
鉛直投げ上げは、上に進んでいるのに加速度がマイナスだったり、最高点で速度だけ0になったりして混乱します。公式も三つあり、gの符号や使う式を毎回間違えてしまいます。











最初に「正の向き」を決めれば、公式は等加速度直線運動の一組だけで整理できるよ。上向きを正にするなら加速度は運動中ずっと-gだ。この記事では、符号の決め方、3公式の覚え方、最高点、戻る時間、グラフ、二つの時刻が出る問題、エネルギーによる検算まで、同じ手順で解けるようにつなげて説明する。
鉛直投げ上げとは、物体を鉛直上向きに初速度を与えて投げ、重力だけが働くとみなして運動を考える高校物理の基本問題です。空気抵抗を無視し、地表付近で重力加速度の大きさgを一定とみなせば、上昇中・最高点・下降中を一つの等加速度運動として扱えます。上昇と下降で別々の公式を覚える必要はありません。
日本学生支援機構の日本留学試験・物理シラバスでも、位置、変位、速度、加速度、落体の運動は力学の基礎範囲として並べられています。鉛直投げ上げは公式暗記だけの小単元ではなく、運動を符号付きの量で表し、条件から式を選ぶ力を身につける題材です。
上向きを正に取るなら、加速度は常にa=-gです。使う式は v=v0-gt、y=y0+v0t-(1/2)gt²、v²=v0²-2g(y-y0) の三つ。最高点ではv=0ですが、加速度は0ではなく-gのままです。
目次
鉛直投げ上げとは?最初に正の向きと符号を決める
鉛直投げ上げでは、物体を投げた直後は上向きに動きますが、重力は常に鉛直下向きに働きます。そこで上向きを正に決めると、初速度v0は正、重力加速度はa=-gです。上昇中の速度vは正から次第に小さくなり、最高点で0になり、その後は負へ変わります。速度の負号は「速さが負」という意味ではなく、下向きに動くことを表します。
| 場面 | 速度v | 加速度a | 物体の状態 |
|---|---|---|---|
| 投げた直後 | 正 | -g | 上向きに進む |
| 上昇中 | 正だが減少 | -g | 速さが小さくなる |
| 最高点 | 0 | -g | 向きが切り替わる瞬間 |
| 下降中 | 負 | -g | 下向きの速さが増す |
重要なのは、速度の向きと加速度の向きを分けて考えることです。上昇中は速度が上向き、加速度が下向きなので、両者は反対向きです。そのため上向きの速さは減ります。下降中は速度も加速度も下向きなので、同じ向きです。そのため下向きの速さが増えます。「上昇中だから加速度は上向き」と考えると、その後の式がすべて崩れます。











最高点では物体が一瞬止まるのだから、速度だけでなく加速度も0になるのではありませんか?











ならない。最高点で0になるのは速度vだけだ。重力は最高点でも働き続けるから、加速度は-gのまま。もし加速度まで0なら、その物体は最高点に静止し続けて落ちてこない。直後に下降を始めるのは、最高点でも下向きの加速度があるからだ。
📚 用語解説
鉛直投げ上げ:物体に鉛直上向きの初速度を与え、その後は重力の作用を受けて上昇・下降する運動です。空気抵抗を無視し、重力加速度を一定とみなす基本問題では、運動全体を等加速度直線運動として扱います。
📚 用語解説
重力加速度g:地表付近で物体が重力によって受ける下向きの加速度の大きさです。問題では通常g=9.8m/s²またはg=10m/s²など、指定された値を使います。g自体を正の大きさとして表し、上向きを正に取る式ではa=-gとします。
gは重力加速度の大きさとして正の値で扱うのが基本です。上向きを正にしたためa=-gと置きます。式の-gへ、さらに負の数としてg=-9.8を代入すると二重の負号になり、加速度が上向きになってしまいます。
鉛直投げ上げの3公式と覚え方|aを-gへ置き換える
鉛直投げ上げ専用の公式を新しく三つ暗記する必要はありません。等加速度直線運動の公式で、加速度aを-g、位置xを鉛直方向の位置yへ置き換えます。基準位置をy0、初速度をv0、t秒後の速度をv、位置をyとすれば、速度はv=v0-gt、位置はy=y0+v0t-(1/2)gt²、時間を含まない関係はv²=v0²-2g(y-y0)です。
| 公式 | 含まれる量 | 向いている問い |
|---|---|---|
| v=v0-gt | 速度・初速度・時間 | 何秒後の速度、最高点までの時間 |
| y=y0+v0t-(1/2)gt² | 位置・初速度・時間 | 何秒後の位置、ある位置を通る時刻 |
| v²=v0²-2g(y-y0) | 速度・初速度・変位 | 時間なしで高さや速度を求める |
覚え方は「普通の等加速度運動に戻す」です。v=v0+at、x=x0+v0t+(1/2)at²、v²-v0²=2a(x-x0)へa=-gを代入すれば、三つの負号が自然に出ます。符号だけを語呂で覚えるより、上向きを正、重力は下向き、だからa=-gという因果関係から作るほうが、座標の取り方が変わっても対応できます。











式を選ぶとき、三つ全部を順番に使えばよいのでしょうか。それとも毎回一つだけで解けますか?











まず未知量と与えられた量を並べ、問題に出ない量を含まない式を選ぶ。時間が与えられず、最高点の高さを求めるなら時間を含まない式が最短だ。時刻を求めるなら位置の式が必要になる。三つ全部を機械的に使うのではなく、情報が一つ足りる式を選ぶことが公式選択の本質だよ。
📚 用語解説
初速度v0:時刻t=0で物体が持つ速度です。上向きを正にして上へ投げる鉛直投げ上げではv0>0です。初速度は単なる速さではなく向きを含む速度なので、座標の正方向に合わせて符号を付けます。
📚 用語解説
変位y-y0:最終位置yから初期位置y0を引いた、向きを持つ位置の変化です。移動距離とは異なります。投げた位置より上なら正、下なら負になります。同じ位置へ戻れば変位は0でも、実際の移動距離は0ではありません。
投げた点をy=0と置くと、位置の式はy=v0t-(1/2)gt²へ簡単になります。ただし崖上から地面へ落ちる問題のように着地点が投げた点より下なら、地面の座標は負になる点に注意してください。
最高点までの時間と高さ|v=0をどの公式へ入れるか
最高点では上昇から下降へ速度の向きが切り替わるため、瞬間の速度はv=0です。最高点までの時間はv=v0-gtへv=0を入れ、0=v0-gtよりt=v0/gと求めます。最高点までの高さhは、時間を含まない式へv=0、y-y0=hを入れ、0=v0²-2ghよりh=v0²/(2g)です。どちらも最高点の条件v=0から出ます。
例として、上向きにv0=19.6m/sで投げ、g=9.8m/s²とします。最高点までの時間はt=19.6÷9.8=2.0sです。最高点の高さはh=19.6²÷(2×9.8)=19.6mです。位置の式へt=2.0sを入れても、h=19.6×2.0-4.9×2.0²=19.6mとなり、同じ答えを得られます。
高さの公式h=v0²/(2g)では、初速度が2倍になると最高点の高さは4倍になります。これは高さが初速度の二乗に比例するためです。一方、最高点までの時間t=v0/gは初速度に比例するので、初速度が2倍なら時間は2倍です。「時間も高さも2倍」と一括りにせず、式のv0が一次か二次かを確認してください。











最高点の高さは、t=v0/gを位置の式へ代入して求めてもよいのに、時間を含まない式を使う理由は何ですか?











どちらでも正しい。ただし時間を含まない式なら、最高点の条件v=0を一度入れるだけで高さへ直結する。途中計算が短く、tの代入ミスも減る。逆に最高点へ達する時刻も問われるなら、速度の式でtを出し、その値を位置の式へ入れて相互に検算するとよい。
📚 用語解説
最高点:鉛直投げ上げで物体の位置が最も高くなる折り返し点です。その瞬間の速度はv=0ですが、重力加速度はa=-gのままです。最高点までの時間はv0/g、高さの増加はv0²/(2g)で求められます。
投げた位置へ戻る時間と速度|上昇と下降の対称性
空気抵抗を無視し、重力加速度を一定とみなすと、投げた位置と同じ高さへ戻るまでの時間は最高点までの時間の2倍です。投げた位置をy0=0とすれば、戻る条件はy=0。位置の式に入れると0=v0t-(1/2)gt²=t{v0-(1/2)gt}となり、t=0またはt=2v0/gを得ます。t=0は投げた瞬間、もう一つの解が戻る時刻です。
先ほどのv0=19.6m/s、g=9.8m/s²の例なら、最高点は2.0秒後、投げた位置へ戻るのは4.0秒後です。戻る瞬間の速度はv=19.6-9.8×4.0=-19.6m/s。初速度と同じ大きさで、向きだけが反対になります。速さで答えるなら19.6m/s、速度で答えるなら上向きを正にしたため-19.6m/sです。
この対称性は、出発点と到着点が同じ高さで、空気抵抗を無視できるときに使えます。崖の上から投げて地面へ落ちる問題では、着地点が出発点より低いため下降時間のほうが長くなり、全時間は2v0/gではありません。同様に空気抵抗がある実際の運動では、上昇と下降が完全には対称になりません。問題の条件を先に確認します。











位置の式でt=0が出たとき、答えではないから捨てる、とだけ覚えてもよいですか?











t=0にも物理的な意味がある。物体は投げた瞬間にも同じ位置にいるから、その条件を満たす一つ目の時刻だ。問題が「再び戻る時刻」を聞いているので、もう一つの正の解を選ぶ。方程式の解を機械的に捨てず、それぞれがどの瞬間を表すか説明できるようにしよう。
出発点と到着点が同じ高さ、重力加速度が一定、空気抵抗を無視する、という条件がそろうと、上昇時間=下降時間、同じ高さでの速さの大きさも等しくなります。条件が違う問題では位置の式から解き直します。
鉛直投げ上げのグラフ|y-t・v-t・a-tを読み分ける
鉛直投げ上げを式だけでなくグラフにすると、符号の意味が明確になります。位置yは時間tの二次関数なので、y-tグラフは上に凸ではなく、下向きに開く放物線です。速度v=v0-gtは時間の一次関数なので、v-tグラフは傾き-gの右下がり直線です。加速度a=-gは時間によらず一定なので、a-tグラフは-gで水平な直線になります。
| グラフ | 形 | 傾き・面積の意味 | 最高点の読み方 |
|---|---|---|---|
| y-t | 下向きに開く放物線 | 接線の傾きが速度v | yが最大、接線の傾き0 |
| v-t | 傾き-gの直線 | 傾きが加速度、面積が変位 | v=0を横切る時刻 |
| a-t | -gの水平線 | 面積が速度変化 | 最高点でも-gのまま |
v-tグラフでは、時間軸より上の面積が上向きの変位、下の面積が下向きの変位です。投げた位置へ戻るとき、上側の三角形と下側の三角形の面積が同じ大きさになるため、全変位は0です。ただし移動距離は二つの面積の絶対値を足すので0ではありません。変位と移動距離を区別してください。











y-tグラフで曲線が最高点を通るので、その点では加速度も0だと読んでしまいます。











y-tグラフの傾きは速度であり、最高点で傾き0だからv=0と読める。加速度は傾きの変化、つまり曲がり方に関係する。曲線は最高点でも下向きに曲がり続けるので、加速度は負のままだ。グラフごとに縦軸と傾きの意味を先に確認しよう。
縦切片がv0、傾きが-g、横軸との交点がt=v0/gです。下降中は直線が時間軸の下へ続きます。速度の符号が変わっても、直線を最高点で折り曲げないことが重要です。
基本例題で確認|最高点・高さ・戻る時刻を一続きで解く
例題として、地面から小球を鉛直上向きに初速度19.6m/sで投げます。空気抵抗を無視し、g=9.8m/s²、投げた位置をy=0、上向きを正とします。求めるのは、①1.0秒後の速度と位置、②最高点へ達する時刻、③最高点の高さ、④地面へ戻る時刻、⑤戻る直前の速度です。数字を代入する前に座標と条件を書きます。
①1.0秒後の速度と位置
速度はv=v0-gt=19.6-9.8×1.0=9.8m/sです。正なので、まだ上向きに進んでいます。位置はy=v0t-(1/2)gt²=19.6×1.0-4.9×1.0²=14.7mです。時刻、速度、位置を混ぜず、求める量ごとに公式を書いてから数値を入れると、t²の付け忘れを防げます。
②最高点の時刻と③最高点の高さ
最高点ではv=0です。0=19.6-9.8tよりt=2.0s。高さは0=19.6²-2×9.8×hよりh=19.6mです。位置の式で確認すると、y=19.6×2.0-4.9×2.0²=19.6mとなります。異なる式から同じ値が出れば、符号や二乗の計算が整合していると確認できます。
④地面へ戻る時刻と⑤戻る直前の速度
地面へ戻る条件はy=0です。0=19.6t-4.9t²=4.9t(4-t)よりt=0、4.0s。「戻る」のは投げた瞬間ではないので4.0sを選びます。速度はv=19.6-9.8×4.0=-19.6m/s。負号が下向きを示し、速さの大きさは初速度と等しくなります。











計算結果だけ見れば分かりますが、答案ではどこまで言葉を書けば減点されにくいですか?











少なくとも「上向きを正」「最高点でv=0」「戻った位置でy=0」「t=0は投げた瞬間なので除く」のように、条件を式へ変えた理由を書く。途中式だけでなく、負の速度が下向きを表すことも添えると、符号を偶然合わせたのではなく運動を理解している答案になる。
同じ高さを2回通る問題|二次方程式の二つの時刻を読む
最高点より低いある高さには、物体が上昇するときと下降するときの2回到達します。そのため位置の式を時刻tについて解くと、二つの正の解が出ることがあります。二次方程式の解が二つあるのは計算上の偶然ではなく、同じ位置を上向きと下向きで通過する二つの物理的な瞬間を表しています。
- 出発: t=0s
- 戻る: t=4s
前の例で高さ14.7mを通る時刻を求めます。14.7=19.6t-4.9t²を4.9で割ると、3=4t-t²。整理してt²-4t+3=0、(t-1)(t-3)=0よりt=1.0s、3.0sです。1.0秒後は上昇中、3.0秒後は下降中です。最高点の2.0秒を中心に、二つの時刻が等しい間隔で並びます。
それぞれの速度は、t=1.0sでv=19.6-9.8=+9.8m/s、t=3.0sでv=19.6-29.4=-9.8m/sです。同じ高さでは速さの大きさが等しく、向きが反対になることを確認できます。問題が「速さ」を問えばどちらも9.8m/s、「速度」を問えば+9.8m/sと-9.8m/sを区別します。











二つの時刻が出たら、遅いほうだけを下降中として答えればよいのでしょうか?











設問による。「初めてその高さに達する時刻」なら早い解、「再び通過する時刻」なら遅い解、単に「その高さを通る時刻」なら両方を答える。二次方程式を解いた後、各時刻を速度式へ入れて正負を確認すれば、上昇か下降かまで確実に説明できる。
時刻の原点を投げた瞬間に置いた問題では、t<0は通常の観測範囲外なので答えから除きます。ただし方程式としては、同じ放物線を過去へ延長した交点です。解を消すときは「t≥0より除く」と条件を明記します。
投げた位置と着地点が違う問題|位置の式とエネルギーで検算する
崖や建物の上から投げる問題では、投げた位置と着地点の高さが異なります。このとき「戻る時間は2v0/g」や「着地速度の大きさは初速度と同じ」という対称性は使えません。投げた位置をy=0とするなら、下にある地面は負の座標です。反対に地面をy=0、投げた点を正の高さy0と置いても構いません。途中で座標を変えないことが重要です。
例として、地面から14.7mの高さをy0=14.7mとし、そこから上向きにv0=9.8m/sで投げます。地面をy=0、g=9.8m/s²とすれば、0=14.7+9.8t-4.9t²です。4.9で割って0=3+2t-t²、t²-2t-3=0、(t-3)(t+1)=0よりt=3.0sまたは-1.0s。t≥0より着地は3.0秒後です。
着地速度はv=9.8-9.8×3.0=-19.6m/sです。初速度の大きさ9.8m/sより大きいのは、物体が出発点より14.7m低い地面まで落ち、その間に重力によって速さを増したからです。負号は下向きを表します。「同じ高さで速さが等しい」という規則を、異なる高さへ誤って適用しないでください。
力学的エネルギーでも検算できます。地面を位置エネルギー0とすれば、初めのエネルギーは(1/2)mv0²+mgy0、着地直前は(1/2)mv²です。質量mは両辺から消えるため、v²=v0²+2gy0となり、この例ではv²=9.8²+2×9.8×14.7=19.6²です。運動学の式と一致します。











運動の公式とエネルギー保存のどちらを使うか、試験中に迷います。











時間を求めるなら、エネルギー保存には時間が入らないので位置の式を使う。高さと速さだけなら、時間を含まない運動の式かエネルギー保存が短い。両方使える問いでは、一方で解いて他方で検算すると強い。未知量に時間があるかどうかを最初の分岐にしよう。
空気抵抗を無視すれば、同じ高さでは位置エネルギーが同じなので運動エネルギーも同じになり、速さの大きさが等しくなります。高さが低い着地点では位置エネルギーが小さくなる分、運動エネルギーと速さが大きくなります。
鉛直投げ上げでよくあるミスと公式を定着させる勉強法
鉛直投げ上げの失点は、公式を知らないことより、座標と条件を書かずに代入を始めることから生まれます。代表例は、上昇と下降でgの符号を変える、最高点でa=0とする、位置と移動距離を混ぜる、t²を忘れる、二次方程式の一方の解を理由なく捨てる、速度と速さの負号を混同する、という六つです。
- 符号ミス: 全式
ミス1:上昇中と下降中で重力加速度の符号を変える
重力加速度は運動の向きではなく、重力の向きで決まります。上向きを正にしたなら、上昇中も下降中もa=-gです。変わるのは速度vの符号です。答案の最初に上向き矢印と「a=-g」を書き、問題の最後まで固定してください。
ミス2:最高点で速度と加速度を両方0にする
最高点の条件はv=0だけです。a=-gは変わりません。「次の瞬間に落下を始めるための速度変化を作る量が加速度」と考えると区別できます。v-tグラフが最高点の時刻でも右下がりの傾き-gを保つことも確認します。
ミス3:公式を場面ごとに丸暗記する
最高点、同じ高さ、崖上からの投げ上げを別々の公式として覚えると、条件が少し変わるだけで対応できません。三つの運動公式を基礎にし、最高点ならv=0、ある位置ならyを指定、同じ位置なら変位0という条件を追加して解きます。











解説を読むと分かるのに、翌日また符号を間違えます。どんな練習をすれば定着しますか?











正解したかだけでなく、各問で「正方向を書いたか」「条件をv=0やy=0へ変換したか」まで記録しよう。同じ数値の問題を、上向きを正にする解法と下向きを正にする解法で一度ずつ解くのも有効だ。答えが一致すれば、公式の見た目ではなく座標と符号の一貫性を理解できる。
力学全体の教材順と演習量を整えたい人は、既存記事の物理基礎・物理の参考書ルート完全版を参考にしてください。共通テストでグラフや実験設定まで含めて得点へつなげる方法は、共通テスト物理の勉強法で分野別に確認できます。鉛直投げ上げだけを暗記カードで終わらせず、等加速度運動、自由落下、水平投射、斜方投射へ同じ符号規則を広げましょう。
物理入試は「普通の鉛直投げ上げ対策」では受からない
結論から言います。鉛直投げ上げの3公式と最高点の公式を覚え、基本例題を数問解くだけの「普通の対策」では、物理を得点源にして大学入試を突破するのは厳しいです。本記事だけでも、正方向、速度と加速度の符号、最高点、二つの時刻、3種類のグラフ、異なる着地点、エネルギー検算まで判断が連鎖します。
JASSOの物理シラバスでは、位置・変位・速度・加速度・落体の運動に続き、水平投射・斜方投射、運動の法則、仕事と運動エネルギー、重力による位置エネルギー、力学的エネルギー保存までが力学の範囲として並びます。鉛直投げ上げの公式を再生できることと、初見問題で座標を決め、適切な式を選び、他分野へ接続できることは別です。
ここで、鬼管理専門塾が示す「従来塾の3つの限界」——①授業で情報を得ても行動は変わらない、②全員同じ指導は偏差値50に収束する、③週1指導では変化が遅い——を、鉛直投げ上げから力学を得点源にする学習へ当てはめ、四つの選択肢を一つずつ確認します。出典は「鬼管理」とは?成績が上がらない塾・予備校の3つの限界です。
選択肢① 独学・参考書だけでは符号ミスを分類しにくい
独学や参考書中心の学習は自分のペースで進められますが、①の限界が残ります。解説を読んで公式が分かっても、毎日どの型を何題解くか、誤答を座標・公式選択・方程式・符号のどこへ分類するかは別の行動です。丸付けだけで終えると、同じ-gの付け忘れを別の問題でも繰り返します。
選択肢② 映像授業・アプリでは途中式を再現したことにならない
映像授業や学習アプリは運動を視覚化しやすい一方、①の限界があります。動画で放物運動を理解したことと、白紙から正方向を描き、既知量を並べ、二次方程式の二つの解を説明できることは同じではありません。自分の手で途中式を再現する演習が日課にならなければ、初見の複合問題には対応できません。
選択肢③ 大手予備校の集団授業では誤答原因ごとに戻りにくい
大手予備校の集団授業は体系的ですが、②の限界があります。同じ鉛直投げ上げ問題を誤答しても、ある生徒は符号、別の生徒はグラフ、別の生徒は二次方程式でつまずきます。全員同じ進度の授業では、自分だけの原因へ戻る教材と演習量を、必要なタイミングで細かく変えにくくなります。
選択肢④ 一般的な個別指導でも週1回では修正が遅い
一般的な個別指導は質問しやすいものの、③の限界が残ります。週1回の授業で符号の疑問を解消しても、授業のない6日間に自由落下、投げ下ろし、鉛直投げ上げを何題解き、同じミスが減ったかまで毎日確認できなければ、水平投射や斜方投射へ進んだときに小さな穴が再び表れます。
独学・参考書、映像授業・アプリ、集団授業の大手予備校、一般的な個別指導塾を順に確認すると、いずれにも①〜③の限界が残ります。誤答を毎日分類し、翌日の問題型と題数へ反映し、毎週の確認テストで座標設定からグラフ・エネルギーまでの定着を確かめるところまで必要なら、消去法で最後に残るのは鬼管理専門塾しかありません。
鬼管理専門塾の特徴
鬼管理専門塾は、授業を受けた回数ではなく、生徒が毎日実行する学習行動を設計し、進捗と定着を確認して修正する仕組みを提供します。ここでは公式サイトで確認できる固定の六つの特徴を、鉛直投げ上げから力学全体を得点源にする学習へどう接続できるかと併せて説明します。
「今日やるべきこと」を英単語○語・問題○題のように数値で指示する
得点データをもとに、専属講師が生徒ごとの行動プランを設計する
進捗を毎日確認し、毎週の確認テストで定着度を検証する
厳格な基準で選考した専属講師陣。講師満足度アンケートは回答1,524件
大学・学部特化、総合型選抜・推薦、英語資格、高校受験の専門コースを展開する
LINEで質問でき、Zoomの無料説明会や資料請求で入会前に相談できる
❶ 1日単位の数値化した学習指示
鬼管理専門塾では、毎朝「今日やるべきこと」を数値で指示します。時間・場所・教材・目的まで具体化し、何をすべきかで迷う時間を減らします。
鉛直投げ上げなら、符号確認、3公式、最高点、同じ高さ、グラフ、崖上問題を何題ずつ解くかまで日ごとに数値化できるため、「今日は物理をやる」という曖昧な計画を避けられます。
❷ 生徒ごとの個別行動プラン
全員に同じ課題を出すのではなく、現在の得点、得意・不得意、志望校の配点に合わせて、生徒ごとの行動プランを設計します。
模試や確認テストの誤答を、座標設定・公式選択・二次方程式・速度の符号へ分けて個別プランへ反映するため、すでにできる代入計算を繰り返さず、本当に弱い判断へ演習時間を集中できます。
❸ 毎日・毎週の徹底管理と確認テスト
日々の進捗確認に加えて毎週の確認テストを行い、基準に届かなければ追加課題と計画修正を行って、遅れをその週のうちに戻します。
毎日の進捗と毎週の確認テストを組み合わせれば、公式を見て分かる状態ではなく、初見の鉛直運動を自力で解ける状態かを検証し、不足があれば翌週の追加課題と計画修正へつなげられます。
❹ 採用率0.6%の専属講師陣
講師は難関大学合格実績と独自審査を満たした人材から採用し、採用率は0.6%です。指導の質は講師満足度アンケート回答1,524件でも継続的に検証しています。
物理の図、座標宣言、途中式を専属講師が継続的に確認することで、答えだけでは見えない二重の負号や不要な解の処理の癖を早めに見つけ、誤答原因に合わせて修正できます。
❺ 大学受験〜英語資格まで専門コース展開
大学・学部特化の大学受験、総合型選抜・推薦、英検・TOEIC・TOEFL・IELTS・TEAPなどの英語資格、高校受験まで専門コースを展開しています。
大学・学部ごとの受験科目と配点に合わせ、力学の基礎から投射運動、エネルギーまでの優先順位を決められるため、鉛直投げ上げだけに時間をかけすぎず、入試日から逆算した学習を進められます。
❻ LINE質問対応+無料説明会・資料請求
授業がない日もLINEで質問でき、入会前にはZoomの無料説明会や資料請求を利用できます。生徒と保護者が指導内容を確認してから判断できます。
演習中に「最高点で0なのはどの量か」と迷ったときにLINEで質問でき、無料説明会では現在の物理の得点、教材、学習時間を共有して、日々の管理方法が自分に合うかを入会前に確認できます。
大学受験コースには1カ月返金保証制度があります。対象条件や手続きの詳細は、必ず無料説明会で最新情報を確認してください。無料説明会では、生徒と保護者が現在の成績、志望校、物理に使える学習時間を共有し、指導内容、費用、毎日の管理方法を確認したうえで判断できます。
指導の考え方は「鬼管理」とは?で、実際の進学結果は鬼管理専門塾の合格実績で確認できます。合格実績は個々の合格を保証するものではありません。
鉛直投げ上げの符号ミスを毎日の計画から直したいなら、無料説明会で相談できます
まとめ|正方向を決め、3公式へ条件を入れれば迷わない
鉛直投げ上げで最初にすることは、正の向きと原点を決めることです。上向きを正に取れば、加速度は運動中ずっとa=-g。速度はv=v0-gt、位置はy=y0+v0t-(1/2)gt²、時間を含まない関係はv²=v0²-2g(y-y0)です。上昇と下降で公式を切り替える必要はありません。
最高点ではv=0ですがa=-gのままです。最高点までの時間はv0/g、高さはv0²/(2g)。同じ高さへ戻るなら往復時間は2v0/gで、戻る速度は初速度と同じ大きさ・反対向きです。ただし着地点が異なる問題では対称性を使わず、位置の式を解きます。同じ高さを2回通る問題では、二つの時刻と速度の正負を両方確認します。
| 問い | 入れる条件 | 使いやすい式 | 検算 |
|---|---|---|---|
| 何秒後の速度 | tを代入 | v=v0-gt | 上昇ならv>0、下降ならv<0 |
| 最高点の時刻 | v=0 | v=v0-gt | t=v0/g |
| 最高点の高さ | v=0 | v²=v0²-2gΔy | 位置の式でも一致 |
| ある高さの時刻 | yを指定 | 位置の式 | 二つの解の意味 |
| 着地速度 | 着地点のy | 速度式または時間なし式 | エネルギー保存 |
学習では、答えだけでなく「正方向」「最高点や着地点の条件」「採用しなかった解の理由」を答案へ残してください。グラフとエネルギーで検算できるようになると、符号は暗記ではなく運動の意味から判断できます。鉛直投げ上げを一つの等加速度運動として理解できれば、自由落下、投げ下ろし、水平投射、斜方投射にも同じ考え方を広げられます。
よくある質問
Q. 鉛直投げ上げの公式は何ですか?
A. 上向きを正に取るなら、v=v0-gt、y=y0+v0t-(1/2)gt²、v²=v0²-2g(y-y0)です。等加速度直線運動の公式でa=-gとした形なので、専用公式として別に暗記する必要はありません。
Q. 最高点で速度と加速度はそれぞれいくつですか?
A. 最高点では速度v=0ですが、加速度はa=-gのままです。重力は最高点でも下向きに働くため、物体はその直後から下降を始めます。
Q. 最高点までの時間と高さはどう求めますか?
A. 最高点の条件v=0を使います。速度式から時間t=v0/g、時間を含まない式から高さの増加h=v0²/(2g)です。高さは基準位置からの差であることを確認してください。
Q. 投げた位置へ戻るまでの時間はなぜ最高点までの2倍ですか?
A. 空気抵抗を無視し、同じ高さへ戻るなら運動が時間的に対称になるためです。位置の式へ変位0を入れても、t=0とt=2v0/gが得られます。着地点の高さが違う場合は2倍になりません。
Q. 重力加速度gの符号はいつ変わりますか?
A. 同じ座標系を使う限り、運動中に変わりません。上向きを正にすればa=-g、下向きを正にすればa=+gです。上昇から下降へ変わるときに変わるのは速度の符号です。
Q. 位置の二次方程式で二つの時刻が出るのはなぜですか?
A. 最高点より低い同じ高さを、上昇時と下降時の2回通るからです。設問が初回、再び、または全時刻のどれを聞くか確認し、各時刻を速度式へ入れて進行方向も判断してください。
Q. 鉛直投げ上げをエネルギー保存だけで解けますか?
A. 高さと速さの関係は解けますが、時刻は直接求められません。時間が必要なら運動の公式を使い、高さと速さだけならエネルギー保存を使う、または両方で検算するのが有効です。

本記事監修者 菅澤孝平
シンゲキ株式会社 代表取締役社長
「鬼管理」をコンセプトとした「鬼管理専門塾」を運営。大学受験・高校受験・英検指導・総合型選抜に幅広く展開しており、日本全国に受講生が存在している。
出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz
CM放送:テレビ東京など全国15局に放映





