
日本大学法学部の倍率を調べたら、4.0倍と書いてあるページもあれば、10倍を超えると書いてあるページもありました。どれが本当の倍率なのでしょうか?














どれも公式の数字で、見ている単位が違うだけです。日本大学公式の2026年度一般選抜の結果では、法学部は志願14,499人・受験12,827人・合格3,231人で実質4.0倍。ただしこれは第一部(昼間部)と第二部(夜間部)を合わせた学部全体の値です。第一部だけなら4.1倍、第二部だけなら2.2倍。さらに学科と方式まで分解すると1.5倍から34.2倍まで開きます。この記事では、その単位ごとの数字を法学部だけに絞って公式データで並べ、出願先の決め方まで整理します。
法学部の倍率が調べても食い違って見えるのは、日本大学の法学部が「第一部(昼間部)と第二部(夜間部)」「5つの学科」「A方式・N方式・C方式という複数の入試方式」という三重の構造を持っているからです。どの階層の数字を見ているかを決めないまま比較すると、同じ2026年度の公式データを引用していても結論が変わります。本稿は日本大学が公開した入学試験状況(一般選抜)と、2027年度の試験科目資料だけを使い、この三重構造を順にほどいていきます。学部横断の比較や合格最低点そのものの調べ方は別稿にまとめてあるため、ここでは法学部の内部構造に集中します。
目次
- 日本大学法学部の倍率は「どの単位で見るか」で4通りに変わる
- 2026年度の法学部全体|志願14,499人・受験12,827人・合格3,231人
- 第一部(昼間部)と第二部(夜間部)で数字が分かれる|4.1倍と2.2倍
- 法学部5学科の倍率|経営法5.1倍が最高、政治経済3.8倍が最低
- 方式で倍率がいちばん動く|N方式第2期13.7倍とC方式4教科型2.1倍
- 法律学科の中の「法曹コース」は別枠|受験813人・6.6倍
- 合格基準点は「標準化得点」|総点の5〜6割という数字の正しい読み方
- 2027年度は第一部のA方式が「AN共通日程方式」に変わる
- 学科と方式の選び方|倍率の低い枠へ逃げる前に確認する3点
- 日本大学法学部は「普通の対策」では受からない
- 鬼管理専門塾の特徴
- まとめ|日本大学法学部は「部・学科・方式」の3階層で倍率を見る
- よくある質問
日本大学法学部の倍率は「どの単位で見るか」で4通りに変わる
| 見る単位 | 2026年度の公式数値 | この単位を使う場面 |
|---|---|---|
| 学部全体(第一部+第二部) | 受験12,827人/合格3,231人=実質4.0倍 | 他大学・他学部と横に並べて比べるとき |
| 第一部(昼間部)のみ | 受験12,219人/合格2,953人=実質4.1倍 | 昼間部を志望する受験生が実感に近い数字を知りたいとき |
| 第二部(夜間部)のみ | 受験608人/合格278人=実質2.2倍 | 夜間部の法律学科を検討するとき |
| 学科×方式 | 1.5倍〜34.2倍 | どの学科のどの方式へ出願するかを決めるとき |
同じ「法学部の倍率」でも、この4通りは目的がまったく違います。学部全体の4.0倍は、日本大学の他学部や他大学と並べるための代表値です。第一部の4.1倍は、昼間部を志望する受験生が実際に置かれる競争に最も近い値です。第二部の2.2倍は募集人員100名の夜間部だけの値で、昼間部と同じ物差しではありません。そして学科×方式の1.5倍〜34.2倍は、出願先を1つ決めるときに見るべき粒度です。検索結果に並ぶ数字が食い違って見えるのは、この4階層のどれを引用しているかが書かれていないからです。














4通りもあると、結局どれを覚えておけばいいのか迷います。最初に見るべきなのはどれですか?














志望が固まっていない段階なら第一部の4.1倍、出願先を絞る段階なら学科×方式です。順番に降りていくのが安全で、いきなり学科×方式だけを見ると、たまたま倍率が低い方式に飛びついて科目の相性を無視することになります。まず学部の全体像、次に部、次に学科、最後に方式という順で確認してください。
学部全体の実数を押さえる → 第一部と第二部の違いを知る → 5学科の差を見る → 方式ごとの差を見る → 法曹コースの扱いを理解する → 合格基準点の意味を知る → 2027年度の変更点を確認する、という順に読むと、断片的な倍率情報が一本の出願判断につながります。
2026年度の法学部全体|志願14,499人・受験12,827人・合格3,231人
日本大学が公開した2026年度の入学試験状況(一般選抜)によると、法学部は志願者14,499人、受験者12,827人、合格者3,231人でした。公式が使う競争率は「受験者数÷合格者数」で、小数点第2位以下を四捨五入します。この定義で計算すると12,827÷3,231=4.0倍です。志願者ではなく受験者を分母にしている点が重要で、出願したが受験しなかった1,672人はこの計算に入りません。志願者を使った倍率(14,499÷3,231=4.5倍)とは意味が違うため、他の情報源と比べるときは必ずどちらの定義かを確認してください。
| 項目 | 2026年度 法学部 | 日本大学 全学部合計 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 志願者数 | 14,499人 | 111,902人 | 出願した延べ人数。併願を含む |
| 受験者数 | 12,827人 | 102,050人 | 実際に受験した人数。競争率の分母 |
| 合格者数 | 3,231人 | 28,808人 | 大学が合格とした人数 |
| 実質倍率 | 4.0倍 | 3.5倍 | 受験者数÷合格者数。法学部は大学平均より高い |
📚 用語解説
実質倍率:実際に受験した人数を合格者数で割った競争率。日本大学の公式資料も「競争率は受験者数対合格者数で算出(小数点第2位以下は四捨五入)」と明記している。出願だけして受験しなかった人を含む志願倍率とは分母が違うため、数字を比べるときは定義をそろえる必要がある。














法学部の4.0倍は、大学全体の3.5倍より高いのですね。日本大学の中では厳しいほうですか?














大学平均より高いのは事実です。ただし2026年度の医学部は13.6倍、芸術学部は5.5倍で、法学部より高い学部もあります。逆に国際関係学部は1.4倍、工学部は1.3倍です。法学部の4.0倍は「大学平均よりやや厳しい中位」の位置づけで、突出して難しいわけでも易しいわけでもありません。学部を横に並べた序列は日本大学の合格最低点と全16学部の倍率にまとめてあります。
ここで押さえておきたいのは、法学部の4.0倍が「募集人員6,980名の大学のうち、法学部の862名分の枠をめぐる競争」だという点です。日本大学は16学部を抱える総合大学で、学部ごとに志願者の集まり方も選抜の形もまったく違います。法学部の数字を大学全体の平均と比べて安心したり不安になったりするより、次章以降で見る法学部の内部の差のほうが、出願判断には直接効きます。
第一部(昼間部)と第二部(夜間部)で数字が分かれる|4.1倍と2.2倍
法学部の倍率をめぐる混乱のいちばん大きな原因がここです。日本大学の公式資料は、法学部を「第一部(昼間部)」と「第二部(夜間部)」の2つの表に分けて掲載しています。第一部は志願13,765人・受験12,219人・合格2,953人で実質4.1倍、第二部は志願734人・受験608人・合格278人で実質2.2倍です。この2つを足すと、学部単位の志願14,499人・受験12,827人・合格3,231人になります。つまり学部単位の4.0倍は、規模のまったく違う2つの選抜を合わせた平均値であり、どちらか一方の実感を表す数字ではありません。
| 区分 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 | 設置学科 | 一般選抜の募集人員 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第一部(昼間部) | 13,765人 | 12,219人 | 2,953人 | 4.1倍 | 5学科 | 762名 |
| 第二部(夜間部) | 734人 | 608人 | 278人 | 2.2倍 | 法律学科のみ | 100名 |
| 学部合計 | 14,499人 | 12,827人 | 3,231人 | 4.0倍 | — | 862名 |
📚 用語解説
第一部(昼間部)・第二部(夜間部):日本大学法学部が持つ2つの課程。第一部は法律・政治経済・新聞・経営法・公共政策の5学科で構成され、第二部は法律学科のみを置く夜間の課程。公式の入試結果も試験科目資料も両者を別の表で扱うため、倍率・募集人員・実施方式を混ぜて読むと結論がずれる。














第二部のほうが倍率が低いなら、法律を学びたいだけなら夜間部を狙うほうが得ではありませんか?














倍率だけを見ればそう見えますが、判断材料が足りません。第二部は法律学科の1学科だけで、募集人員も100名です。授業の時間帯も昼間部とは異なります。さらに2027年度の公式資料には、日本国以外の国籍を持つ志願者が第二部法律学科へ入学した場合、在留資格「留学」を取得・更新できないという注記もあります。倍率の差は「入りやすさ」だけでなく、課程そのものの違いから生まれていると考えてください。
ネット上の記事には、第一部の学科別データを引用しながら学部合計の倍率を併記しているものがあります。第一部13,765人と第二部734人はスケールが20倍近く違うため、混ぜると学科別の議論が成立しません。本稿では以降、学科別・方式別の数字はすべて第一部のデータとして扱い、第二部は独立した節で示します。
法学部5学科の倍率|経営法5.1倍が最高、政治経済3.8倍が最低
第一部の5学科を、A方式第1期・A方式第2期・N方式第1期・N方式第2期・C方式3教科型・C方式4教科型の6方式すべてで合算すると、学科ごとの実質倍率は次のようになります。最も高いのは経営法学科の5.1倍、最も低いのは政治経済学科の3.8倍で、その差は1.3ポイントです。5学科の志願者・受験者・合格者を足し上げると、公式の第一部合計(13,765人・12,219人・2,953人)に一致するため、この合算値は公式データと矛盾しません。
| 学科 | 募集人員 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 法律学科 | 278名 | 5,800人 | 5,249人 | 1,323人 | 4.0倍 |
| 政治経済学科 | 178名 | 2,822人 | 2,461人 | 642人 | 3.8倍 |
| 新聞学科 | 90名 | 1,650人 | 1,432人 | 334人 | 4.3倍 |
| 経営法学科 | 93名 | 1,349人 | 1,169人 | 228人 | 5.1倍 |
| 公共政策学科 | 123名 | 2,144人 | 1,908人 | 426人 | 4.5倍 |
| 第一部 合計 | 762名 | 13,765人 | 12,219人 | 2,953人 | 4.1倍 |














経営法学科が5.1倍で最高というのは意外です。名前からすると法律学科より小さい学科ですよね?














そこがポイントです。経営法学科は募集93名に対して受験1,169人・合格228人。募集枠が小さいぶん、志願者が少し増えるだけで倍率が跳ね上がります。逆に法律学科は募集278名で合格1,323人と規模が大きいため、倍率は4.0倍と学部平均並みに落ち着きます。「学科名の一般的なイメージ」ではなく、募集人員と合格者数の大きさで倍率の動きやすさが決まると覚えてください。
この章のアクションは、志望学科を1つに固定する前に、5学科の募集人員を並べて確認することです。法律学科278名、政治経済学科178名、公共政策学科123名、経営法学科93名、新聞学科90名という枠の差は、そのまま倍率の振れ幅の差になります。学びたい内容が近い学科が複数あるなら、募集人員の大きい学科を主軸に置くほうが、年度ごとの倍率変動の影響を受けにくくなります。なお、同じ日本大学でも学科ごとの差がさらに大きい学部の例としては芸術学部(日芸)の学科別データが参考になります。
方式で倍率がいちばん動く|N方式第2期13.7倍とC方式4教科型2.1倍
法学部で倍率の差がいちばん大きいのは、学科の違いではなく方式の違いです。第一部の6方式を並べると、最も高いのはN方式第2期の13.7倍、最も低いのはC方式4教科型の2.1倍で、6.5倍以上の開きがあります。学科間の差が1.3ポイントだったのに対し、方式間の差は11.6ポイント。志望学科を先に決めても、どの方式で出願するかで競争の厳しさはまったく別物になるということです。
| 方式 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|
| A方式 第1期 | 3,326人 | 3,133人 | 824人 | 3.8倍 |
| A方式 第2期 | 1,742人 | 1,165人 | 137人 | 8.5倍 |
| N方式 第1期 | 3,576人 | 3,378人 | 843人 | 4.0倍 |
| N方式 第2期 | 1,920人 | 1,355人 | 99人 | 13.7倍 |
| C方式 3教科型 | 2,836人 | 2,826人 | 874人 | 3.2倍 |
| C方式 4教科型 | 365人 | 362人 | 176人 | 2.1倍 |
| 第一部 合計 | 13,765人 | 12,219人 | 2,953人 | 4.1倍 |
倍率が高い方式に共通するのは、募集人員が小さく、試験時期が遅いことです。N方式第2期は募集25名に対して合格99人、A方式第2期は募集95名に対して合格137人。いずれも第1期で進学先が決まらなかった受験生が集中する後半日程で、志願者は多いのに合格枠が小さいという構図になります。逆にC方式4教科型は共通テストで4教科4科目を課すため出願者そのものが少なく、志願365人・合格176人で2.1倍まで下がります。
📚 用語解説
A方式・N方式・C方式:日本大学の一般選抜の区分。公式サイトの説明では、A個別方式(A方式)は各学部等が独自に実施する試験、N全学統一方式(N方式)は同一試験日・同一問題で複数学部を併願できる試験、C共通テスト利用方式(C方式)は大学入学共通テストの得点で合否を判定する試験。2027年度はこれに加えて、複数学部が共同で実施するAN共通日程方式(AN方式)がある。














それならC方式4教科型で出願すれば、いちばん通りやすいということになりませんか?














倍率だけならそうです。ただし4教科型は共通テストで国語・選択2教科2科目・英語の合計600点満点を使う設計で、そもそも4教科をそろえて仕上げた受験生しか出願しません。倍率2.1倍は「易しい」のではなく「準備の量で先に絞られている」結果です。倍率の数字を選ぶのではなく、自分が仕上げられる科目構成を選んでください。
学科と方式を掛け合わせた最小単位では、最も高いのがN方式第2期の政治経済学科で34.2倍、最も低いのがC方式4教科型の新聞学科で1.6倍でした。同じ法学部・同じ年度でも20倍以上の差があるため、出願先を決める段階ではこの粒度まで確認する価値があります。学部×方式の単位で全16学部を序列化した比較は日本大学で受けない方がいい学部・入試方式にまとめています。
法律学科の中の「法曹コース」は別枠|受験813人・6.6倍
法律学科を志望するときに見落としやすいのが法曹コースです。公式の入試結果では、法曹コースの人数は法律学科の数字に[ ]付きで併記され、注記に「法律学科における法曹コースの内数」と明記されています。つまり法曹コースの志願者・受験者・合格者は法律学科の中に含まれており、別に足してはいけません。第一部の6方式を合算すると、法曹コースは志願912人・受験813人・合格124人で6.6倍。法律学科全体の4.0倍より明らかに高い水準です。
| 方式 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 公式の競争率 |
|---|---|---|---|---|
| A方式 第1期 | 248人 | 228人 | 31人 | 7.4倍 |
| A方式 第2期 | 82人 | 54人 | 2人 | 27.0倍 |
| N方式 第1期 | 187人 | 171人 | 22人 | 7.8倍 |
| N方式 第2期 | 89人 | 55人 | 0人 | ―(合格者0人) |
| C方式 3教科型 | 270人 | 270人 | 55人 | 4.9倍 |
| C方式 4教科型 | 36人 | 35人 | 14人 | 2.5倍 |
| 第一部 合計(内数) | 912人 | 813人 | 124人 | 6.6倍 |
📚 用語解説
法曹コース:日本大学法学部第一部の法律学科に置かれたコース。公式の入試結果では法律学科の内数として[ ]付きで示される。2027年度の公式資料では、法曹コース志願者は法曹コースへの出願が必要で、法律学科と法曹コースの併願はできない。ただし法曹コースに不合格でも法律学科に合格する場合があると明記されている。














法曹コースは倍率が高いのに、落ちても法律学科に合格することがあるのですか?














公式資料にそう明記されています。法曹コースに出願した人が基準に届かなくても、法律学科として合格する可能性が残るということです。ただし法律学科と法曹コースの併願そのものはできません。2026年度のN方式第2期では法曹コースの合格者が0人で、公式の競争率欄も「―」になっています。方式によっては枠が極端に小さいと理解したうえで出願先を決めてください。
法曹コースの数字は、法律学科の中に「もう一段厳しい層」が存在することを教えてくれます。A方式第2期は受験54人に対して合格2人で27.0倍、N方式第2期は合格0人。一方でC方式4教科型は受験35人に対して合格14人で2.5倍と、方式による落差は法律学科本体より激しくなっています。将来的に法曹を目指すとしても、入口の方式選択はこの落差を踏まえて現実的に組み立てる必要があります。
合格基準点は「標準化得点」|総点の5〜6割という数字の正しい読み方
公式の入試結果には、方式・学科ごとに総点と「合格者最低点」が載っています。ただし法学部には2つの重要な注記が付いています。1つ目は「法学部の合格者最低点は合格基準点を表示」。2つ目は、法学部のA方式第1期・第2期とN方式は全科目を標準化得点で算出しているという備考です。つまりこの数値は、実際に合格した人の素点の最低値ではなく、標準化したうえでの基準点です。「素点で何割取れば受かる」という読み方はできません。
| 方式(総点) | 法律学科 | 政治経済学科 | 新聞学科 | 経営法学科 | 公共政策学科 |
|---|---|---|---|---|---|
| A方式 第1期(300点) | 169.0 | 159.0 | 159.0 | 170.0 | 166.0 |
| N方式 第1期(300点) | 170.0 | 165.0 | 164.0 | 169.0 | 166.0 |
| N方式 第2期(300点) | 179.0 | 185.0 | 172.0 | 169.0 | 180.0 |
| A方式 第2期(400点) | 245.0 | 250.0 | 234.0 | 239.0 | 227.0 |
| C方式(3教科型・4教科型) | 公表せず | 公表せず | 公表せず | 公表せず | 公表せず |
📚 用語解説
標準化得点:受験した科目ごとの難易度差をならすために、素点を統計的に変換した得点。日本大学の公式資料は法学部のA方式第1期・第2期とN方式について全科目を標準化得点で算出すると明記している。選択科目によって有利・不利が出ないようにする仕組みで、素点の合計とは一致しない。
📚 用語解説
合格基準点:合格の判定に用いる基準となる点数。法学部の公式資料は「合格者最低点」欄に合格基準点を表示していると注記している。実際に合格した受験生の素点の最低値ではないため、過去問の自己採点と直接比べる数字ではない。














割合に直すと5割台が多いのですね。半分くらい取れば合格圏だと考えていいですか?














その理解は危険です。標準化得点は素点そのものではありませんし、C方式は公表されていません。あくまで「方式や学科によって基準の水準がどれくらい違うか」を相対的に把握する材料です。第二部が47%台、第一部の政治経済学科が53%、法曹コースが61%という並びから、同じ試験でも枠によって求められる水準が違うと読むところまでにとどめてください。
本稿の割合は、公式の合格基準点を公式の総点で割った値です。標準化得点ベースであること、年度によって変動すること、C方式は非公表であることの3点から、「過去問で何点取れば安全」という目標点には変換できません。目標点は必ず出願年度の募集要項と、自分の過去問の答案から組み立ててください。
2027年度は第一部のA方式が「AN共通日程方式」に変わる
2026年度の数字をそのまま2027年度に当てはめられない理由がここにあります。日本大学が公開した2027年度の一般選抜資料では、A個別方式の実施学部に「法学部(第二部)」だけが挙げられており、第一部(昼間部)は対象外です。代わりに、複数学部が共同で実施するAN共通日程方式が法学部で新規導入されます。2026年度に第一部のA方式第1期・第2期が持っていた枠は、2027年度はAN方式第1期・第2期に置き換わる形になります。
| 区分 | 2026年度に実施した方式 | 2027年度に実施する方式 |
|---|---|---|
| 第一部(昼間部) | A方式第1期/A方式第2期/N方式第1期/N方式第2期/C方式3教科型/C方式4教科型 | AN方式第1期/AN方式第2期/N方式第1期/N方式第2期/C方式3教科型/C方式4教科型 |
| 第二部(夜間部) | A方式第1期/第2期/第3期/N方式第1期/第2期/C方式3教科型/C方式4教科型 | AN方式第1期/AN方式第2期/A方式/N方式第1期/N方式第2期/C方式3教科型/C方式4教科型 |
📚 用語解説
AN共通日程方式:複数学部が共同で実施する一般選抜。2027年度に法学部で新規導入される。第1期は2月3日・4日・5日の試験日自由選択制で、試験日が異なれば複数の学部・学科に出願できる。法学部は同一試験日でも学科間の併願と第一部・第二部の併願が可能(第一部の法律学科と法曹コースの併願は不可)。
科目構成も確認しておきます。2027年度のAN方式とN方式は、いずれも国語100点、地理歴史・公民・数学から1科目100点、外国語100点の3教科3科目300点満点です。C方式3教科型は共通テストの国語200点・選択1科目100点・英語200点(リーディング100点+リスニング100点)で500点満点、C方式4教科型は国語200点・選択2教科2科目200点・英語200点で600点満点です。第二部だけに残るA方式は3月12日実施で、論理的思考力・資料読解力・基礎学力などを含む筆記試験100点という形になっています。














AN方式は試験日を選べるのですよね。3日とも受けて、いちばん良かった日で判定してもらえますか?














いいえ、公式資料では第1期の合否判定は2月3日・4日・5日の各試験の得点を中央値補正法で調整し、試験日ごとに判定すると書かれています。同じ人が複数日に受験した場合も、試験日ごとの判定です。さらに日によって選べる科目が違い、地理は2月3日のみ、数学は2月3日と4日のみの実施です。受ける日と使う科目はセットで決めてください。
第一部のA方式第1期3.8倍・A方式第2期8.5倍は、2027年度には同じ名前の方式が存在しません。本稿の方式別データは「日本大学法学部では方式によって競争の厳しさがこれだけ変わる」という構造を理解するための資料として使い、2027年度の出願判断は必ず最新の募集要項で行ってください。
学科と方式の選び方|倍率の低い枠へ逃げる前に確認する3点
ここまでのデータから言えることは単純です。法学部では、学科を変えるより方式を変えるほうが倍率は大きく動きます。ただし倍率が低い方式には必ず理由があり、その理由は多くの場合「準備の量」か「枠の性質」です。C方式4教科型の2.1倍は共通テスト4教科4科目をそろえた人だけが出願するからであり、第二部の2.2倍は昼間部とは別の課程だからです。倍率の数字だけを比べて出願先を決めると、この理由を見落とします。
| 判断軸 | 確認すること | 2026年度データが示すこと |
|---|---|---|
| 学科 | 学びたい内容と募集人員の大きさ | 募集93名の経営法5.1倍に対し、募集278名の法律学科は4.0倍 |
| 方式 | 自分が仕上げられる科目構成 | 第一部の方式間で2.1倍〜13.7倍。学科間の差より約9倍大きい |
| 日程 | 第1期で決めるか後半日程まで戦うか | 後半日程のN方式第2期は13.7倍、A方式第2期は8.5倍と跳ね上がる |
| 課程 | 昼間部か夜間部か | 第一部4.1倍・第二部2.2倍だが、学科構成も募集人員も別物 |
| コース | 法曹コースを狙うか法律学科で出すか | 法曹コースは内数で6.6倍。併願不可だが不合格でも法律学科合格の可能性あり |
- C方式4教科型: 4教科必要














結局、最初に決めるべきなのは学科と方式のどちらですか?














学科が先です。法学部の5学科は学ぶ内容が違い、入学後に変えるのは簡単ではありません。学科を決めたうえで、その学科で実施される方式のうち、自分が3教科3科目を仕上げられるか、共通テストで何科目そろうかを見て方式を選びます。順番を逆にして「倍率が低い方式がある学科」を選ぶと、入学後に学びたいことと違ったという結果になりかねません。
日本大学法学部は「普通の対策」では受からない
結論から言います。日本大学法学部を目指すなら、授業を受けて分かった気になるだけの「普通の対策」では届きません。2026年度の法学部は受験12,827人に対して合格3,231人、実質4.0倍。第一部だけなら4.1倍で、学科×方式の最小単位では1.5倍から34.2倍まで開きました。必要なのは倍率を眺めることではなく、志望学科と方式を決めたうえで、その3教科3科目を毎日の行動に落とし込み、実行を続ける仕組みです。
① 授業で情報を得ても行動が変わらない ② 全員同じ指導は偏差値50に収束する ③ 週1回では授業がない日の勉強が本人任せになり変化が遅い(出典:鬼管理専門塾「鬼管理」とは)
独学・参考書のみでは、方式ごとの科目設計を維持できない
独学でも公式PDFは読めますし、5学科の倍率も方式別の倍率も自分で集計できます。しかし、AN方式・N方式の3教科3科目で選ぶ科目を固定し、C方式を併用するなら共通テストの科目もそろえ、そのすべてを毎日の学習量へ配分し続けるのは別の作業です。情報があっても行動へ変わらない限界と、授業のない日の勉強が本人任せになる限界が同時に出ます。
映像授業・アプリだけでは、答案の弱点が残りやすい
映像授業は理解の助けになりますが、視聴後に国語の設問の外し方、選択科目の失点箇所、英語の読み違いを毎回点検する仕組みではありません。万人向けの講義を受けるだけでは、法学部の合格基準点が標準化得点で決まるという現実に対して、自分の失点原因を特定してつぶす個別の行動計画が弱いままになります。
集団授業の大手予備校では、平均的な計画になりやすい
集団授業は同じ時間に同じ内容を扱うため、募集278名の法律学科を狙う受験生と、募集93名で5.1倍の経営法学科を狙う受験生に、同じ密度で対応することは困難です。方式間で2.1倍から13.7倍まで開く選抜の中で、自分の答案にだけ残る弱点を埋めるには、平均的な進度とは別の個別計画が必要になります。
一般的な個別指導塾でも、授業外の実行まで追い切れない
個別指導でも授業が週単位なら、3教科3科目をどの順で回したか、共通テストの選択科目に何分使ったかまでは追い切れないことがあります。授業中に理解しても、次の授業までの実行量と定着が確認されなければ、失点は同じ場所に残り続けます。














教材や授業の種類より、決めた学科と方式に向けて毎日実行が続く仕組みが要るということですね。














その通りです。法学部の倍率も科目も公式資料で分かります。差がつくのは、その情報を今日の問題数、復習、選択科目の演習へ変え、翌日も続けられるかどうかです。鬼管理専門塾は、そこを1日単位で設計し、毎週の確認へつなげます。
だからこそ、日本大学法学部を本気で狙うなら、学科と方式の選択を毎日の行動へ変える管理まで含めて対策する必要があります。
鬼管理専門塾の特徴
鬼管理専門塾は、日本大学法学部の公式データと現在の答案を起点に、やるべきことを日々の行動へ落とし込みます。ここでは、学習指示、個別計画、確認、講師体制、コース、相談窓口という固定の6つの特徴を、法学部対策へどう接続するかを整理します。














管理されるといっても、日本大学法学部向けには具体的に何が変わるのでしょうか?














志望学科と受ける方式を先に確定し、3教科3科目のうちどこで失点しているかを答案から特定します。そのうえで「今日はどの科目を何題、どこまで直すか」を数値で指示し、確認テストで定着を確かめます。大学名だけの一般論ではなく、選ぶ学科と方式に合わせて行動が変わります。
「今日やるべきこと」を英単語○語・問題○題のように数値で指示する
得点データをもとに、専属講師が生徒ごとの行動プランを設計する
進捗を毎日確認し、毎週の確認テストで定着度を検証する
厳格な基準で選考した専属講師陣。講師満足度アンケートは回答1,524件
大学・学部特化、総合型選抜・推薦、英語資格、高校受験の専門コースを展開する
LINEで質問でき、Zoomの無料説明会や資料請求で入会前に相談できる
❶ 1日単位の数値化した学習指示
鬼管理専門塾では、毎朝「今日やるべきこと」を数値で指示します。時間・場所・教材・目的まで具体化し、何をすべきかで迷う時間を減らします。
日本大学法学部で受ける方式の3教科3科目を、国語・選択科目・外国語ごとの1日あたりの実行量へ分解して指示します。何をするか迷う時間を減らし、答案の直しに使う時間を確保します。
❷ 生徒ごとの個別行動プラン
全員に同じ課題を出すのではなく、現在の得点、得意・不得意、志望校の配点に合わせて、生徒ごとの行動プランを設計します。
同じ法学部志望でも、募集278名の法律学科を狙う人と、5.1倍の経営法学科を狙う人では取るべき行動が違います。公式データと現在の答案を結び、生徒ごとに優先順位を変えた行動プランを設計します。
❸ 毎日・毎週の徹底管理と確認テスト
日々の進捗確認に加えて毎週の確認テストを行い、基準に届かなければ追加課題と計画修正を行って、遅れをその週のうちに戻します。
C方式を併用するなら共通テストの科目も後回しにできません。日々の進捗確認と毎週の確認テストで、3教科3科目と共通テスト科目の両方について、遅れや同じ誤答の繰り返しを早めに修正します。
❹ 採用率0.6%の専属講師陣
講師は難関大学合格実績と独自審査を満たした人材から採用し、採用率は0.6%です。指導の質は講師満足度アンケート回答1,524件でも継続的に検証しています。
法学部の合格基準点は標準化得点で決まるため、選択科目の失点を科目ごとに切り分けて見る目が必要です。専属講師が答案から改善点を具体的な行動へ変えます。
❺ 大学受験〜英語資格まで専門コース展開
大学・学部特化の大学受験、総合型選抜・推薦、英検・TOEIC・TOEFL・IELTS・TEAPなどの英語資格、高校受験まで専門コースを展開しています。
大学受験の学部特化コースの中で、日本大学法学部のAN方式・N方式・C方式を一つの計画へまとめられます。総合型選抜や英語資格の対策とは混同せず、一般選抜の要項に沿って進めます。
❻ LINE質問対応+無料説明会・資料請求
授業がない日もLINEで質問でき、入会前にはZoomの無料説明会や資料請求を利用できます。生徒と保護者が指導内容を確認してから判断できます。
無料説明会では、第一部と第二部のどちらを考えているか、5学科のどれを志望しているか、どの科目の答案に不安があるかから相談できます。入会前に管理方法と学習計画の考え方を確認できます。
大学受験コースには1カ月返金保証があります。まずは無料説明会で、日本大学法学部のどの学科をどの方式で受けるか、3教科3科目のどこから整えるかを相談してください。指導の仕組みは「鬼管理」とは、実際の成果は合格実績で確認できます。
日本大学法学部の学科・方式の選び方を無料説明会で相談できます
まとめ|日本大学法学部は「部・学科・方式」の3階層で倍率を見る
| 確認項目 | この記事の結論 |
|---|---|
| 学部全体の倍率 | 2026年度は志願14,499人・受験12,827人・合格3,231人で実質4.0倍 |
| 第一部と第二部 | 第一部4.1倍(5学科・募集762名)、第二部2.2倍(法律学科のみ・募集100名) |
| 5学科の差 | 経営法5.1倍〜政治経済3.8倍。差は1.3ポイント |
| 方式の差 | 第一部でC方式4教科型2.1倍〜N方式第2期13.7倍。差は11.6ポイント |
| 法曹コース | 法律学科の内数で6.6倍。法律学科との併願は不可 |
| 合格基準点 | 標準化得点ベースの基準点。C方式は非公表 |
| 2027年度 | 第一部のA方式はなくなり、AN共通日程方式が新規導入される |














倍率をひとつの数字で覚えようとしていたのが、そもそもの間違いだったのですね。














それがこの記事の結論です。日本大学法学部は、第一部と第二部、5学科、6つの方式という3階層でできています。学部全体の4.0倍は他大学と比べるための代表値にすぎません。志望学科を決め、受ける方式を決め、その3教科3科目を仕上げる。公式データを行動へ変えれば、倍率の数字は不安ではなく判断材料になります。
最後にもう一度だけ確認してください。倍率も合格基準点も、必ず出願する年度の公式資料で見直すことです。2026年度に第一部で実施されたA方式は2027年度には第一部で実施されず、AN共通日程方式へ置き換わります。方式の名前が変われば募集人員も日程も変わり、倍率もそのまま引き継がれません。本稿の数字は法学部の構造を理解するための土台として使い、出願判断は最新の募集要項と自分の答案から組み立てるのが、最も再現性の高い進め方です。
よくある質問
| 質問のテーマ | 確認する章 |
|---|---|
| 倍率の数字が食い違う | どの単位で見るかの章 |
| 第一部と第二部の違い | 4.1倍と2.2倍の章 |
| 学科の選び方 | 5学科の倍率の章 |
| 方式の選び方 | 方式で倍率がいちばん動く章 |
| 2027年度の変更 | AN共通日程方式の章 |
Q. 日本大学法学部の2026年度の倍率は何倍ですか?
A. 一般選抜の学部全体で実質4.0倍です。志願者14,499人、受験者12,827人、合格者3,231人で、公式の定義(受験者数÷合格者数)で計算した値です。第一部(昼間部)だけなら4.1倍、第二部(夜間部)だけなら2.2倍になります。
Q. 法学部で最も倍率が高い学科はどこですか?
A. 第一部の6方式を合算すると、経営法学科の5.1倍が最も高く、次いで公共政策学科4.5倍、新聞学科4.3倍、法律学科4.0倍、政治経済学科3.8倍の順です。経営法学科は募集93名と枠が小さいため、志願者の増減で倍率が動きやすい点に注意してください。
Q. 第一部と第二部では何が違いますか?
A. 第一部(昼間部)は法律・政治経済・新聞・経営法・公共政策の5学科で一般選抜の募集人員は762名、第二部(夜間部)は法律学科のみで100名です。2026年度の実質倍率は第一部4.1倍、第二部2.2倍でした。倍率だけでなく、設置学科と課程そのものが異なります。
Q. 法曹コースの人数は法律学科に足すのですか?
A. 足しません。公式資料に「法律学科における法曹コースの内数」と明記されています。第一部の6方式を合算すると法曹コースは志願912人・受験813人・合格124人で6.6倍でした。なお法律学科と法曹コースの併願はできませんが、法曹コースに不合格でも法律学科に合格する場合があると公式に記載されています。
Q. 合格基準点の何割を取れば合格できますか?
A. 割合を目標点に直訳することはできません。法学部の「合格者最低点」欄は合格基準点を表示したもので、A方式第1期・第2期とN方式は全科目を標準化得点で算出しています。また、C方式の成績は公表されていません。目標点は出願年度の募集要項と自分の過去問の答案から組み立ててください。
Q. 2027年度の入試で変わる点はありますか?
A. あります。2027年度のA個別方式の実施学部は法学部(第二部)で、第一部(昼間部)では実施されません。代わりにAN共通日程方式が新規導入され、第1期は2月3日・4日・5日の試験日自由選択制になります。2026年度の方式別倍率をそのまま当てはめられないため、必ず最新の募集要項を確認してください。
Q. 倍率が低い方式を選べば合格しやすいですか?
A. 倍率が低い方式には理由があります。第一部で最も低いC方式4教科型の2.1倍は、共通テストで4教科4科目を課すため出願者が最初から絞られている結果です。倍率の数字ではなく、自分が仕上げられる科目構成で方式を選ぶほうが安全です。

本記事監修者 菅澤孝平
シンゲキ株式会社 代表取締役社長
「鬼管理」をコンセプトとした「鬼管理専門塾」を運営。大学受験・高校受験・英検指導・総合型選抜に幅広く展開しており、日本全国に受講生が存在している。
出演番組:カンニング竹山のイチバン研究所・ええじゃないかBiz
CM放送:テレビ東京など全国15局に放映
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