用法を整理します。会話文なら、動作主だけでなく、誰が誰に話しているかを書き出してください。丁寧語の敬意は聞き手へ向くため、尊敬語のように主語を直接高めるとは限りません。
本動詞に見える「あります・おります」も文脈で扱う
学校教材では「侍り」「候ふ」の「あります・おります」を本動詞としてまとめる場合がありますが、用例や説明の粒度は教材で異なることがあります。入試対策では、まず学校の文法表に合わせ、本文では「存在・状態そのものが述語の中心か」「名詞や動詞に続いて丁寧さを加えているか」を区別します。分類名だけを争うより、訳と敬意の方向を根拠付きで説明できることが重要です。
「奉る」は目的語と主語によって尊敬の本動詞になる用法があります。問題文で人物関係を確かめ、学校の敬語一覧に示された複数の訳を参照してください。訳語は目的語の種類に合うものを選びます。
頻出語は五十音順の単語帳ではなく、「本動詞の中心動作」「補助動詞の種類」「高める人物」「判定に使う目的語」の四列で表を作ると実戦的です。古文敬語全体の三分類と主語判定を復習したい場合は、高校古文の敬語の覚え方を併用し、本記事の本動詞・補助動詞を敬意の方向の中へ位置付けてください。











「奉る」は謙譲語だと分かっても、本動詞か補助動詞かはまだ決まらないのですね。目的語が何か、中心動作が別にあるか、誰への敬意かを表にして比べます。











そのとおり。「侍り」「候ふ」では聞き手も加わる。敬語を見つけたら、種類のラベルだけで終えず、敬意の矢印を人物へ結ぶと、主語と現代語訳の検算までできる。
古文読解での使い方|主語・敬意の方向・現代語訳を一度に判定する
入試では「本動詞か補助動詞か」だけを単独で聞くとは限りません。敬語の種類、敬意の対象、主語、現代語訳、傍線部の説明が組み合わされます。したがって、識別後に必ず人物へ戻り、「この尊敬語なら主語候補のうち誰が高められるか」「この謙譲語なら動作の受け手は誰か」を確かめます。
例題1|「給ふ」を二つの用法で比べる
学習用例文A「院、若君に御文を給ふ」と、例文B「院、御文を書き給ふ」を比べます。Aは「御文を」「若君に」が「給ふ」へつながり、中心動作は授与なので本動詞です。Bは「書き」が連用形で中心動作を表し、「給ふ」は主語である院を高めるため補助動詞です。どちらも四段の尊敬語ですが、訳はAが「お与えになる」、Bが「お書きになる」と変わります。
例題2|「奉る」の目的語と受け手を見る
学習用例文C「女房、姫君に御菓子を奉る」は、御菓子を差し上げる動作が中心で、本動詞の謙譲と考えます。例文D「女房、物語を読み奉る」は「読む」が中心で、「奉る」は読み聞かせる相手を高める補助動詞です。Cでは物と受け手、Dでは行為と受け手を線で結び、誰から誰への敬意かを矢印で重ねます。
例題3|「侍り」で聞き手を確認する
会話中の「このことを思ひ侍り」なら、中心動作は「思ふ」で、「侍り」は聞き手への丁寧さを添える補助動詞として「このことを思います」と読みます。一方、人物が高位者のそばに仕えている場面で「御前に侍り」とあれば、場所と人物関係から「お仕えする・控える」という本動詞の可能性を検討します。前後の場面がなければ分類し切れないため、傍線部だけでなく会話の始点まで戻ることが必要です。
| 誤答の型 | 起きていること | その場で戻る場所 | 翌日の練習 |
|---|---|---|---|
| 本動詞・補助動詞を逆にする | 中心動作を取れていない | 述語の範囲と目的語 | 対照例文を3組分類 |
| 尊敬・謙譲を逆にする | 活用か方向が曖昧 | 活用表と敬意の矢印 | 同じ語形を5文判定 |
| 主語を外す | 人物関係を見ていない | 前後3文と会話境界 | 主語候補を二人残す |
| 訳が二動作になる | 補助動詞を独立して訳した | 中心動作+敬意 | 一文一中心動作で訳す |
| 根拠を書けない | 答えだけ暗記した | 接続・活用・目的語 | 根拠を20~40字で説明 |
演習では正誤だけでなく、誤答を上の五種類へ分類します。「給ふを間違えた」では広すぎて、次の行動を決められません。「中心動作を取れず補助動詞を本動詞にした」「下二段の活用を見落とした」「敬意の方向は合ったが主語候補を絞りすぎた」のように記録すれば、翌日の課題を変えられます。
7日間で識別を読解へつなぐ
古文助動詞との区別や、敬語以外を含む学習順序が曖昧なら、古文助動詞の覚え方も確認し、「動詞の活用→助動詞の接続→敬語の方向→読解」の順を崩さないでください。補助動詞だけを孤立させるより、同じ文章で助動詞・敬語・主語をまとめて判定する方が、入試で使える知識になります。
「直前が動詞の連用形で中心動作を表し、給ふは主語への尊敬を添えるため補助動詞」のように、形の根拠と意味・方向の根拠を組み合わせます。どちらか一方だけより、初見文での再現性が上がります。











識別問題だけを繰り返すのではなく、判定した後に敬意の矢印、主語、現代語訳まで一巡させるのですね。誤答も「中心動作」「活用」「方向」などに分けて記録します。











そこまで行えば、本動詞・補助動詞は読解の道具になる。七日間の各課題を時間ではなく、例文数、説明数、再テスト数で決め、できなかった段階へ翌日戻ることが定着の条件だ。
古文敬語は「普通の対策」では志望校に受からない
結論から言います。敬語表を眺め、分かりやすい授業を一度受け、週末に問題集をまとめて解くという「普通の対策」だけでは、本動詞・補助動詞の識別を入試本番の主語判定と現代語訳へ変え、志望校に受かるのは厳しいです。識別は、中心動作、接続、活用、目的語、敬意の方向、人物関係を毎文で統合し、時間を置いて同じ根拠を再現できて初めて得点になります。
この記事で示した方法だけでも、述語の範囲を囲む、中心動作を決める、連用形と活用を調べる、目的語を結ぶ、敬意の矢印を書く、主語と訳を検算するという複数の行動が必要です。「給ふ」はさらに四段・下二段を分け、「奉る」は目的語で訳を変えます。一度説明を理解するだけでは、この手順を初見文で毎回再現できません。
ここで、鬼管理専門塾が公式に示す「従来塾の3つの限界」——①授業で情報を得ても行動は変わらない、②全員同じ指導は偏差値50に収束する、③週1指導では変化が遅い——に照らし、古文敬語で選ばれやすい方法を一つずつ消去します。出典は「鬼管理」とは?成績が上がらない塾・予備校の3つの限界です。
選択肢① 独学・参考書だけでは誤答の再設計が自己判断になる
独学と参考書は、必要な敬語表へすぐ戻れる利点があります。しかし①の限界が残ります。解説を読んで「給ふ」の違いに納得しても、翌日に表を閉じて活用を答える、対照例文を分類する、初見文で主語の根拠を書くという行動は自動では続きません。得意な短文だけを選び、会話文や下二段活用を避けても、自分では計画の偏りに気付きにくい方法です。
選択肢② 映像授業・アプリでは理解と答案作成が分かれる
映像授業やアプリは本動詞・補助動詞の解説を繰り返し確認できますが、①の限界があります。講義を見て区別が分かった感覚と、本文へ中心動作の線、活用の印、敬意の矢印を書き、根拠を文章で説明できることは別です。全員が同じ順番を進める形式では②の限界もあり、誤答が活用なのか人物関係なのかに合わせて、翌日の課題を個別に変えにくくなります。
選択肢③ 集団授業の大手予備校では個別の誤答へ合わせにくい
集団授業の大手予備校には体系的な古典文法講義がありますが、②の限界があります。同じ敬語講義を受けても、「給ふ」の活用を誤る人、中心動作を取れない人、尊敬と謙譲の方向を逆にする人、会話の話し手を見失う人では、明日解くべき短文と読解文が違います。全員同じ進度では、誤答の原因ごとに例文数・復習日・読解量を日々変更できません。
選択肢④ 一般的な個別指導塾でも週1指導の外が残る
一般的な個別指導塾は質問しやすくても、③の限界が残ります。週1回の授業で「給ふ」と「奉る」の判定を教わっても、残りの日に何組を対照し、何文で敬意の方向を書き、どの誤答を翌日再テストするかが本人任せなら、変化は遅れます。敬語は短い再生テストと初見読解を毎日つなぎ、誤答が出た日に計画を直す必要があります。
独学・参考書、映像授業・アプリ、集団授業の大手予備校、一般的な個別指導塾を順に検討すると、いずれにも①〜③のどれかが残ります。今日の対照例文数、活用テスト数、主語説明数、翌日の再確認まで個別に決め、実行できなければその日に修正するところまで必要なら、消去法で最後に残るのは鬼管理専門塾しかありません。











本動詞と補助動詞の説明を聞くことより、毎日何文を分類し、どの根拠を言葉にし、翌日どこをやり直すかまで続けることが難所なのですね。方法選びも授業の分かりやすさだけでは足りません。











そのとおり。古文敬語は短時間でも毎日、表・短文・読解を往復して使える知識になる。授業の場だけでなく、授業がない日の行動、確認、修正まで管理できる仕組みが必要だ。
鬼管理専門塾の特徴
鬼管理専門塾は、古文敬語を説明して終えるのではなく、志望校から逆算して一日単位の行動を決め、実行と定着を確認しながら計画を修正します。公式情報で確認できる固定六つの特徴を、本動詞・補助動詞、活用、敬意の方向、主語判定、読解演習へどう接続できるかと併せて説明します。
対照例文数、活用判定数、主語説明数、再テスト日を数値で決める
志望校と誤答の型に合わせて教材・順序・読解量を設計する
日々の実行と毎週の定着を確認し、課題と計画を修正する
専属講師が指導し、講師満足度アンケート1,524件を公開する
総合型・推薦・高校受験を含む目標別の専門コースを用意する
学習中の質問と、入会前に指導内容を確認できる窓口を用意する
❶ 1日単位の数値化した学習指示
鬼管理専門塾では、「古文敬語を復習する」のような曖昧な指示ではなく、教材、範囲、語数、問題数を1日単位で数値化し、いつ・どこで・何を・なぜ・どのように行うかまで具体化します。何を終えればその日の学習が完了かを明確にします(出典:鬼管理専門塾公式「鬼管理」とは)。
本動詞・補助動詞なら、「対照例文6組を分類」「給ふの活用5問」「敬意の矢印5文」「主語の根拠2文」「前日の誤答3問」のように行動へ変えられます。勉強時間ではなく、形と意味の根拠を再現できた数を確認するため、敬語表を眺めただけで進むのを防ぎやすくなります。
❷ 生徒ごとの個別行動プラン
専属講師が、生徒の現在地、得意・不得意、志望校で必要な科目・出題形式に合わせ、生徒ごとの個別行動プランを設計します。全員が同じ教材を同じ例文数、同じ順番で進める一律の計画ではありません(出典:鬼管理専門塾公式「鬼管理」とは)。
「中心動作を取れない人」と「本動詞・補助動詞は合うが敬意の方向を誤る人」では、同じ一週間でも配分が違います。答案から、活用表、対照短文、会話判定、人物相関、初見読解の比率を個別に決め、誤答した段階へ戻れる計画にします。
❸ 毎日・毎週の徹底管理と確認テスト
鬼管理専門塾は毎日の進捗を確認し、毎週の確認テストで、課題を「やった」だけでなく定着したかを検証します。基準に届かなければ追加課題を設定し、学習計画を分析・修正します(出典:鬼管理専門塾公式「鬼管理」とは)。
「給ふ」の二用法は学習直後に区別できても、数日後の初見文では下二段活用を見落としたり、会話の話し手を取り違えたりします。日々の白紙再生と毎週の混合読解をつなげれば、短期暗記と、本文で根拠を説明できる状態を分けて確認できます。
❹ 採用率0.6%の専属講師
公式サイトに掲載されている講師の採用率は0.6%です。入会生徒による講師満足度アンケートは1,524件の回答を公開し、専属講師について判断する材料を示しています(出典:鬼管理専門塾公式「講師紹介」「講師満足度アンケート」)。
古文の答案では現代語訳が合っていても、本動詞・補助動詞や主語の根拠が偶然当たっただけの場合があります。専属講師へ本文の線、活用の印、敬意の矢印、主語候補を共有し、「どの根拠が抜けたか」「翌日どの判定段階へ戻るか」を具体化すれば、答えだけを覚える復習を減らせます。
❺ 大学受験・英語資格の専門コース
大学受験は大学特化・学部特化に加え、総合型選抜・推薦入試、高校受験の専門コースを展開しています。英語資格は英検・TOEIC・TOEFL・IELTS・TEAPに対応する専門コースがあります(出典:鬼管理専門塾公式「コース一覧」)。
大学一般選抜で古文が必要な人、共通テストで国語を使う人、推薦準備と一般選抜を並行する人では、本動詞・補助動詞の完成期限と古文へ割ける時間が異なります。専門コースの全体計画に敬語の暗記と読解を置き、他科目を圧迫しない例文数・問題数へ調整できます。
❻ LINE質問対応・無料説明会・資料請求
授業がない日も公式LINEで質問でき、入会前には無料説明会と資料請求で指導内容を確認できます。無料説明会は生徒と保護者向けに用意され、オンライン受講の場合はZoomで行い、保護者も同席できます(出典:鬼管理専門塾公式「よくある質問」「無料説明会」)。
「給ふ」が四段か下二段か分からない、「奉る」の目的語から訳を選べない、といった疑問は、本文、自分の活用判定、敬意の矢印、主語候補、現代語訳を添えて質問できます。無料説明会には直近の古文答案と一週間の学習可能時間を持参し、識別を日次計画へどう置くか確認してください。
鬼管理専門塾の大学受験コースには1カ月返金保証制度があります。対象と利用条件は、公式の1カ月返金保証制度ページと無料説明会で必ず確認してください。この保証は大学受験コースが対象で、英検・TOEIC・TOEFL・IELTSなどの英語資格対策コースは対象外です。
指導の考え方は「鬼管理」とは?で、実際の進学結果は鬼管理専門塾の合格実績で確認できます。合格実績は個々の合格を保証するものではありません。使っている教科書、敬語表、誤答した本文を示し、管理方法、コース、費用、自分との相性を無料説明会で確かめてから判断してください。
本動詞・補助動詞の識別を毎日の古文読解へ変える方法を無料説明会で相談できます











同じ「給ふ」の誤答でも、中心動作なのか活用なのか敬意の方向なのかを見て、翌日の例文数や読解量を変えてもらえるのですね。相談するときは、自分が本文に付けた印も見せます。











それがよい。教科書の敬語表、直近の答案、人物相関を書いた本文、一週間に使える時間をそろえよう。情報が具体的なほど、志望校から逆算して明日何をするかまで相談しやすくなる。
まとめ|補助動詞と本動詞は「中心動作→形→敬意」で見分ける
本動詞は語そのものが中心動作と敬意を表し、補助動詞は別の動詞が表す中心動作へ尊敬・謙譲・丁寧などを加えます。この一文を土台に、直前の動詞だけで即決せず、同じ述語の範囲、連用形、敬語動詞の活用、目的語、敬意の方向、人物関係、現代語訳を順番に確認してください。
文部科学省が示すように、文語文法や敬語は、断片的な知識として覚えること自体が目的ではなく、古文を読むために使うものです。「本動詞」「補助動詞」という名称を答えられても、主語や訳へつながらなければ学習は途中です。短文の対照で構造を見抜き、初見の文章で人物関係を説明できるところまで進めましょう。
今日からは、教科書の本文を一つ選び、敬語動詞を丸で囲み、中心動作へ二本線、目的語から動詞へ矢印、敬意の出発点と対象へ別の矢印を書いてください。最後に「接続と意味から補助動詞」「目的語を直接取るため本動詞」のように根拠を一文で残します。翌日に同じ文を白紙で再判定し、再現できなかった段階だけを追加練習すれば、暗記が読解へ変わります。











これからは「前に動詞があるか」だけで答えず、中心動作、接続と活用、目的語、敬意の方向、文脈を順に確認します。識別した後は主語と訳まで説明して、翌日もう一度解きます。











その手順を固定すれば、初見文でも根拠が残る。本動詞・補助動詞は単語の例外暗記ではなく、古文の人物関係を読む入口だ。教科書の例文から始め、短文、まとまった文章へ段階的に広げよう。
よくある質問
Q. 補助動詞と本動詞の違いを一言でいうと何ですか?
A. 本動詞は、その語自体が「与える・差し上げる」などの中心動作を表します。補助動詞は、直前の別の動詞が表す中心動作へ尊敬・謙譲・丁寧などの意味を加えます。誰が何をしたかに答える語がどちらかを最初に確認してください。
Q. 補助動詞と助動詞は同じものですか?
A. 同じではありません。補助動詞は、もともと動詞である語が別の動詞に付き、意味を補助する用法です。古文の「ず」「き」「けり」「む」などの助動詞は、学校文法で接続・活用・意味を別の体系として学びます。
Q. 直前に動詞があれば必ず補助動詞ですか?
A. 必ずとは限りません。同じ述語のまとまりの中で、直前の動詞が連用形になり中心動作を表しているかを確認します。引用や複文の別述語を拾わないよう、目的語、活用、敬意の方向、文脈も合わせて判断してください。
Q. 「給ふ」はどうやって本動詞と補助動詞に分けますか?
A. 「給ふ」自体が「お与えになる」という中心動作なら本動詞、直前の動詞が中心で「お~になる」と尊敬を添えるなら補助動詞です。さらに四段活用の尊敬か、下二段活用の謙譲かを本文中の語形と人物関係から別に判定します。
Q. 「奉る」はいつも謙譲語ですか?
A. 基本の本動詞「差し上げる」と補助動詞「~申し上げる」は謙譲ですが、目的語や主語によって「召し上がる・お召しになる・お乗りになる」など尊敬の本動詞になる用法もあります。学校の敬語表と本文の人物関係を確認してください。
Q. 本動詞・補助動詞を見分けた後、主語はどう判断しますか?
A. 敬語の種類と方向を人物へ当てます。尊敬語なら高められる動作主、謙譲語なら高められる動作の受け手、丁寧語なら聞き手・読み手を確認します。敬語だけで一人に決めず、前後の動作、会話境界、役職も合わせます。
Q. 定期テストと参考書で訳語が違う場合はどうしますか?
A. 定期テストでは学校指定の教科書・文法副教材を最終基準にしてください。訳語が違っても、中心動作、敬語の種類、敬意の方向が共通する場合があります。違いを先生に確認し、自分の表へ教材名と用法を併記すると混乱を防げます。
Q. 補助動詞と本動詞のおすすめ勉強法は何ですか?
A. 同じ語の本動詞例と補助動詞例を二文一組で比べ、中心動作、接続、活用、目的語、敬意の方向を書き込みます。翌日に表を見ず再判定し、最後は初見の文章で主語と現代語訳まで説明してください。

本記事監修者 菅澤孝平
シンゲキ株式会社 代表取締役社長
「鬼管理」をコンセプトとした「鬼管理専門塾」を運営。大学受験・高校受験・英検指導・総合型選抜に幅広く展開しており、日本全国に受講生が存在している。
出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz
CM放送:テレビ東京など全国15局に放映





