【必見】学習院大学専門塾/予備校が解説する学習院大学文学部世界史の入試傾向と対策

菅澤孝平

学習院大学専門塾/予備校GAKU-PASSの代表菅澤です。

このページでは、学習院大学文学部の世界史入試問題の傾向や特徴を解説しております。

学習院大学に合格するには学部別の対策と同時に、科目別の対策も必要になってきます。

学習院大学文学部に合格したい方は「世界史」の特徴や傾向を理解したうえで勉強に励みましょう。

▼30秒で回答可能!▼
無料説明会・1ヶ月返金保証制度の

受講が可能です!
▼30秒で回答可能!▼
無料説明会・1ヶ月返金保証制度の参加が可能です!

学習院大学文学部とは

菅澤孝平

学習院大学文学部についての情報は別途コチラに記載しております。

学習院大学文学部を知りたい方はコチラより閲覧してください。

菅澤孝平

GAKU-PASSでは、学習院大学の入試に関するさまざまな記事を書いております。

勉強で忙しい受験生のために、簡単にまとめておりますので、

勉強の合間にぜひチェックしてみてください!

学習院大学文学部「世界史」の前提情報

試験時間90分
大問数5題
解答形式マークシート・記述併用型
頻出単元中国史・古代ギリシア史・政治史
菅澤孝平

学習院大学文学部世界史は、

上記の通り試験時間は90分、大問数は5題(うち小問は60題前後)、

解答形式はマークシート・記述併用型で、

教科書レベルの基本的な問題が大半を占めます。

記述式には一問一答だけでなく、論述も含まれます。

論述の字数は、早慶ほか難関私大の中でも非常に多い方で、

200字×2問=400字程度書かなければなりません。

総じて、分量が多く、試験時間が長いため、非常にヘビーといえるでしょう。

菅澤孝平

頻出単元は、主に3つです。

➀中国史

 古代から現代まで、まんべんなく出題されます。

 しばしば地名・人名が問われるため、

 この2つに重きを置いた単語学習を進めましょう。

 また中国史を中心として、アジア全体からも出題されます。

 そのため、中国とアジア周辺諸国とリンクするキーワード

 例えば朝貢・冊封体制などを押さえておくと解きやすいでしょう。

菅澤孝平

②古代ギリシア史

 エーゲ文明から始まり、

 アテネ・スパルタ・マケドニアといった

 有名どころのポリスまで広く深く出題されます。

 しかし、古代ギリシアは出題範囲がそれほど広くありません。

 ここ5年間必ず問われている時代・地域ですので、

 範囲が限られているというメリットを活かせば、

 ボーナス問題にもなります!

菅澤孝平

③政治史

 政治史は、一国にフォーカスを当てることが多く、

 とりわけ戦争が絡む傾向が強いです。

 植民地侵略戦争や二度の世界大戦など、

 近世以降に大きな戦争が登場するため、

 終戦後の講話条約や国際情勢も合わせてきっちり覚えましょう

 また、社会史や文化史と関連した問題も多いです。

 文化史は、特に科学技術史に重きをおきましょう。

学習院大学文学部「世界史」の傾向

菅澤孝平

それでは、学習院大学文学部「世界史」の特徴・傾向を見ておきましょう。

菅澤孝平

学習院大学文学部の世界史は簡単なようで実は難しいです!

学習院大学文学部の問題は、大きく分けて3つの問題が存在します。


■記号選択
一問一答

論述問題


それでは、ここからそれぞれの出題形式について詳しく見ていきましょう。

■記号選択

「記号選択」は、選択肢から正しいものを選んで答える問題です

菅澤孝平

「記号選択」は、共通テストで慣れている方もいるでしょう。

学習院大学文学部世界史の場合、

全体の約半数を占め、大問1・2でのみ登場します。

また、「正しい(誤った)文章を選ぶ問題」は

私大では定番の問題ですが、全く出題されません。

すべて「文章の空欄に当てはまる用語を選ぶ問題」です。

菅澤孝平

上記の問題で分かるように、

紛らわしい選択肢で受験生を悩ませるのが特徴です。

例えば⑵は、「〇〇協定」が多いため、

パッと見ただけではどれが正答か判断しづらそうです。

ですが、第一次世界大戦期のヨーロッパを舞台としているので、

この時代や地域にそぐわない選択肢に気づけば、

消去法で答えに導くことができます。

菅澤孝平

⑵の場合、「ヴォルムス協約」は、

叙任権闘争の終わりに結ばれたもの、

つまり中世の用語であるため、誤答です。

また、「パリ協定」は、

第2次世界大戦後、アメリカ・イギリス・フランス三国が

西ドイツの主権回復へ同意した協定、

つまり、第二次世界大戦後の用語であるため、誤答です。

そして、「ジュネーヴ協定」は、

第1次インドシナ戦争の休戦協定、

つまり第二次世界大戦後

かつ東南アジアと関わる用語であるため、

明らかな誤答であることがわかると思います。

このように、少数精鋭の正しい知識を使った消去法によって、

石井・ランシング協定という正解にたどり着くことができます。

正しい知識を付けるには、

正確なインプットと大量のアウトプットが必要です。

これについては、後の「学習院大学文学部『世界史』の攻略法」で紹介します。

■一問一答

「一問一答」は、文章と設問を読んでそれに該当する用語を記述する問題です

菅澤孝平

一問一答問題は、記号選択問題と異なり、暗記力が試されます。

学習院大学文学部世界史の場合、

教科書に載っていないレベルの用語を

受験生に問うケースも珍しくないため、

共通テストの延長で勉強するのは厳しいでしょう。

菅澤孝平

⑴のように、設問は必要最低限の用語で定義していますから、

設問のみで答えを導くのは非常に難しいです。

世界史は時代・地域の範囲がとてつもなく広いので、

文章を読んで、その時代・地域のことを思い出しながら

答えを導く方が、効率的に解くことができるでしょう。

例えば⑴の場合、共和政ローマの貴族と平民との関係について、

文章から読み取ることができるので、

これから連想できる言葉(パトリキ、平民会、…)を考えましょう。

記号選択方式の大問1・2を早く終えると、

文章を読む時間をとれると思うので、

各大問の時間を設定して、

余裕をもって取り組みましょう。

■論述問題

「論述問題」は、与えられたテーマ・キーワードに則して、文章を書く問題です。

菅澤孝平

論述問題は、「いきなり長文で説明する」という難しさがあり、

苦手とする受験生も多いのではないでしょうか。

私立文系学部の入試では、論述問題が出ることは珍しいですし、

共通テスト後の1カ月弱で対策するのは厳しいように感じます。

ですが、傾向とコツさえ掴めば、さほど難しくはありません。

菅澤孝平

ここ5年間の論述問題の傾向を見ると

東洋史は中国、西洋史はヨーロッパが出題される傾向が強いです。

中国は、ある時代の社会経済史を聞くケースが多く、

ヨーロッパは、奇数年度は古代ギリシア・ローマ政治史、

偶数年度は中世ヨーロッパ社会史と顕著な傾向がみられます。

菅澤孝平

論述問題のコツは、上記の傾向をしっかり掴んだうえで、

与えられたキーワードから書く内容をイメージすることです。

キーワードに専門用語がある場合、

その下に覚えている範囲で意味や補足説明を書いておく

格段に記述しやすくなりますよ。

そして、キーワード同士の繋がりも考えましょう。

この3つの流れを意識して論述の準備を進めましょう。

考えなしにいきなり書き出すことはやめてください!

菅澤孝平

例えば、A問題の場合、

「宋代における商業・都市の発達」というテーマと、

「貨幣経済・鎮・同業組合」というキーワードを見ます。

うち、分かりづらいキーワードの下にメモします。

鎮は「宋代に発展した地方の新興の商業都市」

同業組合は「ギルドみたいなもの、『行』は商人の同業組合」

のような簡単なメモで構いません。

そして3つのキーワードの繋がりを考えます。

「宋代は商工業が発達し、都市外では鎮が形成され、

同業組合が形成され、かつ貨幣経済が発展した」のような感じです。

ここに、自らの知識で肉付けし、200字弱まで到達すれば終わりです。

豊富な暗記量を活かすことができればなお良いでしょう。

学習院大学文学部「世界史」の攻略法

菅澤孝平

続いて、学習院大学文学部の世界史攻略法を記します。

ここに該当してない場合、合格は厳しいです。

しかし、これらに該当している場合は合格の可能性が高いと言っていいでしょう。

❶正確なインプット・大量のアウトプット

菅澤孝平

学習院大学文学部世界史攻略法1つ目、「正確なインプット・大量のアウトプット」です。

菅澤孝平

世界史用語は、数が非常に多いだけでなく、

ジャンルが広く、一つ一つの用語が長く、漢字やカタカナが多いです。

この覚えづらさゆえ、世界史に苦手意識を持っている受験生も多いと思います。

ただ逆に言えば、1冊の用語集で世界の歴史をほぼ理解できるんです。

世界史を理解するためには、たくさんの用語を覚える必要があります。

たくさんの用語を覚えるためには、

正確なインプットと大量のアウトプットが必要です。

まずは、正確なインプットから伝授しましょう。

菅澤孝平

インプットとは「世界史用語を暗記すること」です。

世界史は覚える用語が多いため、効率的な暗記が求められます。

効率的に暗記するには、用語をカテゴライズするといいです。

大まかに「時代」や「地域」で分けて考えると把握しやすくなります。

例えば、「ポエニ戦争」は「共和政ローマ」の出来事という感じです。


一問一答問題は、「時代」や「地域」を明記しているケースが多いため、

それに当てはまる用語を頭の中で思い浮かべるためにも、

用語の「時代」「地域」分けは重要な作業です。

正確なインプットができるようになると、

世界史の奥深さ、面白さが徐々にわかってくると思いますよ。

菅澤孝平

アウトプットとは、「インプットした用語を使って問題を解くこと」です。

正確には、解答として、または問題を解く手がかりとして使います。

解答になることは少ないので、後者として用語を使う方が多いです。

本題に移ると、大量のアウトプットとは、

たくさんの演習をこなしながら、

問題を解く手がかりとして用語を使う力を伸ばすことを指します。

例えば、

「1689年、ロシアと清の間で結ばれた、両国の国境をスタノヴォイ山脈と

アルグン川を結ぶ線とした条約は何か?」という問題の場合、

わからない人は、まず知っているロシア・清の条約を思い浮かべるはずです。
【ロシア】ネルチンスク条約、キャフタ条約、サン=ステファノ条約…etc.

【清】ネルチンスク条約、キャフタ条約、南京条約、北京条約…etc.

インプットしたものの中に答えがあればいいですが、ない場合もあるでしょう。

逆に、インプットしたものの中に答えがあっても、解答できない場合もあるでしょう。


このように、演習はインプット量を増やしたり、
かつインプットの正確さに気づいたりするうえで絶好の機会というわけです。

アウトプットの本質はここにあります。

❷原因・概要・結論を説明できるようにすること

菅澤孝平

学習院大学文学部世界史攻略法2つ目、「原因・概要・結論を説明できるようにすること」です。

菅澤孝平

原因とは、世界史では「その歴史的事件や風潮が発生したワケ」を指します。

原因はある程度筋が通るものでなければなりません。


例えば、帝国主義はどうでしょう?

いきなり「植民地を広げよう」と思って、

帝国主義が芽生えたのでしょうか?結論から言うと違います。

これは一因にすぎませんが、

19世紀末ごろ、欧米は産業革命によって国力・軍事力が高まっており、

原材料や市場等を求めてアジアやアフリカなどを植民地化していったわけです。

このように、「きっかけ」が歴史を動かす原動力である以上、

原因があやふやでは「世界史」を理解することは難しいのです。

 原因はさまざまにありますが、大体の傾向は掴めるものです。

 戦争の要因を例にとってみると、
 領土獲得のため(フレンチ=インディアン戦争ほか)、
 民族や宗教の違いから対立したため(ユグノー戦争ほか)、
 国家として独立するため(フィリピン独立戦争ほか)などが当てはまります。

 傾向がわかれば、覚えやすいし説明もしやすいので、
 ぜひ参考にして、他の事例ではどうか考えてみましょう。

菅澤孝平

結論とは、その出来事がどのように終わったか、

その後どのような影響を与えたかといった、

その出来事の最終局面についての部分に当たります。

歴史の転換点とも呼べる部分ですので、結論は大事です。


「十字軍運動」を例に挙げて考えてみましょう。

十字軍運動によって、教皇権が失墜し、王権が伸長した。

これだけだと必要最低限の結論になってしまうため、

「第2次十字軍以降の相次ぐ遠征失敗により教皇権は失墜し、

遠征を指揮した国王の権威が高まった」と説明できると、

より具体的でわかりやすくなります。

菅澤孝平

これらの原因と結論を踏まえて概要も説明できるようにしましょう。

概要とは、その出来事の大まかな主旨や流れのことを言います。

概要を説明するのが苦手な方も多いと思いますので、コツを教えます。


まず、3文以下で説明しましょう。

いろんな出来事を説明できるようにしないといけない以上、

短い文章でないと、無駄に覚える量が増えて挫折します!

説明の順序は、①定義➡②原因➡③結論だとわかりやすいです。


例えば、「第二次世界大戦」を説明するなら、

 ➀第二次世界大戦とは、1939年から1945年までの6年余りにわたって、日本、  

 ドイツ、イタリアの日独伊三国同盟を中心とする枢軸国陣営と、イギリス、フ

 ランス、ソ連、アメリカなどの連合国陣営との間で起こった戦争である。

 ②世界恐慌以降、植民地を「持てる国(連合国)」はそのダメージから回復で

 きたが、「持たざる国(枢軸国)」は自国のみを優先する政策を続ける「持て

 る国」の姿勢に不満を持ったことが一因とされる。

 ③結果的に連合国側の勝利に終わったが、その後米・ソという2つの超大国による東

 西冷戦が始まった。


正しい順序で説明することで、理解力が上がること間違いなしです!




この記事を書いた人

Goda Shinnosuke