
定滑車では2つの物体の加速度が同じなのに、動滑車では2倍や半分になる理由が分かりません。張力がTなのか2Tなのか、座標の向きをどう決めるのかも混乱します。











滑車問題は公式を増やすより、「同じ糸の長さは変わらない」「物体ごとに力を描く」の2本柱で整理すると解ける。この記事では定滑車と動滑車の違いを先に比べ、糸の長さから変位・速度・加速度の関係を導き、最後に運動方程式へつなげる。図を見ずに2対1を暗記する状態から卒業しよう。
定滑車と動滑車の問題で本当に必要なのは、滑車の名前を覚えることではありません。どの物体が動くか、同じ糸がどの区間を通るか、1つの物体を何本の糸が支えるかを読み取り、拘束条件と運動方程式を別々に作る力です。本記事では、MIT OpenCourseWareの滑車・ロープの拘束条件とOpenStaxの理想的な滑車の説明を照合し、高校物理の答案で再現できる順番に整理します。まずは定滑車と動滑車の違いを一枚の比較にまとめ、その後で「なぜ同じ加速度」「なぜ2倍」を式から確かめます。
目次
定滑車と動滑車の違い|最初に力・向き・移動距離を比較
定滑車は滑車の中心が天井などに固定され、回転しても中心は移動しない滑車です。主な役割は力の向きを変えることで、理想的な定滑車1個だけなら、引く力そのものを小さくする力学的有利さは1です。一方、動滑車は滑車の中心が荷物と一緒に移動します。荷物を同じ張力Tの糸2本で支える基本形では、荷物を上向きに支える合力が2Tになるため、静かに持ち上げるのに必要な入力は理想的には重さの半分です。











定滑車も車輪が回るので「動く滑車」に見えます。何を基準に定滑車と判断すればいいですか?











回転するかではなく、滑車の中心軸が平行移動するかを見る。中心軸が天井に固定されていれば定滑車、中心軸が荷物と一緒に上下すれば動滑車だ。問題図では、滑車を支えるフックが固定点につながるか、荷物につながるかを最初に印で囲むと見分けやすい。
| 比較項目 | 定滑車 | 動滑車(基本形) |
|---|---|---|
| 滑車の中心 | 固定され、位置は変わらない | 荷物と一緒に移動する |
| 主な役割 | 力の向きを変える | 小さい入力で大きい荷物を支える |
| 荷物を支える糸 | 通常1本分の張力T | 通常2本分で合計2T |
| 移動距離 | 両端が同じ大きさで逆向き | 自由端が荷物の2倍動く |
| 理想的な力学的有利さ | 1 | 支持する糸が2本なら2 |
| 問題での核心 | 正負と同じ大きさの加速度 | 2対1の拘束と2T |
OpenStaxは、理想的な滑車の力学的有利さを荷物を直接支える糸の本数Nで数えると説明しています。滑車が2個あるから必ず2倍、3個あるから必ず3倍ではありません。荷物または動滑車を上向きに引く糸の区間を数え、各区間の張力を足すのが安全です。
📚 用語解説
定滑車:中心軸が固定された滑車です。理想的な1個の定滑車は張力の向きを変えますが、力の大きさを増幅しません。同じ一本の糸の両端は、同じ距離だけ反対向きに動きます。
📚 用語解説
動滑車:中心軸が荷物と一緒に移動する滑車です。基本形では同じ糸の2区間が動滑車を支えるため上向きの力は2Tとなり、自由端の移動距離は動滑車の移動距離の2倍になります。
滑車問題の前提|軽い糸・伸びない糸・摩擦のない滑車を確認
高校物理の標準的な滑車問題は、現実のロープと滑車をそのまま計算するのではなく、理想化したモデルを使います。典型的な前提は、糸の質量を無視できる、糸は伸びない、滑車の質量を無視できる、滑車の軸に摩擦がない、糸が滑車の上で滑らない、の五つです。MIT OpenCourseWareの拘束条件の例でも、滑車を質量なし・摩擦なし、糸を質量なし・伸びないものとして扱っています。前提が変われば式も変わります。











滑車の左右にある糸なら、見た目が離れていても全部同じ張力Tとしてよいのでしょうか?











「同じ滑車に触れているか」ではなく「切れ目のない同じ一本の軽い糸か」で判断する。同じ一本なら理想モデルで張力は共通のTだが、別の糸ならT₁とT₂を分ける。MITの動滑車の例でも、別々の糸の張力は同じとは置かず、質量のない動滑車の力のつり合いから2T_B=T_Aを導いている。
| 前提 | 使える結論 | 前提がない場合 |
|---|---|---|
| 糸の質量を無視 | 同じ一本の糸で張力を一様とみなす | 場所により張力が変わりうる |
| 糸が伸びない | 糸の全長一定から変位・速度・加速度を結ぶ | 伸びの分も座標に必要 |
| 滑車の質量を無視 | 滑車自体の回転慣性を考えない | 左右の張力差が回転を作る |
| 軸に摩擦なし | 滑車が滑らかに回る | 摩擦トルクを追加する |
| 糸が滑らない | 糸と滑車の運動を対応させる | 接触部の相対運動が生じる |
OpenStaxとMITの教材が扱うように、同じ糸の張力を等しいと置くのは、糸や滑車の質量を無視し、摩擦を無視する理想モデルでの結論です。問題文に「滑車の質量M」「慣性モーメントI」が与えられたら、左右の張力をT₁、T₂に分け、滑車の回転運動方程式も立てます。
📚 用語解説
張力:張られた糸が接続先を糸に沿って引く力です。糸は物体を押さず、必ず物体から離れる向きに引きます。軽い一本の理想的な糸では張力の大きさを同じTとして扱います。
張力と重力が同じ物体に働く「つり合い」と、物体が糸を引き返す「作用反作用」は別の組です。区別が曖昧な場合は、既存記事の作用反作用の法則と力のつり合いの違いを先に確認すると、自由体図で力を二重に描くミスを防げます。
定滑車の仕組み|2物体の変位・速度・加速度は同じ大きさ
一本の伸びない糸を定滑車にかけ、左右の端に物体AとBをつなぎます。下向きを両側の正方向として、固定点からAまでの長さをx_A、Bまでをx_Bとすると、糸の全長LはL=x_A+x_B+一定部分です。Lは変わらないので、時間で1回微分すればv_A+v_B=0、2回微分すればa_A+a_B=0です。つまり大きさは同じで向きは反対です。「同じ加速度」は符号まで同じという意味ではありません。座標の正方向を両物体の運動方向に取る場合だけ、答案で両方を正のaと書けます。











両側で下向きを正にするとa_A+a_B=0なのに、教科書では両方の式にaと書いてあります。矛盾しませんか?











座標の取り方が違うだけだ。両側とも下向きを正にすればa_B=-a_A。一方、Aは下向き、Bは上向きをそれぞれ正に取れば、実際の運動方向に沿う加速度の大きさを両方aと書ける。最初に正方向の矢印を描き、拘束条件と運動方程式で同じ約束を最後まで使えばよい。
| 座標の決め方 | 拘束条件 | 運動方程式での表記 |
|---|---|---|
| 両側とも下向きを正 | a_A+a_B=0 | a_B=-a_Aを代入する |
| A下向き・B上向きを正 | a_A=a_B=a | 両式で加速度を+aと書ける |
| A上向き・B下向きを正 | a_A=a_B=a | 予想した運動が逆ならaが負になる |
理想的な定滑車で荷物を1m上げるには、自由端を1m引きます。必要な入力の大きさも荷物を静かに持ち上げるなら重さmgと同じです。下向きに引く動作へ変えられるため扱いやすくなりますが、理想的な仕事F×距離は変わりません。
📚 用語解説
拘束条件:糸が伸びない、面から離れないなど、物体の運動を互いに結び付ける条件です。定滑車では糸の全長一定から、両端の変位・速度・加速度が同じ大きさで逆向きだと分かります。
動滑車の仕組み|上向き2Tと移動距離2倍を別々に理解
基本の動滑車では、糸の一端を天井に固定し、糸を動滑車の下へ回し、もう一方の自由端を引きます。同じ一本の理想的な糸なので、動滑車の左右を支える張力はどちらもTです。動滑車と荷物を一体として見ると、上向きにはT+T=2Tが働きます。静止または等速で質量Mの荷物を支えるなら2T=Mgで、自由端を引く力はT=Mg/2です。ただし加速中は2T-Mg=Maとなり、必ずMg/2とは限りません。











力が半分で済むなら、エネルギーまで得をしているように見えます。残り半分はどこへ行くのですか?











力が半分になる代わりに、自由端を2倍の距離だけ引く。動滑車がx上がると、左右2区間がそれぞれxずつ短くなるため、自由端側には合計2xの糸が必要だ。理想モデルでは入力仕事(Mg/2)×2x=Mgxとなり、荷物の位置エネルギーの増加と一致する。力と距離を同時に見れば得をしていないと分かる。
| 動滑車の量 | 基本形の関係 | 意味 |
|---|---|---|
| 上向きの支持力 | 2T | 同じ張力Tの糸が2本 |
| 静止時の入力 | T=Mg/2 | 理想的には重さの半分 |
| 自由端の変位 | |x_free|=2|x_pulley| | 2区間の長さ変化を補う |
| 自由端の速さ | |v_free|=2|v_pulley| | 変位関係を時間微分 |
| 自由端の加速度 | |a_free|=2|a_pulley| | 速度関係をさらに微分 |
| 理想的な仕事 | Tx_free=Mgx_pulley | 力が半分、距離が2倍 |
2対1になるのは、動滑車を支える可変長の糸区間が2本ある基本形です。複数の動滑車、糸の端が動く物体、別の糸が動滑車の中心につながる系では係数が変わります。支える区間を数えたうえで、必ず糸の全長を座標で書き直してください。
📚 用語解説
力学的有利さ:出力側の力を入力側の力で割った比です。理想的な滑車では、荷物を直接支える糸の本数Nが力学的有利さに対応します。力を小さくできる代わりに、入力側をより長く動かします。
糸の長さから加速度の関係を導く4ステップ
複雑な滑車問題ほど、2対1や同じ加速度を暗記してはいけません。MIT OpenCourseWareの解法と同様に、伸びない糸の全長Lを動く座標の和として表し、Lが一定であることを使います。円弧部分や天井から固定点までの長さは時間で変わらないため「定数」にまとめて構いません。重要なのは、ある物体が動くと同じ長さだけ変わる直線区間が何本あるかです。動滑車なら中心座標yが左右2区間に現れるので2yとなります。











糸が滑車に沿う半円部分も全長に入るはずです。なぜ式では省略してよいのでしょうか?











もちろん全長には入る。ただし半径が一定の滑車へ糸が半周接している部分はπRで、時間がたっても長さが変わらない。L=x+2y+πR+固定部分と書いてから、変化しない項を「定数」にまとめる。微分すると定数は0になるので、加速度関係には動く直線区間だけが残る。
| 配置 | 糸の長さの例 | 加速度の拘束 |
|---|---|---|
| 定滑車の両端A・B | L=x_A+x_B+C | a_A+a_B=0 |
| 固定端+動滑車P+自由端A | L=x_A+2x_P+C | a_A+2a_P=0 |
| 動く2物体B・Cが動滑車Pを挟む | L=x_B+x_C-2x_P+C | a_B+a_C-2a_P=0 |
| 別の糸が2本 | L₁の式、L₂の式 | 各糸から拘束を1本ずつ作る |
動滑車が下へ1cm動くと左右の区間は合計2cm長くなります。糸全体を一定にするには自由端側が2cm短くなる必要があります。この具体例で向きと倍率を確認し、その後にvとaへ微分すると、式だけを操作するより符号を保ちやすくなります。
自由体図と運動方程式|物体・動滑車を一つずつ切り離す
拘束条件が運動のつながりを表すのに対し、運動方程式は各物体に働く力と加速度を結びます。両者を混ぜず、最初に物体ごとの自由体図を描きます。つり下げ物体には重力mgと張力T、斜面上の物体には重力mg、垂直抗力N、張力Tが働きます。動滑車と荷物を一体として切り出すなら、上向きに2T、下向きに全質量の重力が働きます。別の糸が中心を引く場合は、その張力も別記号で加えます。











動滑車の左右にTを2本描いたあと、中心を引く力2Tも追加したくなります。全部描くべきですか?











同じ相互作用を二重に描いてはいけない。動滑車単体を切り出すなら、縁で受ける2本のTと、中心につながる別の糸や荷物から受ける力を描く。動滑車と荷物を一体化するなら内部の接続力は消え、外力の2Tと全体の重力だけになる。どこまでを一つの物体と見るか、境界線を先に囲もう。
| 切り出す対象 | 典型的な外力 | 式の例 |
|---|---|---|
| つり下げ物体m | 下向きmg、上向きT | 下向き正ならmg-T=ma |
| 斜面上の物体M | 斜面下向きMg sinθ、上向きT | Mg sinθ-T=Ma |
| 動滑車+荷物M | 上向き2T、下向きMg | 上向き正なら2T-Mg=Ma |
| 質量なしの動滑車単体 | 2本のTと中心の別張力S | 加速度があっても2T-S=0 |
| 質量あり滑車 | 左右張力と軸の力 | 並進に加え回転の式も必要 |
📚 用語解説
自由体図:注目する物体だけを周囲から切り離し、その物体が外部から受ける力を矢印で示した図です。滑車問題では、つり下げ物体、斜面上の物体、動滑車を別々に切り出すと式の不足や重複を防げます。
斜面上の物体で垂直抗力Nや重力の分解が曖昧なら、垂直抗力の求め方と斜面の自由体図を併せて確認してください。滑車が増えても、斜面方向と垂直方向を分ける原則は変わりません。
定滑車の例題|斜面上の物体とおもりの加速度・張力
摩擦のない角度θの斜面上に質量Mの物体Aがあり、定滑車を通した軽い糸の反対側に質量mの物体Bがつり下がっているとします。Aが斜面を下り、Bが上がる向きを正と仮定します。定滑車なので加速度の大きさは共通のaです。Aの斜面方向はMg sinθ-T=Ma、Bの上向きはT-mg=maです。2式を足すと張力が消え、a=g(M sinθ-m)/(M+m)を得ます。結果が負なら、実際の運動は仮定した向きと逆です。











どちらが動く向きか最初に確信できません。向きを間違えたら、式を全部立て直す必要がありますか?











必要ない。どちらかを正と仮定して一貫して式を立てれば、逆向きのときはaが負になる。斜面側の駆動成分M g sinθと、つり下げ側の重力mgを先に比べれば予想もしやすい。aの符号を答えの向きへ翻訳し、張力は正の大きさになっているか確かめよう。
数値例:M=4.0kg、m=1.0kg、θ=30°、摩擦なし
斜面側の重力成分はM g sin30°=4.0g×0.5=2.0g、つり下げ側はmg=1.0gなので、Aが斜面を下る向きが妥当です。加速度はa=g(2.0-1.0)/(4.0+1.0)=g/5です。g=9.8m/s²ならa=1.96m/s²となります。物体Bの式T-mg=maへ戻すと、T=m(g+a)=1.0×(9.8+1.96)=11.76Nです。Aの式へ戻してもT=4.0g×0.5-4.0×1.96=11.76Nとなり一致します。
| 確認項目 | この例の値 | 検算の意味 |
|---|---|---|
| 駆動力の差 | 2.0g-1.0g=1.0g | Aが斜面下へ動く |
| 系の全質量 | 4.0+1.0=5.0kg | a=合外力÷全質量 |
| 加速度 | g/5=1.96m/s² | 自由落下gより小さい |
| 張力 | 11.76N | Bの重力9.8Nより大きくBを上げる |
| A側の成分 | 19.6N | 張力との差7.84NがMa |
a=g(M sinθ-m)/(M+m)の分子は、仮定した向きへ系を動かす力の差です。M sinθ>mならAが斜面下へ、M sinθ
動摩擦係数μがありAが斜面を下るなら、Aへ斜面上向きの摩擦力μMg cosθを追加し、Mg sinθ-T-μMg cosθ=Maとします。運動方向の仮定が逆なら摩擦の向きも逆になるため、先に自由体図へ予想した運動方向を書いてください。
動滑車の例題|2対1の拘束条件を使って加速度を求める
糸の一端を天井に固定し、質量Mの荷物と一体の動滑車へ回し、自由端に質量mのおもりをつないだ基本形を考えます。荷物Mが上向きに加速度aで動き、自由端のおもりmが下向きに動くと仮定します。糸の長さL=x_m+2x_P+Cから、おもりの加速度の大きさは2aです。おもりにはmg-T=m(2a)、動滑車+荷物には2T-Mg=Maが成り立ちます。拘束の2aと、力の2Tは別の理由から出るため区別してください。











動滑車に2Tが働くから、自由端のおもりの加速度まで2aになる、と考えてよいですか?











結論の係数は同じ2でも根拠は別だ。2Tは動滑車を支える「力」の和、2aは伸びない糸の「長さ」の拘束から出る。力の式だけでは加速度比は決まらず、長さの式だけでは張力は決まらない。2本の運動方程式に拘束条件を加え、未知数Tとaを連立して初めて解ける。
一般解:荷物Mが上昇する場合
mg-T=2maからT=m(g-2a)です。これを2T-Mg=Maへ代入すると、2m(g-2a)-Mg=Ma、したがってa=g(2m-M)/(M+4m)となります。2m>Mなら仮定どおりMは上昇し、2m 2m-M=4.0-3.0=1.0kgなので、荷物Mは上昇します。a=g/(3.0+8.0)=g/11で、g=9.8m/s²なら動滑車と荷物の加速度は約0.891m/s²上向きです。自由端のおもりはその2倍、約1.78m/s²下向きです。張力はT=3×2.0×3.0g/11、約16.0Nです。検算すると、おもり側は19.6-16.0≈3.6N=2.0×1.78、荷物側は32.0-29.4≈2.7N=3.0×0.891で整合します。 動滑車の中心と別の物体を別の糸で結ぶ配置では、周囲を回る糸の張力Tと、中心を引く糸の張力Sは同じとは限りません。質量を無視できる動滑車単体なら、周囲の2Tと中心のSから2T-S=0を作ります。MIT OpenCourseWareの複合例でも、別の糸の張力間に2T_B=T_Aという関係を運動方程式から導いています。 滑車問題は、いきなりΣF=maを書くと未知数が足りなくなり、そこで「動滑車だから半分」と暗記を持ち込んで崩れます。安定する順番は、①系の把握、②糸の識別、③座標、④拘束条件、⑤自由体図、⑥運動方程式、⑦検算です。拘束条件は運動学、運動方程式は力学と役割を分けることが核心です。最後に次元、加速度の向き、張力の正負、静止極限を確認すれば、多くの符号ミスを発見できます。 式は立ったのに、未知数が3個で運動方程式が2本しかありません。もう1本はどこから作るのですか? 多くの場合、足りない1本は糸の長さから作る加速度の拘束条件だ。物体A、B、動滑車Pにそれぞれ運動方程式を立てても、加速度が別々なら関係式が必要になる。糸を一本ずつ追ってLを座標で書き、2回微分する。式の本数と未知数の数を最後に表へ並べれば不足を発見できる。 加速度aを0にしたとき、つり下げ物体ならT=mg、基本の動滑車なら2T=Mgになるか確認します。さらに、駆動側の質量差を0へ近づければaも0へ近づくか、糸を引く側の質量を非常に大きくしたときに向きが直感と合うかを見ると、分母の係数や符号の誤りを発見できます。 滑車だけ解けても、入試では斜面・摩擦・円運動・エネルギーと組み合わされます。力学全体の学習順序や演習の増やし方は、既存記事の大学受験物理の勉強法完全ガイドも参照してください。滑車では「図を写す→拘束→力」の順を毎回固定し、翌日は数字だけ変えた類題、1週間後は動滑車を含む複合問題で再現性を確認するのが効果的です。 結論から言います。公式を読み、授業を聞き、解説を見て分かったつもりになる「普通の対策」だけでは、滑車を含む力学を入試の得点源にして志望大学へ受かるのは厳しいです。定滑車ではaの向き、動滑車では2Tと2a、複合滑車では別々の糸の張力と複数の拘束条件を同時に扱います。必要なのは知識を増やすことより、初見の図から糸を追い、自由体図と長さ式を自力で再現する毎日の行動です。 この記事の定滑車例題は2本の運動方程式、動滑車例題はそれに2対1の拘束を組み合わせました。式を一度理解しても、別の糸が追加された図や摩擦のある斜面で順序を再現できなければ得点になりません。誤答が「張力の識別」「座標」「拘束」「自由体図」のどこで起きたかを分類し、翌日の問題数と復習範囲へ落とす管理が必要です。代表的な学習手段を、従来塾の3つの限界に照らして一つずつ検討します。 独学や参考書だけでも定滑車・動滑車の公式は得られますが、①授業や教材から情報を得ても行動は変わらないという限界に当たりやすくなります。解説を読んで2対1を理解した状態と、図を閉じてL=x+2y+Cを再構成できる状態は別です。誤答を「理解不足」で一括りにすると、次に何題解くかまで決まりません。 映像授業やアプリは滑車の動きを視覚的に理解しやすい一方、視聴時間が増えても、自分で座標と自由体図を描く回数が増えるとは限りません。これは①の限界に加え、②全員同じ指導は偏差値50に収束するという限界にもつながります。張力を混同する生徒と、加速度の符号で止まる生徒には別の練習が必要です。 集団授業の大手予備校は体系的な講義を受けられますが、②全員同じ指導の限界があります。講義が複合滑車へ進んでも、ある生徒は定滑車の符号、別の生徒は動滑車の2Tで止まっています。一斉の進度だけでは、答案のどの矢印が間違ったかを毎日の課題量と解き直し時期へ細かく反映しきれません。 一般的な個別指導塾は質問しやすくても、③週1指導では変化が遅いという限界が残ります。授業日に動滑車の拘束条件を直しても、翌日から自由体図を書かずに答え合わせを続け、次の確認が一週間後なら、誤った手順が定着します。力学は後の単元の土台なので、修正の遅れが摩擦や円運動の複合問題へ連鎖します。 独学・参考書のみ、映像授業・アプリ、集団授業の大手予備校、一般的な個別指導塾を順に検討すると、いずれも「情報を作図行動へ変える」「誤答原因ごとに課題を変える」「毎日すぐ修正する」のどこかが不足します。だから、滑車を含む力学を入試で再現できる力へ変え、志望大学合格までつなげるなら、消去法で残るのは1日単位の個別行動まで管理する鬼管理専門塾しかありません。 鬼管理専門塾は、教材や授業を増やすだけでなく、受験生が毎日何を実行し、その結果をどう修正するかを管理する仕組みを持っています。ここでは公式ページで確認できる確定6項目だけを、定滑車・動滑車を含む大学受験物理の対策へどうつながるかと合わせて説明します。 教材名・問題数・復習範囲まで、今日の学習を具体的な数値で示す 現在地・志望校・誤答原因に合わせ、個別の行動プランを設計する 日々の進捗と毎週の確認テストで、理解と定着を検証する 厳格な選考を通過した講師が伴走し、満足度アンケート1,524件も公開する 大学受験・総合型選抜/推薦・英語資格・高校受験に対応する LINEの質問窓口とZoomの無料説明会、資料請求を用意する 鬼管理専門塾では、「物理を勉強する」のような曖昧な予定ではなく、教材・範囲・問題数・復習までを1日単位で数値化して指示します。何を、いつ、どこまで実行するかを5W1Hで具体化するのが特徴です。 滑車対策なら、定滑車の自由体図を何題、動滑車の長さ式を何題、複合問題を何題解き、誤答をいつ解き直すかまで行動に変えられます。「2対1を理解する」ではなく、白紙から何回再現するかを決められます。 専属講師は、全員へ同じ課題を配るのではなく、生徒の現在地、志望校、科目ごとの得意不得意に合わせ、生徒ごとの個別行動プランを設計し、実行状況まで確認します。 物理でも、同じ糸の張力を混同する生徒と、運動方程式は正しいが拘束条件を作れない生徒では必要な課題が違います。個別プランなら、どの作業を重点的に直すかを分け、入試までの演習量を配分できます。 学習の実行状況は毎日確認し、毎週の確認テストで定着度を測ります。合格ラインへ届かなければ追加課題を出し、学習計画をその週のうちに分析・修正する仕組みです。 定滑車の基本問題を一度解けても、1週間後に動滑車や摩擦が加わって手順を再現できなければ入試では使えません。日次の作図回数と週次テストを組み合わせ、理解直後と時間経過後の両方で再現性を確認できます。 講師は厳格な基準で選考され、公式ページが示す採用率は0.6%です。指導品質は、入会生を対象にした講師満足度アンケート1,524件の公開結果でも継続的に確認されています。 滑車の答案では最終数値だけでなく、糸の色分け、正方向、2T、長さ式の途中に誤りが現れます。専属講師へ途中図まで示して確認することで、答え合わせだけでは見逃す符号・張力・拘束の癖を早く修正できます。 専門コースは、大学受験の大学特化・学部特化、総合型選抜/推薦、英検・TOEIC・TOEFL・IELTS・TEAPなどの英語資格、高校受験まで用意され、目標に合わせた計画設計に対応しています。 本記事の読者が大学受験コースで物理を使う場合も、志望大学の出題範囲や配点、残り期間を前提に、滑車を含む力学へどれだけ時間を使い、波動・電磁気へいつ移るかを逆算できます。 学習中の質問はLINEで受け付けています。入会前にはZoomでの無料説明会を利用でき、保護者の同席も可能です。指導内容を落ち着いて確認したい人向けに資料請求の窓口も用意されています。 滑車のどの工程で止まるのか、物理を入試までにどう仕上げるのかを一人で判断しにくい場合は、無料説明会で現在の教材・模試・志望校を共有し、必要な管理の範囲を確認できます。 大学受験コースには1カ月返金保証制度があります。適用条件は公式案内で確認してください。無料説明会では、サービスの仕組みだけでなく、現在の学習状況に合うかどうかも相談できます。鬼管理専門塾の指導方針は「鬼管理」とは?成績が上がらない塾・予備校の3つの限界で、これまでの結果は鬼管理専門塾の合格実績で確認できます。 大学受験物理の学習計画を無料説明会で相談してみませんか? 定滑車は中心が固定され、一本の糸の両端が同じ距離だけ逆向きに動きます。動滑車は中心も動き、基本形では2本の糸が上向きに張力Tを及ぼすため支持力は2Tです。同時に、動滑車がx動けば2つの糸区間が各x変化するので、自由端は2x動きます。力の2Tと運動の2対1を別々に導くことが重要です。 どんな配置でも、同じ糸を追い、可変区間を足してLを作り、2回微分して拘束条件を得ます。その後で物体ごとの自由体図からΣF=maを立て、未知数の数だけ式があるか確認します。結果が負なら仮定した向きと逆、a=0なら静止条件へ戻る、と意味を読んでください。滑車の公式を暗記するのではなく、白紙の図から長さと力の2系統を再構成できる状態が入試で使える理解です。 滑車を含む力学を得点源にする学習計画を相談できます A. 定滑車は中心軸が固定され、主に力の向きを変えます。動滑車は中心軸が荷物と一緒に動き、基本形では同じ張力Tの糸2本で荷物を支えるため上向きの力が2Tになります。 A. 伸びない一本の糸の全長が一定だからです。L=x_A+x_B+Cを2回微分するとa_A+a_B=0となり、2物体の加速度は同じ大きさで反対向きだと分かります。 A. 同じ張力Tの糸2本が動滑車を上向きに支え、合計2Tになるからです。静止時は2T=MgなのでT=Mg/2です。加速中は2T-Mg=Maを使い、必ず半分とは限りません。 A. 動滑車がx動くと、動滑車を支える2つの糸区間がそれぞれxずつ変化するからです。糸の全長を一定にするには自由端が反対向きに2x動き、速度・加速度も2対1になります。 A. 同じ一本の軽い糸、質量を無視でき摩擦のない滑車という理想モデルでは同じTとみなします。別の糸なら張力記号を分け、滑車に質量や回転慣性がある場合は左右の張力も異なりえます。 A. 必ずしも間違いではありません。最初に仮定した正方向と実際の運動が逆だと、計算結果は負になります。式を立て直すのではなく、負号を「反対向き」と読み替え、張力や単位も検算してください。 本記事監修者 菅澤孝平 シンゲキ株式会社 代表取締役社長 出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz数値例:M=3.0kg、m=2.0kg、摩擦なし
式 この例 何を表すか 拘束条件 a_m=2a_M 自由端は動滑車の2倍 おもりm mg-T=m(2a) 加速度は2aを代入 荷物M 2T-Mg=Ma 支持力は2本分 動滑車の加速度 g/11≈0.891m/s² 上向き 自由端の加速度 2g/11≈1.78m/s² 下向き 張力 約16.0N 同じ一本の糸で共通 滑車問題の解き方7ステップ|よくあるミスまで総点検






















よくあるミス 原因 直し方 同じ糸の両端をT₁、T₂にする 理想モデルの前提を見落とす 一本の軽い糸ならTへ統一 別の糸まで同じTにする 見た目だけで判断する 切れ目と接続点を色分け 定滑車で両物体を同じ向きにする 符号と大きさを混同 L=x_A+x_B+Cから導く 動滑車へTを1本だけ描く 支持区間を数えていない 動滑車の左右のTを足す 加速中もT=Mg/2と置く 静止条件を一般化 2T-Mg=Maを使う 2Tだから加速度も2倍とする 力と拘束を混同 aの比は糸の長さから導く 作用反作用の力を同じ図に描く 対象物の境界が曖昧 自由体図を物体別に描く 負の加速度を不正解と判断 仮定した正方向を忘れる 実際は逆向きと読み替える 滑車を含む力学は「普通の対策」では受からない
選択肢①:独学・参考書のみでは誤答原因を自己診断しにくい
選択肢②:映像授業・アプリでは視聴が作図練習へ変わりにくい
選択肢③:集団授業の大手予備校では個別の作図ミスが残る
選択肢④:一般的な個別指導塾では週1指導の修正が遅い
鬼管理専門塾の特徴
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まとめ|滑車は「糸の長さ」と「物体ごとの力」で解く
要点 定滑車 動滑車 中心の運動 中心は固定 中心が荷物と移動 主な役割 力の向きを変える 支持する力を増やす 支持力 通常T 基本形では2T 変位・加速度 両端で同じ大きさ 自由端が動滑車の2倍 長さ式 L=x+y+C L=x+2y+C 注意 向きは反対 2Tと2aの根拠を分ける よくある質問
Q. 定滑車と動滑車の違いは何ですか?
Q. 定滑車で2つの物体の加速度が同じなのはなぜですか?
Q. 動滑車で力が半分になるのはなぜですか?
Q. 動滑車で移動距離や加速度が2対1になるのはなぜですか?
Q. 滑車の両側の張力はいつも同じですか?
Q. 滑車問題で加速度が負になったら間違いですか?

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CM放送:テレビ東京など全国15局に放映この記事を書いた人
Claude Code





